ITパスポートは無駄？取得するメリットについて解説

DX化が進んだことにより、仕事や日常生活においてITに関する知識は必要とされています。

「ITパスポートってどんな資格？未経験でも受験や取得はできるの？」
「ITパスポートは取るだけ無駄って聞いたことがあるけど実際どうなの？」
「就職活動、今後の業務、転職に向けてITに関する資格を取得したい！」

このような疑問や課題をお持ちではありませんか？
本記事では、そんな人に役立つ内容を、

・ITパスポートの概要
・ITパスポートのメリット、デメリット
・ITパスポート試験と勉強方法

の順番にご紹介していきます。
ITパスポートの取得を検討している人には役立つ記事になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

無駄な資格？ITパスポートとは

ITパスポートを簡単に説明すると、情報処理技術に関する国家資格です。
AIなど最新の技術からアジャイル開発といった開発手法まで、幅広い領域から知識が問われます。
また、「会社に役立つシステムを作るためには、会社がどのように成り立っているか理解していることが必要」という観点から、ITに関する知識だけでなくプロジェクトのマネジメントや経営戦略までを含めた幅広い知識についても試験では問われるため、仕事をする上でおさえておきたい、会社の仕組みについて幅広く学ぶ事ができます。
その他にもITパスポートは国家資格のため信頼性が高く、ITに関する知識を有していることを証明することができます。
そのため未経験でIT業界に転職をする際には採用担当者に対して好印象を与えることができます。

ITパスポートは無駄な資格ではない。取得して良かったという声

次に、ITパスポートを取得して良かったという声を紹介します。
ITパスポートを取得することで、ITに関する用語やシステムに関する知識の理解を深めることができたという声が多くありますがそれだけではありません。
情報システム部門の担当者が使う専門用語を理解できるようになったという声もあります。
また、自分の部署に新しいシステムを導入する際には、外部の業者から受ける説明が理解しやすくなったという声もあります。

ITパスポートは無駄だと考え、履歴書に書かない人も

ITパスポートは、「難易度の低さ」や「専門性の狭さ」を理由に、取得しても評価されないと考える人も多く、履歴書に書かない人も多くいます。
しかし、ITパスポートは国家資格であり、ITに関する知識を習得していることを証明できる資格です。
そのため、IT業界への就職だけでなく、その後のキャリア形成においても一生活用することができます。

50代のITに馴染みがない人も挑戦が可能

幼少期や学生時代からインターネットなどに触れてきた今の若者たちに比べると、50代の方の中にはITに馴染みが薄く、苦手意識を持つ方も多いのではないでしょうか。
ITパスポートは、今までの業務でシステムに触れた経験があれば取得のハードルが低くなります。
今まで業務で触れてきたシステムの知識や仕組みを知っているだけで、ITパスポートで求められる知見に資するものも多く、ゼロから用語やシステムに関する勉強をすると考える必要はありません。
50代でIT知識があることを、資格をもって証明できることは確かな強みの一つです。
ITと生活が切っても切れない現代において、これまでの経験を活かしてITパスポートを取得することは、今後の人生設計を考えた時、大きな助けとなることでしょう。

ITパスポートの必要性とは？取得するメリット4選

ITパスポートを取得することで得られる代表的な4つのメリットを順に紹介します。

ITに関する基礎知識が身につく

ITパスポート取得試験では、ITの仕組みやシステム、使用方法、注意点などから幅広く出題されるため、学習を進める中で、ITに関わる基礎知識を習得することができます。
例えば、データーベースやネットワーク、セキュリティといったテクノロジ系に関する知識から、経営戦略や法務といったストラテジ系の知識を身に着けることができます。
このようにITパスポート取得のため学習することで基礎知識が身につくため、より専門的で高度な資格を取得するための第一歩として最適な資格の一つと言えます。

IT業界が未経験の場合、就職に活かせる

前述しましたが、ITパスポートを取得していると自分が持っているITに関する知識を国が保証してくれます。
そのため、未経験の方がIT業界に転職をする際には採用担当者に対して好印象を与えることができます。

