エンベデッドシステムスペシャリストの試験は意味ない？難易度も解説！

「IT業界でキャリアアップするにはどうしたら良いの？」
「エンベデッドシステムスペシャリストの資格を取るメリットは？」

という疑問をお持ちではありませんか？
本記事では、そんな疑問点に役立つ内容を

・エンベデッドシステムスペシャリストの仕事内容
・エンベデッドシステムスペシャリスト資格取得のメリット
・エンベデッドシステムスペシャリスト試験の対策

の順番に解説していきます。
キャリアアップやIT業界内での転職を考えている人に役立つ記事になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

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エンベデッドシステムスペシャリストとは

エンベデッドとは「組み込み」の事であり、エンベデッドシステムスペシャリストとは、システムエンジニアの中でも組み込みシステムの基盤の構築や、ソフトウェアとハードウェアの機能仕様の策定などを主に行う職種です。
また、エンベデッドシステムスペシャリストは、下流で開発を行うメンバーを指導する役割としても重要な存在です。
エンベデッドシステムスペシャリストは、IoTを含む組み込みシステムの開発や市場動向に関する高度で幅広い知識が求められるため、難易度の高い職種といえます。
そのため、エンベデッドシステムスペシャリスト試験とは、受講者がこれらのスキル・経験を有していることを証明するための資格試験です。

エンベデッドシステムスペシャリストの仕事内容

ここでは、エンベデッドシステムスペシャリストの仕事内容を3つに分けて解説します。

プロジェクトの設計・開発・構築を主導する

エンベデッドシステムスペシャリストは、プロジェクトの設計・開発・構築を主導します。
まず、顧客のニーズや要望を踏まえて作成した仕様書をもとに、開発するシステムの設計を行います。
組み込みシステムの設計は専門性が求められるため、エンベデッドシステムスペシャリストには十分な知識やスキルが必要です。
実際に開発を行う際も、メンバーのサポートをしつつ、納期を見据えたプロジェクト運営を意識する必要があります。

システムの実装を行う

システム設計が完了したら、システムの実装をします。
ハードウェアの実装では、回路図をもとにしてシステムLSIなどの部品や基板の実装を行い、ソフトウェアの実装では関数の実装を行います。
エンベデッドシステムスペシャリストは、この工程でもメンバーの主軸となって業務を行います。

システム完成後の評価・調整をする

システムが完成したら、システム全体の評価・調整をします。
完成後は、問題なく組み込みシステムが作動するか、不完全な点がないかを確認するシステム検証を行い、必要に応じて不具合の原因を探し修正するデバック作業を行います。
バグや問題点があった場合は、一から設計の見直しをすることも。
システム完成後に念入りなチェックをすることで、システムがより安全で信頼できるものになります。
また、エンベデッドシステムスペシャリストは、運用後にシステムに問題があった場合にはトラブル対応やアフターサポートも行います。
エンベデッドシステムスペシャリストは、システムの設計から開発、アフターサポートまで一気通貫して主導します。

エンベデッドシステムスペシャリストの年収とは

エンベデッドシステムスペシャリスト単体の平均年収はおおよそ400万円〜600万円と言われており、エンベデッドシステムスペシャリストを含むシステムエンジニアの平均年収は、443万円と言われています。
システムエンジニアの平均年収を年代別に見てみると、20代が395万円、30代が505万円です。
エンベデッドシステムスペシャリストは、一般的なシステムエンジニアよりもさらに専門的な知識やスキルが必要になるため、システムエンジニアよりもさらに高収入であると推測されます。
さらに、一般的な年代別の平均年収は20代が342万円、30代が435万円程のため、エンベデッドシステムスペシャリストの年収は同年代の平均年収と比較しても高水準と言えるでしょう。

エンベデッドシステムスペシャリスト資格を取得する4つの利点

幅広い知識が身につく

エンベデッドシステムスペシャリスト資格の勉強をすることで、ITに関する幅広い知識を効率良く身につけることができます。
例えば、IoTの開発には、OSに関する知識からセキュリティの知識、限られたリソースでシステムを作動させるための知識など、幅広い知識が求められます。
エンベデッドシステムスペシャリスト資格ではこれらの知識を体系的に勉強する必要があります。
そのため、通常の業務を通してよりも、さらに効率良く幅広い知識を身につけることができるのです。

