COLUMN組み込みエンジニアの仕事とは?「オワコン・きつい」と言われる理由

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組み込みエンジニアの仕事とは?「オワコン・きつい」と言われる理由

組み込みエンジニア
  • 「組み込みエンジニアの具体的な仕事内容は何か?」
  • 「なぜ、組み込みエンジニアはやめておいた方が良いと言われるのか?」
という疑問をお持ちではありませんか?
本記事では、そんな疑問点に役立つ内容を
・組み込みエンジニアの仕事内容
・組み込みエンジニアがきついと言われる理由
・組み込みエンジニアの年収や将来性、向いている人材
の順番に解説していきます。
組み込みエンジニアへの就職・転職を検討している人には役立つ記事になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

組み込みエンジニアとは?

組み込みソフトウェアを開発するエンジニアを「組み込みエンジニア」といいます。
生活に欠かせない家電やスマートフォンなどの通信機器、さらには、自動運転の自動車などのコンピューターで作動する機械のほとんどに組み込みソフトウェアは搭載されています。
機械そのものに搭載するためプログラミングが必要です。
近年では、loT化が進みインターネットに接続する製品が増加することで、組み込みエンジニアの需要はさらに高まっています。

組み込みエンジニアの仕事内容

次に、組み込みエンジニアの具体的な仕事内容について紹介していきます。

製品の企画

まずは、開発する製品について検討していきます。
ここでは、製品に必要となる機能や開発の指針、仕様書などを決定します。
クライアントの意向に沿うように進めていくため、実務経験がある方がよりスムーズに行うことができます。
この工程は、組み込みエンジニアだけではなく、もっと上流を担当する方が行っている場合もあります。

システム設計

次に、製品企画の段階で作成した、設計書をもとに実際にシステムの設計を行っていきます。
要件を確認しながら、必要となる機能を考案していきます。

ハードウェア・ソフトウェア設計

ソフトウェアの場合は、制御システムやアルゴリズムを利用して作成していきます。
ハードウェアの場合には、回路図や基板設計を行います。

ハードウェアへの実装

組み立てた設計を元に、次はハードウェアにプログラミング(実装)し、開発していく作業があります。

デバッグ・テスト

テストは、設計やプログラミングの際に発生した問題を特定・修正するために重要です。
完成後の修正ができないため、この段階での確認は確実に行わなければいけません。
また、テストの中にも、単体テストやシステムテストなどのさまざまな種類がありますが、それぞれ目的が異なります。

保守・管理

製品に何か問題がないか確認し、もし問題が生じた場合には直ちに修正し復旧を目指します。
多くの場合、テストや保守は、新人の組み込みエンジニアが行う傾向にあります。

組み込みエンジニアが「やめとけ・オワコン・きつい」と言われる理由4選

しばしば「組み込みエンジニアはやめておいた方が良い」と言われることがありますが、なぜこのように言われているのでしょうか。
その理由を4つ紹介していきます。

職場の人手不足

IT業界は、業界全体が慢性的な人手不足に陥っています。
もちろん組み込みエンジニアもその例外ではなく、近年のloT化の加速によりさらに深刻な人手不足が起きています。
そのため、組み込みエンジニアになった場合には、個人に多くの仕事量が割り当てられて長時間労働を強いられてしまう可能性があると言えるのです。

納期のプレッシャー・クライアントからの急な要望変更

組み込みソフトウェアは完成すると、先に紹介したようなさまざまな商品に搭載されることになります。
修正がきかないため、不具合が生じないようなソフトウェアを納期までに納めなければいけないというプレッシャーがかかります。
また、組み込みソフトウェアはクライアントの製品にあわせて開発するため、クライアントの意向が変更された際には、仕様変更が生じるケースや、一から仕様を変えなければいけないケースもあります。

バグの修正・残業が多い

組み込みエンジニアに限りませんが、開発の現場ではバグは避けて通れない壁です。
特に、組み込みソフトウェアは完成後の修正ができずバグが許されないため、修正に追われることがあります。
また、人手不足や納期のプレッシャーなどの理由から、残業が多い職業でもあります。
多くの仕事を抱えながら、納期までに不具合のないソフトウェアを開発しなければいけないため、「きつい」と言われることがあります。

継続学習が必要

IT業界は、近年注目が集まっており、需要が高まっています。
それに伴い、最新技術が次々と開発されて、エンジニアが求められるものは目まぐるしく変化していきます。
特に、loT化が進み、求められる場面が多くなっている組み込みエンジニアは、働き始めてからも学習し続けることが必要になります。
常に最新の情報について継続学習ができる人でないと、組み込みエンジニアを続けていくのは難しいでしょう。

組み込みエンジニアの年収

2020年のマイナビエージェントの調査によると、組み込みエンジニアの平均年収は455万円です。
IT・インターネット・通信産業の平均年収が、427万円なので、比較すると年収は若干高いと言えます。
しかし、先ほど紹介したように業務内容や労働時間を考慮すると、あまり高い年収とはいえません。
あくまで2020年の平均年収のため、変動があることにご注意ください。

組み込みエンジニアの将来性

組み込みソフトウェアは、家電製品や通信機器など、コンピューターを内蔵するさまざまな機械に搭載されており、それらを開発する組み込みエンジニアは必要不可欠な存在となっています。
近年は、loT化が加速していることや世界的に有名な製品にもそれらが使用されていることから、組み込みエンジニアの将来性は高いといえます。
また、AI搭載の家電や自動車が普及していくと、より高度な技術が必要になり、組み込みエンジニアの需要はさらに広がっていくと予想されています。

組み込みエンジニアに向いている人

組み込みエンジニアは先ほど紹介したような理由から、大変な職業ではありますが新しい製品開発の現場やloTの分野で働きたい人には向いている職業でもあります。
需要が急拡大し、常にloT家電などの新しい技術が生まれている分野のため、最新技術や高度な開発に携わることに興味がある人にとっては組み込みエンジニアは適しているといえます。
また、グループでプロジェクトを進めていくことも多いため、コミュニケーション能力に長けている人も向いています。
さまざまな分野のエンジニアやクライアントとのコミュニケーションが求められます。

組み込みエンジニアとして働くには

組み込みエンジニアになるためには

組み込みエンジニアには、特に資格が必要ではないため、未経験であっても就職できる可能性があります。
主には、次のような方法があります。
1つ目は、スクールに通うことです。
組み込みエンジニアになるためには、C、C++、Python、MicroPython、Javaなどのプログラミングスキル が必要となります。
独学での習得も可能ですが、スクールに入ることでよりスムーズに技術を習得することができます。
2つ目は、他のITエンジニアから転職することです。
組み込みエンジニアは多岐にわたるスキルや知識が必要になるため、他のITエンジニアとして経験を積んだのちに転職するのも一つの方法です。

組み込みエンジニアの就職先

組み込みエンジニアが活躍する業界はさまざまですが、ここでは2つ紹介していきます。
1つ目は、家電業界です。
例えば、インターネットと接続できるloT家電やカーナビが搭載されている車載機器などの開発を行います。
2つ目は、情報・通信業界です。
私たちが普段から使用しているスマートフォンやルーターなどの高速化に関わる開発を行います。
5Gもその一例であり、通信の安定化の実現が求められます。

まとめ

組み込みエンジニアは、生活の身近にあるインターネットにつながる製品の開発を行う職業であり、ハードウェアとソフトウェア両方の設計を行う場合があります。
慢性的な人手不足や個人の仕事量が多く、求められる質が高いことから責任が重い職業ではありますが、将来性は高いといわれています。
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