COLUMN日商プログラミング検定とは?難易度や合格率、勉強方法を徹底解説

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日商プログラミング検定とは?難易度や合格率、勉強方法を徹底解説

日商プログラミング検定
「日商プログラミング検定の難易度はどのくらいなんだろう?」
「実際に受験した人の感想が知りたい」
そんな疑問の解決に役立つ内容を
  • 各レベル(ENTRY・BASIC・STANDARD・EXPERT)の詳細な難易度
  • 具体的な合格基準と試験の実施方法
  • 効果的な勉強方法と受験者の体験談
の順番に解説していきます。

日商プログラミング検定とは

日商プログラミング検定は、日本商工会議所が主催する、プログラミングスキルを証明できる公的資格試験です。
ITエンジニアだけでなく、一般のビジネスパーソンや学生など、年齢や職種を問わず誰でも受験できます。
特徴は、4つのレベル(ENTRY・BASIC・STANDARD・EXPERT)に分かれており、プログラミング初学者から現役エンジニアまで、自身のスキルレベルに合わせて受験できる点です。
プログラミングに特化した実践的な内容となっており、上位レベルのSTANDARDとEXPERTでは知識問題に加えて実技試験も実施されます。
対象言語はC言語、Java、VBA、Pythonから選択可能です。

日商プログラミング検定の難易度は?(BASIC、STANDARDなど)

日商プログラミング検定は、ENTRYからEXPERTまで、各レベルで求められる知識や技術は大きく異なり、上位レベルになるほど実践的な内容が問われます。
以下では、それぞれの難易度を解説します。

ENTRY

ENTRYレベルは、プログラミング未経験者でも挑戦しやすい難易度に設定されています。
試験ではScratch3.0を使用し、視覚的なプログラミング環境で基本的な概念を理解しているかを問われます。
試験時間は30分で、変数や条件分岐、繰り返し処理などの基礎的な知識を問う択一式の問題が出題されます。
小中学生でも基礎知識があれば合格可能なレベルで、プログラミング学習の入門として最適です。
プログラミング未経験者でも30~50時間程度の学習で十分に対策が可能で、Scratchによりプログラミングの基本的な考え方を直感的に理解できる点が、初学者に適していると言えます。

BASIC

BASICレベルはENTRYよりも一段階上の難易度で、特定のプログラミング言語に依存しない基礎的な知識を問う試験です。
コンピュータの仕組み、ハードウェアとアーキテクチャ、ソフトウェア、2進法・8進法・16進法、情報表現、流れ図、データ構造、情報モラルなど、IT技術の基礎的な知識が必要です。
ITパスポートのプログラミング基礎レベルと同等の難易度で、企業の業務効率化や基礎的なプログラミングスキルを評価する内容となっています。
試験時間は40分で、ENTRYの内容をしっかり理解している状態から、50〜80時間程度の追加学習が必要とされます。

STANDARD

STANDARDレベルは実務での活用を視野に入れた、実践的なプログラミングスキルが問われます。
Java、C言語、VBA、Pythonのいずれかを選択して受験し、知識試験30分と実技試験30分の2科目構成です。
高校・大学・専門学校でのプログラミング学習レベルに相当し、基本的なアルゴリズムやデータ構造の理解が必須となります。
実技試験では、与えられた課題に対して実際にプログラムを作成する必要があり、全問正答が求められます。
プログラミングスクールで半年程度学習した方が挑戦できるレベルであり、BASICまでの基礎を身につけた状態から、50〜100時間程度の言語別学習と実践的なコーディング経験が必要です。

EXPERT

EXPERTレベルは、日商プログラミング検定の最上位レベルで、実務レベルのプログラミングスキルが求められます。
選択した言語(Java、C言語、VBA、Python)について、より高度な知識と実装力が要求されます。
例えばJavaでは継承やインターフェース、C言語では構造体やポインタ、Pythonではクラスと継承など、言語固有の発展的な概念の理解が必須です。
知識試験40分と実技試験40分で構成され、STANDARDと同様に選択した言語での高度な実装力も必要です。
知識試験の合格基準は70点以上で、実技試験は全問正答という厳しい条件が課されます。
STANDARDまでの内容を完全に理解している状態でも、50〜100時間以上の追加学習が必要でしょう。

日商プログラミング検定の合格率

日商プログラミング検定の合格率は、日本商工会議所から公式に発表されていません。
ただし、合格基準は明確に定められているため、以下で解説します。

ENTRY・BASIC

ENTRY、BASICともに知識科目のみの試験で、合格基準は70点以上(100点満点)となっています。
ENTRYは試験時間30分で、Scratchによるビジュアルプログラミングの基本的な知識を問う択一問題です。
BASICは試験時間40分で、プログラミング言語によらない基礎知識(コンピュータの仕組み、ハードウェア、ソフトウェア、2進法・8進法・16進法、情報表現、流れ図、データ構造、情報モラル)についての択一問題となります。
両レベルとも、インターネットを介して試験が実施され、試験終了と同時に採点・合否判定が行われます。
不合格の場合は再受験が可能です。

