COLUMNヘルプデスクはやめるべき?仕事内容や向いている人を解説

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ヘルプデスクはやめるべき?仕事内容や向いている人を解説

ヘルプデスク
ヘルプデスクは、ITエンジニアの仕事において、未経験者も採用されるチャンスのある職種です。
しかし、ヘルプデスクは将来性がないと言われ、否定されることも少なくありません。
こちらの記事では、ヘルプデスクの仕事に向いていない人の特徴を紹介します。
ヘルプデスクに向いている人は、将来どのようにIT業界でステップアップしたらよいのか、方法を紹介します。

ヘルプデスクはやめとけと言われる理由

ヘルプデスクは未経験者でも採用の機会がある職種ですが、やめておけと言われることも多いです。
将来性がないと言われ、きついと言われるのはなぜでしょうか。

クレーマーの対応によりストレスが溜まりやすい

ヘルプデスクの主な仕事は、ユーザーの質問に回答することです。ユーザーにはさまざまな性質の人もおり、クレームを言われることもあります。
クレーム対応に追われると、問題解決ではなく、冷静に会話をして解決の糸口を探さなくてはなりません。
気持ちの切り替えが得意ではない人には厳しい職種かもしれません。

専門知識のキャッチアップが困難

IT分野は常に技術が発展していきます。
ヘルプデスクはIT分野に関連する知識をもって、ユーザーに対応しなくてはなりません。
新しい技術をキャッチアップし、知識のアップデートを日々の業務と並行するのは困難です。
新しいシステムや技術について問い合わせされると、ユーザーの方が新しい情報を仕入れている逆転現象も起こります。
業務に必要な知識をキャッチアップできなかったり、時間を作れなかったりとジレンマを感じることもあるでしょう。

残業が発生しやすい

ヘルプデスクはユーザーが解決できないことを相談されて、状況を確認しながら解決するのが仕事です。
相談される内容は簡単なものから難しく時間を要するものまで多種多様です。
なかには、緊急性の高いトラブルだと、時間をかけてその問い合わせに応えなくてはなりません。
対応が長引くと残業になってしまうこともあります。
基本的にマニュアルに沿って回答しますが、想定外のトラブルに見舞われる可能性もあるでしょう。
残業続きになるといったことも十分に考えられるので、残業が多くきついと言われています。

専門性の高いスキルが身につかない

ヘルプデスクはユーザーよりパソコンやインターネットの初歩的な質問を受けて回答します。
パソコンやITの知識が少ないと、覚えることもたくさんあり大変ですが、ユーザーに対応することで知識は習得できます。
一般ユーザーの質問は、一部のイレギュラーケースを除き、そこまで難しい知識を必要としません。
パソコンやIT機器の操作、インターネット、ネットワークに関する初歩的な知識があれば対応できます。
ユーザーに対応していくうちに、コミュニケーション能力の向上や、ストレス耐性がつき、クレームにも気持ちに余裕をもって対応できるようになるでしょう。

年収が低い

ヘルプデスクには、社外ヘルプデスクと社内ヘルプデスクの2種類あります。
社内ヘルプデスクは社内SEが行う業務の1つに含まれています。
SEに本来の業務を行ってもらうために、アウトソーシングする企業も増えてきました。
大企業の場合はヘルプデスクに派遣社員を雇用するケースが見られます。
ITエンジニアをクライアント先に常駐させる場合だと、ヘルプデスクで正社員を採用している企業もあります。
しかし、へルプデスクの平均年収は、ITエンジニア全体の平均年収に比べて低い傾向です。
ヘルプデスクを長年続けて、少しずつベースアップしても、年収はあまり上がりません。

AIの発達に伴い職を失う可能性がある

チャットチャットボットの普及に伴い、ユーザーからの質問への回答をAIチャットボットに変更する企業も少しずつ増えています。
ヘルプデスクに質問される内容は、マニュアルに沿って対応できるものがほとんどです。
大規模なユーザーサポートでは、回答するためのマニュアルが用意されています。
定型的な質問の回答をAIチャットボットが対応すると、人件費の削減につながります。
現在、AIで対応できるのは簡単な質問に対する回答のみです。
しかし、技術は進歩しているので、少しずつAIに代わる可能性もあります。
求人数は今後、減少すると考えられます。

ヘルプデスクに向いていない人

ヘルプデスクはやめておけと言われる理由はおわかりいただけたでしょうか。
社内・社外問わずユーザーから相談される問題を解決するのがヘルプデスクの仕事です。
ユーザーとのやり取りが多い仕事なので、仕事に適性がある場合とない場合があります。
ここからは、ヘルプデスクの仕事に向いていない人の特徴を4つ紹介します。

スキルアップへの意識が高い

スキルアップを図りたいと思う気持ちはとても良いことです。
ヘルプデスクはユーザーから寄せられる質問や悩みに向き合って対応するので、さまざまな知識が身に付きます。
ただ、身につくスキルは、ユーザーから寄せられる質問に関するもので内容は限定的です。
ITエンジニアの知識を習得してスキルアップしたいと考える人には向いていません。

コミュニケーションが苦手

ヘルプデスクは電話やメールでコミュニケーションするのが主体の仕事です。
抱えている質問や問題を、コミュニケーションを通じて問題を把握し解決するのが仕事です。
そのため人と接するのが苦手だったり、電話やメールが苦手だったりすると、ヘルプデスクには向かないでしょう。