手当をもらえる場合がある

業務や自身のキャリアのためにITパスポートを取得する場合、取得の受験料を負担する企業も存在します。
また、取得していることによって、資格手当や報奨金などの一時金が支給される場合もあります。
実務の中で身につけた知識や技術を試験に活用できる場合もあるため、自身のスキルの棚卸しをして、ITに関する業務に積極的に関わっていくことができることも、ITパスポート取得のメリットの一つです。

大学によっては単位取得ができる

ITとの関連が強い大学では、ITパスポートに合格することで単位認定を受けられたり、入試が優遇されたりするなど、メリットが多いです。
学生の場合はITパスポートを取得していることで学費が一部免除されることもあります。
今後はますますITを積極的かつ根本的に導入する企業が増えていくため、企業に必要とされる人材を目指す上でぜひ取得しておきたい資格の一つです。

ITパスポートを取得するデメリット

評価されない場合もある

ITパスポート取得のデメリットとしてまず挙げられるものとして、試験の難易度が低いため、評価されない場合があるということです。
基本的な知識があれば取得できるからこそ、合格率は50％と高く、IT関連の資格の中でも希少価値が低いです。
IT業界では、基礎的な知識より現場での実務経験が重宝されるため、就職や転職時にITパスポートは役に立たないと言われがちです。
ただしメリットの項目でも触れたように、ITに関する基礎知識が身についたり、未経験からの転職に役立ったりなどITパスポートを取得することで様々なメリットを得ることができます。

深い専門性は身につけることができない

ITパスポートでは深い知識を身に着けることができないことがデメリットとして挙げられます。
ITパスポートは、IT業界で働く上での登竜門としての立ち位置があり、幅広い範囲からの知識が求められます。
幅広い知識が必要であるが故に専門性は高くないこともデメリットとして挙げられます。
ITパスポートはIT業界への第一歩となる基礎的な知識があれば取得できるため、業界の中では資格のレベルが低い、実践的ではない、知っていて当たり前の知識、という意見もあります。

ITパスポート試験について

ITパスポート試験概要

要項	詳細
試験日	会場ごとの試験日が、 3ヶ月先まで確認できます
試験会場	全国47都道府県で実施。申込時に会場を選択できます。
試験時間	午前・午後・夕方から選択可各120分
受験手数料	7,500円（手数料込み）
受験申込手続	WEBサイトより申込郵便、電話、FAXでの申込不可
試験当日	試験開始30分前より会場、受付開始試験終了時刻の延長、振替日の試験は不可
合格発表	WEBサイトに受験番号を掲載発表の翌月に合格証書郵送
合格証明書	1通700円で申請可

ITパスポート試験丨受験要領

ITパスポートの合格率や難易度

令和4年11月の学生、社会人を合計した受験者数は16,080人で、そのうち合格者は52.1％の8,374人と、約2人に1人が合格している数字です。

ITパスポート試験丨試験結果

ITパスポートの学習方法

ITパスポート取得に向けた学習の方法として代表的なものの一つが、市販されている参考書の利用です。
内容によっては既に知っている知識が掲載されている場合もあるため、まずは順を追って読み進めていきましょう。
次に、初めて知る内容やまだ理解できていない内容について、深く理解していくことで、効率的に勉強を進めていくことができます。
知識をインプットした後は、WEBサイト等に掲載されている過去問や、過去の出題傾向から予想された模擬試験を解いていくことが、ITパスポート合格の確率を高める代表的な手段の一つです。
また、独学の他に通学・通信講座を利用する手段もあります。
過去の出題傾向を分析して作成されたカリキュラム・教材が用意されているため、効率よく学習を進めることができます。

まとめ

ITパスポートの概要やメリットとデメリット、学習方法などについて紹介してきました。
資格取得のために勉強よりも実務経験を積むことから始めたい、まずはIT業界に進んでから検討したいという方もいるかもしれません。
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