STANDARD・EXPERT

STANDARDとEXPERTは、知識科目と実技科目の2科目構成です。
知識科目は択一問題で70点以上が合格基準、実技科目はプログラミング課題3問の完全正答が求められます。
試験時間はSTANDARDが知識30分・実技30分、EXPERTが知識40分・実技40分です。
Java、C言語、VBA、Pythonの4言語から1つを選択して受験し、言語ごとの資格認定となります。
なお知識科目のみ合格(70点以上)、または実技科目のみ合格(全問正解)の場合、その科目は1年間免除されます。
不合格の場合も再受験が可能です。

日商プログラミング検定の勉強方法は?

日商プログラミング検定の合格に向けた勉強方法は、大きく分けて3つが挙げられます。

公式のサンプル問題を活用する

公式サンプル問題は無料で公開されており、PDF形式でダウンロードできるため、いつでも手軽に取り組むことができます。
問題を解くことで、実際の試験でどのような形式の問題が出題されるのか、どの程度の難易度なのかを具体的に把握できます。
特に効果的な活用方法は、まず時間を気にせずに問題を解き、その後で制限時間を設けて本番さながらの演習を行うことです。
問題の傾向を理解しながら、実際の試験で必要な時間配分のスキルも身につけることができます。

公式の関連書籍を活用する

公式の関連書籍は、プログラミングの基礎概念から実践的なコーディングスキルまで、体系的に学習できるように構成されています。
試験の出題範囲に完全に準拠しているため、無駄のない効率的な学習が可能です。
各章末に用意されている確認問題に取り組み、学習した内容の定着度を確認しながら、着実に知識を積み上げることができます。
書籍に掲載されているサンプルコードは、必ず自分で入力して動作を確認することで、実践的な理解を深めることもできます。

公式の問題集を活用する

公式の問題集は、実際の試験と同じレベルの問題が豊富に収録されており、本番の試験に向けた最終的な実力確認に最適です。
各問題に詳細な解説が付いていることで、なぜその解答が正しいのかを深く理解できます。
出題頻度の高い分野や重要度の高い問題が明確に示されているため、効率的な学習が可能です。
STANDARD以上のレベルでは実技問題も出題されるため、問題集に収録されているプログラミング問題は必ず実際にコードを書いて取り組むことが重要です。

日商プログラミング検定に関するよくある質問

日商プログラミング検定について、受験を検討している方からよく寄せられる質問へ回答します。

日商プログラミング検定は意味ない?

「日商プログラミング検定は意味がない」という意見の多くは、既にプログラミングスキルを持つ人からの評価です。
確かに、現場で活躍するエンジニアにとっては基礎的な内容が中心となるため、物足りなさを感じるかもしれません。
しかし、プログラミング未経験者や初学者にとっては、以下のような明確なメリットがあります。
1. 体系的な基礎知識の習得
2. 学習の進捗度合いの確認
3. 就職・転職時のアピールポイント
4. より高度な資格取得への足がかり
検定の意義は、受験者の目的や現在の立ち位置によって変わってくるため、一概に「意味がない」とは言えないでしょう。

日商プログラミング検定を受けてみた感想は?

実際の受験者の感想では、特にSTANDARDレベルについて「想像以上に実践的」という声が多く聞かれます。
実技試験では実際のプログラミング能力が問われるため、しっかりとした準備が必要です。
  • 知識問題は基本的な内容だが、幅広い範囲から出題される
  • 実技試験は時間との勝負で、単なる暗記では対応できない
  • プログラムのトレース問題は実践的で、論理的思考力が試される
  • 1時間程度の学習では合格が厳しく、体系的な準備が必要
未経験者からは「思っていた以上に難しかった」という感想も多く、安易な気持ちでの受験は避けるべきでしょう。

日商プログラミング検定に過去問はある?

日商プログラミング検定では、公式の過去問題集は公開されていません。
しかし、公式サイトでは実際の試験と同じ形式で作られた各レベル(ENTRY、BASIC、STANDARD、EXPERT)のサンプル問題が無料で提供されています。
効果的な学習のためには、サンプル問題を繰り返し解くことに加え、公式テキストも併用することをおすすめします。

まとめ

日商プログラミング検定は、ENTRYからEXPERTまでの4つのレベルで構成され、特にSTANDARD以上では実務で活かせる実技試験も含まれています。
未経験者は基礎固めのためにENTRYやBASICから、経験者はSTANDARD以上の取得を目指すことで、キャリアアップの足がかりとなるでしょう。
プログラミングスキルをいかしたキャリアをお考えの方は、テクノジョブサーチにご相談ください。
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