電話での対応が苦手

ヘルプデスクは社内ヘルプデスク、社外ヘルプデスクにかかわらず、電話でのやり取りが多い仕事です。
人とコミュニケーションとるのは得意だけど、電話が苦手という場合、電話のコミュニケーションが多いので、ヘルプデスクは向いているとはいえません。

臨機応変な対応が苦手

ヘルプデスクでは想定される質問と、回答はマニュアルやQ&Aのように資料として準備しています。
マニュアルに沿って回答するケースが多い一方で、同様の症状でも解決しないケースも発生するでしょう。
そのような場合は、臨機応変な対応が望まれます。
臨機応変な対応ができない人は、ヘルプデスク職に向いていないといえるでしょう。

ヘルプデスク業務のメリット

ヘルプデスクに向いていない人の特徴を紹介しましたが、ヘルプデスクで働くメリットもあります。
下記の3つにやりがいを感じられるのであれば、ヘルプデスクの仕事がおすすめです

お客様に直接感謝される

ヘルプデスクの仕事は、ユーザーであるお客様がITやシステム関連の操作に困っている状況で助けをもとめられます。
困りごとやトラブルが解決すると、お客様にはとても感謝されます。
お客様に感謝されることでやりがいを感じ、人の役に立ててうれしいという思いがあるのでしたら、ヘルプデスクに向いているといえます。

基本的な技術知識が身に付く

ユーザーが問い合わせするトラブルは、原因が複合的な絡みあっていることがよくあります。
ソフトウェアの問題だと思っていたものがネットワークの障害だったケースもあります。
ソフトウェアとパソコンの相性で、ソフトが起動しないなど、可能性はいくつもあります。
基本的な技術の知識も組み合わせて応用することで、結果的に幅広い技術知識が身についていきます。

課題解決の達成感を感じる

ユーザーから問い合わせの際、ときにはトラブルの状況が深刻で困難な場合もあります。
急ぎで解決しなくてはならないものもあります。
難題を自力で解決に導くことができると、大きな達成感を得られます。
達成感を味わえると考えると、ヘルプデスクも魅力的な職種と言えるでしょう。

ヘルプデスクからのキャリアアップも可能

ITスキルがそれほど高くなくても未経験でも就業できるケースがあるのがヘルプデスクです。
仕事内容を見ると、他のITエンジニアとそれほど大きな差がない場合もあります。
ヘルプデスクが目指しやすいキャリアパスを5つ紹介します。

社内SE

まず、ヘルプデスクとして働く人には社内SEをおすすめします。
社内SEは、社内のシステム開発だけでなく、ネットワークやサーバーなどの運用保守を担当します。
システム開発には顧客の要求をヒアリングするため、ヘルプデスクで経験したコミュニケーション能力も活用できるでしょう
。ヘルプデスクから社内SEを目指すなら、基本情報技術者試験の勉強も併せて行いましょう。

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアもヘルプデスクが目指すキャリアアップとしておすすめの職種です。
なぜかというとヘルプデスクは、インターネットの接続に関するネットワークトラブルの対応が多いからです。
ネットワーク関連のトラブルに対応するために、周辺機器であるルーターやHUBなど通信機器についての基礎知識を習得しているので、目指しやすい職種といえます。
CCNAを勉強してネットワークの知識を深めて、ネットワークエンジニアを目指すのもよいでしょう。

サーバーエンジニア

サーバーエンジニアもヘルプデスクが目指すキャリアアップとしておすすめの職種です。
ヘルプデスクでは、OSやアプリケーションの導入後にトラブルが発生して質問されることもあります。
サーバーといっても幅広く、Webサーバーやデータベースサーバ、アプリケーションサーバといったものがあり、担当するものにより必要な知識やスキルが異なります。
サーバーエンジニアはOSの知識と、ネットワークやセキュリティに関する知識が必要です。
基本情報技術者試験を勉強しながら、ベンダー資格を取得するのがおすすめです。

プログラマー

ヘルプデスクからキャリアアップしてプログラマーやSEになる人も少なくありません。設計書に基づいてプログラムを組めるのであれば、おすすめの選択肢といえます。
プログラマーはSEが作成するシステム設計書に基づいてプログラムを組み立てます。
プログラミングの知識がないとシステム設計書が作れません。
そのため最初はプログラマーとして知識を蓄積してから、システムエンジニアを目指す人も多いようです。

インフラエンジニア

サーバー、データベース、ネットワークなどインフラにかかわる領域で、設計や構築、運用、保守などを行うエンジニアをインフラエンジニアといいます。
サーバーやデータベースなどインフラ専門の問い合わせのみ対応するヘルプデスクもあります。
インフラ専門のヘルプデスクだと、お客様の対応をしながらあわせて知識を身に付けられます。
資格を取得することで、可能性は大きく広がります。
インフラエンジニアを起点として、難易度が高めとされるインフラ系のヘルプデスクへの転職や、就業してからの評価を上げることにも役立ちます。

ヘルプデスクはキャリアアップを目指せる

ヘルプデスクは将来性がないとネガティブにいわれますが、上位職種にキャリアアップも可能です。ヘルプデスクとして経験を積むことで、コミュニケーション能力が高まり、マネジメント業務に携われる可能性もあります。
ヘルプデスクで培ったIT機器、システム、サーバーサイドの知識と、お客様に接するコミュニケーション能力があれば、社内SEなど比較的キャリアアップしやすいITエンジニア職もあります。
人と会話するのが好きな方は、ヘルプデスクでIT機器やインターネット関連の知識を身に付けながら、社内SEなどへの転職も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

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