COLUMN教育情報化コーディネータとは?検定の概要や合格率について解説

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教育情報化コーディネータとは?検定の概要や合格率について解説

教育情報化コーディネータ
教育情報化コーディネータとは、どのような仕事をする職種なのか、検定レベルはどの程度なのか気になっている人はいませんか。
本記事では皆さまの疑問に役立つ内容を
・教育情報化コーディネータとは何か?求められる力について
・教育情報化コーディネータの概要や3級の難易度について
・将来性について
の順番に解説していきます。
教育情報化コーディネータの仕事に興味がある人、検定を受けようと考えている人には役立つ記事になっていますのでぜひ最後までご覧ください。

教育情報化コーディネータについて

まずは、教育情報化コーディネータの概要や業務内容や必要な力についてお伝えします。

教育情報化コーディネータとは?

教育情報化コーディネータは、ITCEと呼ばれており、情報教育の推進や支援、情報教育を行う際の課題を改善します。

教育情報化コーディネータの業務内容

教育情報化コーディネータの業務内容は、学校でICTの活用を目指すための立案や環境整備を進めることです。
例えば、保護者に押印を求める手続きを見直したり、学校と保護者間の連絡手段をデジタル化したりします。
教育情報化コーディネータには3つのレベルがあり、級が上がるごとに担当する業務の幅も大きくなります。
2級であれば市町村単位で数年かけて情報化を行いますが、1級ともなれば都道府県だけでなく国とも協力し長期的な計画を設計して改善に向けて動きます。

教育情報化コーディネータに求められる力

教育情報化コーディネータはICTに関することだけでなく学校教育に関する理解も必要です。
例えば、動植物の観察などはICT端末からでも見ることはできますが、実物の大きさや動きを感じることや実際に顕微鏡を使って観察することなどは実体験として大きな価値があります。
何でもデジタル化にするのではなく、敢えてアナログとして残しておくなどの判断ができる力が求められます。
また、企業のSEが学校現場に入って教えるという行為はすでに実施されてきましたが、教育現場に精通していなかったためにデジタル化しても活かされなかった事例もありました。
そのため、教育情報化コーディネータはICTだけでなく教育についても学ぶ必要があります。

ICT支援員との違い

教育情報化コーディネータと似た仕事に「ICT支援員」があります。
ICT支援員は、学校単位でICTの導入を支援することが仕事です。
一方、教育情報化コーディネータは学校でのICT活用のために地域の学校を管轄する教育委員会を支援する仕事です。
ICT支援員は学校の現場で働く実務的な仕事、教育情報化コーディネータは全体をデザインすることが仕事です。

教育情報化コーディネータ検定について

次に教育情報化コーディネータの検定の概要や難易度についてお伝えしていきます。

教育情報化コーディネータ検定の概要

教育情報化コーディネータ検定試験
3級 2級 1級
資格の種類 民間資格 民間資格 民間資格
目的 本分野で求められる専門用語や知識が理解でき基本的な概念を知る 取得した知識を活かして市町村単位で教育情報化の設計や助言を行う 2級から培った実務経験を活かして国や都道府県レベルで長期的な計画を設計し助言を行う
試験方式 CBT多肢選択式 1次試験:選択肢問題、小論文
2次試験:事前に与えられた課題の提出および口頭試問
※1次試験に合格した人のみ
推薦書2名
※そのうち1名は2級以上の資格者
履歴書・業績書 小論文
受験資格 原則20歳以上 3級取得者 2級取得後に3年以上実務を経験している者、またはそれに準ずる者
受験料 9,800円(税込み) 1次試験:12,800円(税込み)
2次試験:13,800円(税込み)
30,000円(税込み)
受験会場 全国7大都市およびCBT-Solutionsが運営するテストセンター 1次試験:自宅でのオンライン受験
2次試験:東京
記載なし
教育情報化コーディネータ検定試験は、3級から受験する必要があります。
また、1級を受験するためには推薦書と3年以上の経験が必要ですので、誰でも簡単に取得できるわけではありません。

