COLUMN画像処理エンジニア検定とは?難易度や合格率・勉強時間を解説

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画像処理エンジニア検定とは?難易度や合格率・勉強時間を解説

画像処理エンジニア検定
  • 「画像処理エンジニア検定ってどのような試験なの?」
  • 「どれくらい難しいの?」
という疑問をお持ちではありませんか?
本記事では、そんな疑問の解決に役立つ内容を
・画像処理エンジニア検定の概要
・合格率と具体的な勉強方法
・資格の活用方法
の順番に解説していきます。
画像処理エンジニアに関心がある人には役立つ記事になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

画像処理エンジニア検定とは?

画像情報教育振興協会(略称:CG-ARTS協会)が実施する画像処理分野の開発、設計に必要な知識やスキルに関する資格です。
国家試験と誤解されることがありますが、民間試験です。

画像処理エンジニア検定の出題範囲や内容

画像処理エンジニア検定は2つのレベルに分かれています。
ここでは、それぞれのレベルの難易度と出題範囲を紹介していきます。

ベーシック

ベーシックは、画像処理技術の基礎的な理解とプログラミングなどに利用するスキルを評価するものです。
難易度は高くないため、初めて受験する人や初心者には特におすすめといえます。
具体的な出題範囲は、以下の7種類です。
①ディジタルカメラモデル
②画像の濃淡変換とフィルタリング処理
③画像の解析
④パターン・特徴の検出とパターン認識
⑤シーンの復元
⑥システムと規格
⑦関連知識
④は画像からある特定のパターンや特徴を検出する方法や、対象物をあらかじめ学習させて新たな画像を識別するパターン認識についての基礎的な知識が出題されます。
画像処理から一般的なコンピューターに関する知識など幅広く出題されますが、いずれも基礎的です。

エキスパート

一方、エキスパートは画像処理技術に関する専門的な理解とソフトウェアやハードウェア、システムの開発に関する知識を応用するスキルを評価するものです。
ベーシックよりも専門的な広い領域の知識が求められるため難易度は高くなります。
具体的な出題範囲は、以下の8種類です。
①ディジタル画像の撮影と画像の性質・色空間
②画素ごとの濃淡変換と領域に基づく濃淡変換
③周波数領域におけるフィルタリングと画像の復元・生成
④幾何学的変換
⑤2値画像処理と領域処理
⑤パターン・図形・特徴の検出とマッチング、パターン認識、深層学習による画像認識と生成
⑥動画像処理、画像からの3次元復元、光化学的解析
⑦画像符号化
⑧知的財産権
④では画像を線形や幾何学的に変形することに関する知識だけでなく、イメージモザイキングについても問われます。
また、⑧は一見画像処理と関係ないように思えますが、画像に関する知的財産権についての知識は画像を専門に扱う場合に重要となるため出題されます。

画像処理エンジニア検定の試験概要

ベーシックの試験概要

ベーシックの試験は、年2回で7月と11月に開催されます。試験時間は60分で、受験料は5,600円(税込み)です。
問題数は、全部で10問で、100点満点中70点以上で合格です。
画像処理に関する基礎的な知識の確認を行いたい人や初めて受験する人には特におすすめです。

エキスパートの試験概要

エキスパートの試験は、ベーシックに比べて出題範囲も広がり、より高度で専門的な知識が求められるため難易度が上がります。
試験日程はベーシックと同様ですが試験時間は80分で、受験料は6,700円(税込み)です。
ベーシックと同様、問題数は10問で、100点満点中70点以上で合格です。
また、必須ではないものの産業や学術分野のさまざまな領域において、一定の条件(開発目標・システム環境・予算・作業工程・コストなど)のもと、ソフトウェアシステム、製品などの開発を行うためのスキルが求められます。
より専門的な知識を学ぶとともに、一定レベルのスキルを証明したい方には特におすすめです。