昇給やキャリアアップに繋がる

エンベデッドシステムスペシャリストの資格を取得すると、昇給やキャリアアップに繋がることがあります。
エンベデッドシステムスペシャリストの資格取得は、専門的な知識を持っていることの証明になるため、上位の役職に抜擢されるかもしれません。
開発現場で周囲から評価されにくいと感じる場合は、エンベデッドシステムスペシャリストの資格取得を目指すことがおすすめです。

転職が有利になる

エンベデッドシステムスペシャリスト資格を取得すると、転職が有利になる可能性があります。
エンベデッドシステムスペシャリスト資格は、難易度が非常に高い資格です。
また、近年は多くの企業がIoTを含む組み込みシステムを開発することができるエンジニアを必要としています。
そのため、エンベデッドシステムスペシャリストの資格を所有していれば、組み込みシステムのエンジニアとして十分な知識やスキルがあることを企業に証明することができます。

国家資格試験の一部が免除になる

エンベデッドシステムスペシャリストの試験に合格すると、その他の国家資格試験が一部免除されることがあります。
具体的には、以下の資格の試験の一部が免除されます。

技術士試験（情報工学部門）
ITコーディネータ（ITC）試験
弁理士試験

このような難易度の高い試験の一部が免除されることは、仕事が忙しくて資格取得の勉強に時間を割けない人にとって大きな利点といえるでしょう。

エンベデッドシステムスペシャリストの試験について

エンベデッドシステムスペシャリストの試験概要

エンベデッドシステムスペシャリストの試験は、午前Ⅰ試験、午前Ⅱ試験、午後Ⅰ試験、午後Ⅱ試験の4部構成で、試験時間は計300分間、1日の中で実施されます。
出題形式は、午前Ⅰ試験と午前Ⅱ試験では四択の選択式、午後Ⅰ試験では記述式、午後Ⅱ試験では論述式です。
午前Ⅰ試験と午前Ⅱ試験の出題範囲は、IT技術に関するテクノロジ系、IT管理のマネジメント系、経営全般に関するストラテジ系の問題です。
午後Ⅰ試験と午後Ⅱ試験では、主に組み込みシステムの設計や構築に関する内容や、保守に関する内容の問題が出題されます。
午後Ⅰ試験では、初見では難しい計算問題が出題される傾向があるので、十分な対策が必要です。
午後Ⅱ試験は、論述内容の妥当性や論理の一貫性なども採点の判断基準となります。

エンベデッドシステムスペシャリストの試験の難易度

エンベデッドシステムスペシャリストの資格は、高度情報処理技術者試験の中でも難易度が高い資格です。
試験のレベルは、情報処理技術者試験の中でも最もランクが高い4に設定されています。
また、令和3年度の秋期試験の合格率は、18.3%で、合格率はかなり低いといえます。
以上のことから、エンベデッドシステムスペシャリスト試験は難易度が非常に高いといえるため、資格取得を目指すには十分な勉強が必要になります。

エンベデッドシステムスペシャリストの試験に必要な勉強時間

エンベデッドシステムスペシャリストの試験合格のために必要な勉強時間は、実務経験の有無や既に持っている知識によって異なります。
実務の経験がある場合、約500時間（1日3時間の勉強を半年続ける程度）必要となります。
実務経験や既有の知識量が少ない場合は、加えて100時間程度の勉強時間が必要と言われています。
実務経験の有無に関わらず、資格取得のためには着実に勉強を重ねる必要があるでしょう。

エンベデッドシステムスペシャリストの試験の対策

勉強の進め方

エンベデッドシステムスペシャリスト試験は難易度が高いため、試験日まで余裕を持って勉強ができるようにスケジュールを組みましょう。
一度参考書全体に目を通すことができたら、過去問は最低でも3、4回以上は繰り返し解くようにすることがおすすめです。

独学でできる勉強方法

おすすめの参考書と過去問を合計3冊紹介します。

エンベデッドシステムスペシャリストの就職先

エンベデッドシステムスペシャリストの就職先として多いのは、主にIoTや組み込みシステムを取り扱うIT企業です。
配属先の部署の具体例として、ドローンやモビリティなどの組み込みシステムの開発をおこなっている部署などが挙げられます。
近年、物流や運輸、娯楽施設などIoTを取り扱う企業の範囲は幅広いため、自分の興味がある分野や得意分野で就職先を絞って探すのがおすすめです。

まとめ

本記事では、エンベデッドシステムスペシャリストの仕事内容やエンベデッドシステムスペシャリスト資格試験の概要と対策、資格取得のメリットについて解説しました。
IT業界で働く上でキャリアアップをしたい人は、エンベデッドシステムスペシャリスト試験を受け、転職をするのがおすすめです。
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