教育情報化コーディネータ検定3級の試験科目

教育情報化コーディネータ検定の3級は選択式です。
試験科目は以下の通りです。
1.学習・教育方法、情報などに関する知識
2.情報教育の内容や方法、ITCEの役割に関する知識
3.教育情報化政策、校務の情報化、予算、運用などに関する知識
4.教育情報システム、教育ネットワークの運用、セキュリティ技術などに関する知識
5.情報モラルや著作権など関連法規や応用に関する知識
試験科目を見てわかる通り、情報やICTのことだけを知るのではなく学校のしくみや関連政策についても知っておかないと苦戦する内容です。

教育情報化コーディネータ検定3級の合格率・難易度

教育情報化コーディネータ検定3級の合格率や難易度についてお伝えします。

教育情報化コーディネータ検定3級の合格率

教育情報化コーディネータ検定3級の合格基準は65点で、合格率は30%〜40%程度です。
例えば、日商簿記3級の合格率は48%程度と考えると決して高い数字とはいえません。
教育情報化コーディネータ検定3級の合格率が低い理由としては、まだ比較的新しい検定になるため参考書がほとんど存在せず、問題の傾向がやや掴みにくいところにあります。
また、教育情報化コーディネータ検定3級の試験方式はCBT方式(全国にあるテストセンターのコンピューターを用いて受験する試験方式)です。
設問ごとに1問3分〜4分ほどの制限時間があり、それを越えてしまうと次の問題に進み、前に戻ることはできません。
そのため、振り返って問題を見返すことができないのです。

教育情報化コーディネータ検定3級の難易度

教育情報化コーディネータ検定3級は、上記の通り、試験問題を振り返ることができません。
また、参考書や問題集などもあまり存在しません。
しかし、3級の試験問題は基礎的な内容になっているため、対策自体はそこまで難しくはありません。
一方で、法令関係やIPアドレスといった専門的な内容について、広い範囲から出題されるため、勉強する範囲は他の階級に比べて少し広いといえます。
従って難易度としては決して高いとは言えないながらも十分な準備と対策を要すると言えるでしょう。

教育情報化コーディネータ検定の勉強方法

教育情報化コーディネータの検定の勉強方法についてお伝えします。

公式HPで販売している過去問を解く

一般的に資格の勉強は参考書を使って勉強することが多いですが、教育情報化コーディネータには参考書はほとんど存在せず模擬試験もありません。
教育情報化コーディネータになるための本はありますが、検定合格するための本ではないため、試験対策にはなりません。
そのため、検定に合格するためには公式HPで販売している過去問を解いていくことが重要です。
過去問には問題の解説が記載してあり、それを理解することが試験対策です。
なお、料金はどこまでの過去問を購入するかによって変わります。
例えば2年分の過去問の場合は900円、3年分なら1,200円、10年分なら2,700円です。
どこまで購入すれば良いかはその人次第ですが、多くの過去問を解くことで出題傾向を掴むことができるため、可能な限り古いものまで購入すると良いでしょう。
また、過去問を解くことと同時に普段の業務で経験していること、培ったITの知識を確実にしていくことが教育情報化コーディネータに合格する近道といえます。

教育情報化コーディネータの将来性

ここ数年、教育情報化コーディネータの需要は高まっており、将来性はあると言えます。
現在、文部科学省は、全国の教育機関に高速ネットワークの整備をしたり、1人1台のICT機器を配布したり、ICT技術を使った授業のIT化が進められています。
上記以外にも、2020年より小学校でプログラミング教育が必修科目とされました。
しかし、現在でも教育情報化コーディネータの配置が足りていない状況です。
昨今の教育のICT化の動きを見ると、今後の需要が高まり、将来性がある職種と言えるでしょう。

まとめ

教育情報化コーディネータ検定について紹介しました。
学校教育におけるICT化は現代の課題であり、これから需要が高まってくると考えられる仕事です。
そのため、教育情報化コーディネータの検定試験に合格しておくことでスキルとしてアピールすることが可能です。
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