画像処理エンジニア検定の合格率と勉強時間

それぞれのレベルの合格率と必要となる勉強時間について紹介します。
まず、ベーシックの試験の合格率は、多少のバラツキはあるものの例年60〜70%程度となっています。
また、必要な勉強時間は30〜50時間で、1日1時間の勉強時間であっても1〜1.5ヵ月程で合格できるといえます。
初めて受験する人や仕事と両立しながら受験したい人にとってはおすすめの資格といえます。一方、エキスパートは先程紹介した通り、ベーシックに比べて難易度が上がるため、合格率も30%程度です。少なくとも50時間以上の勉強時間の確保が必要です。
ちなみに、2023年度の前期の試験結果は、以下の通りになっています。
全体の受験者数:1031人(ベーシック受験者数:522人、エキスパート受験者数:509人)
ベーシック合格率:69.4% エキスパート合格率:42.7%
前期の試験は、平均的な合格率より高いといえますが、合否は絶対評価である点に注意が必要です。

画像処理エンジニア検定の勉強方法

ここまで紹介してきた画像処理エンジニア検定ですが、一体どのように勉強すれば良いのでしょうか。
ここでは、2つの勉強方法について具体的に解説していきます。

テキストや参考書を使用する

まず、画像処理エンジニア検定は、独学で進めることが一般的です。具体的には、参考書を用いて基本的な知識を定着させて演習を繰り返し、過去問を解いて試験の傾向を捉えるなどの勉強方法があります。
参考書は、公式から発売されています。ベーシックは、「ビジュアル情報処理-CG・画像処理入門-」、エキスパートは、「ディジタル画像処理」がそれぞれ出版されています。
そして、この参考書で学習した後、問題演習に入っていくような進行の仕方がおすすめです。
演習は「画像処理エンジニア検定エキスパート・ベーシック公式問題集」が公式で出版されているものとなります。
最後に、過去問を解いていきます。
公式サイトに過去2回分の問題が公開されているため、そちらを活用することがおすすめです。
実際の試験時間に合わせて過去問を解くと、試験本番でも慌てることなく問題を解くことができます。

対策講座を受講する

参考書だけで一人で学習を進めていくことが難しいと感じた人は、対策講座を活用すると良いでしょう。
知識豊富な講師に教えてもらうことで理解しづらい箇所もしっかりと学ぶことができます。
オンラインで対策講座をしてくれているサービスは複数あるため、一人で学習を進めていくことが難しい人は受講を検討してみましょう。

画像処理エンジニア検定は意味がない?合格後の活用方法

画像処理エンジニア検定は一般的な知名度が低いなどの理由から、意味がないと言われてしまうことがあります。
しかし、画像処理エンジニアはCGクリエイター検定やWebデザイナー検定などを主催している画像情報教育振興協会が実施していることから画像処理分野では名の知れた検定です。
以下に画像処理エンジニア検定を取得するメリットをご紹介します。

就職や転職でアピールにつながる

画像処理エンジニア検定の取得は、画像処理分野の開発・設計に関する一定水準のスキルを保持していることを証明できます。
また、WebデザイナーやWeb系エンジニアであれば、自分で作ったプロダクトをポートフォリオとして有効活用できますが、画像処理エンジニアは、自分のポートフォリオを作りづらいため、代わりに資格でアピールできます。
そのため、取得していると画像処理分野のエンジニア職への就職や転職の際に有利です。
例えば、顔認識機能がついているカメラの開発や特殊な画像の作成などには画像処理技術が必要です。
このような商品を扱うメーカーへの需要は特に高いといえます。

キャリアの幅を広げることができる

また、上記で紹介した場合以外にも今後需要が高まっていく可能性は高い分野です。
多くの商品にAI技術や顔認識機能が搭載され始めている中で、今後さらに画像処理エンジニアの需要は高まりキャリアの幅を広げることができるといえるでしょう。

まとめ

画像処理エンジニア検定は、CG-ARTS協会が実施している画像処理分野の開発や設計に関するスキルを評価する民間試験です。
ベーシックとエキスパートの2つのレベルがあり、難易度が異なるため自分にあったレベルを選択することができます。
IT化が進んでいるため、今後もさらに注目される分野であり、取得しておくとキャリアを考える際に役に立つ資格といえます。
テクノジョブサーチでは、エンジニアやデータサイエンティストなどのICT・通信業界関連の転職サポートを行っています。
経験豊富な担当者が、一人ひとりに合わせたサポートを行い、多様な働き方を実現することができます。
画像処理関係の仕事に関心がある人は、ぜひ一度お問い合わせください。

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