IT業界への転職を目指しており、「基本情報技術者試験」を受験するかどうか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

上記のような疑問をお持ちではありませんか？
本記事では、そんな疑問解消に役立つ内容を、

の順番にご紹介していきます。
未経験からIT業界を目指す上で基本技術者試験の資格取得を検討している方には役立つ記事となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

基本情報技術者とは、国家試験である「基本情報技術者試験」の区分の一つです。
プログラマーやシステムエンジニアなどIT系職種の人が受験することを想定した試験であり、基本的なIT知識を有しているかが問われます。
ITに関する幅広い知識を深く理解していなければならないため、同じIT関連の資格であるITパスポートが、IT業界で働くためのファーストステップだとすると、基本情報技術者試験はその一段階先のセカンドステップと言えるでしょう。

基本情報技術者に求められる業務や役割は大きく分けて2つあげられます。
一つは情報技術を活用した戦略立案を行うことです。
基本情報技術者試験では、システム構成要素などのテクノロジ系だけでなく、
経営戦略といったストラテジ系の内容も出題されます。

そのため、学習した知識を活かし情報技術をどう活用し、どう経営戦略に役立てるかを考案することが期待されています。
もう一つは、信頼性と生産性があるシステムの設計、開発、構築、運用の実現に貢献することです。
テクノロジ系の内容に重きをおく試験のため、前述のような役割が期待されています。

基本情報技術者は、ITに関する高度な専門知識と技能を持った人材のことを指し、IT業界を目指す学生から、既にIT業界で働いている社会人までを対象としていることが特徴です。
IT業界で働く人に求められる資格として挙げられるITパスポートをレベル1とすると、基本情報技術者はレベル2に相当します。
基本情報技術者を取得するためには、IT業界でエンジニアなどの仕事をする上で、基本的な知識を全般的かつ体系的に理解・実践できることが求められます。

基本情報技術者はIT系資格の中では入門的な立ち位置にあり、試験の出題範囲が幅広いことから、ITに関する様々な分野の知識を網羅している必要があります。
実務で経験していることだけでなく、普段はあまり触れない分野も勉強しなければならないため、資格の取得を目指す過程でIT業界で働く人材として必要になる基礎知識を身に付けることができます。

試験を受けることで、自分がITの分野においてどの程度理解しているのかをチェックすることができます。
現状の自身の知識レベルを客観的に把握することで、目標とするキャリアに足りない知識やスキルを明確にし、準備をすることができます。
現在の自分が習得している知識を確認することを目的に、基本情報技術者試験の受験を検討してみるのもよいでしょう。

基本情報技術者試験は国家資格のため信頼性が高く、自身の知識を客観的に証明することができます。
そのため、就職や転職の際には、自身のキャリア・スキルをアピールすることができます。
特に未経験からIT業界へ転職を検討している場合は、意欲やITに関して基礎的な知識を有していると示すことができるため、就職や転職を有利に進めることができます。

企業によっては、有資格者に資格手当や報奨金を支給するなど、手当がもらえることが多いのも大きな特徴の一つです。
企業にとっても、自社に一定以上のIT技術を習得した人材が所属していることは大きなアピールポイントにもなります。
そのため、自分の名刺や会社のHPに資格を取得している人材を掲載するなど、社内外での自分の価値を高めることも可能です。

基本情報技術者試験を受けるデメリットとしては、日本国内の国家資格であるため、外資系企業では評価されにくいことが挙げられます。
外資系企業にこだわりがなく、日本の企業に就職する場合は評価されますので、特段気にしなくてよいでしょう。

基本情報技術者試験は午前と午後によって科目Aと科目Bに分けられ、それぞれ出題範囲や試験時間が異なります。
まずは科目Aの紹介です。
試験時間は90分、全60問が小問形式で出題されます。
ITに関する、テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系が範囲とされているため、幅広い知識が必要です。
次に科目Bは、試験時間が100分、小問20問が必須回答の形式です。範囲としてはプログラミングと情報セキュリティに関する問題が主となり、小問形式でコンパクトとはいえ、問題文を読み解く力と早さが求められます。

基本情報技術者試験は、2020年度の秋試験以降、Computer Based Testing（以下、CBT）方式で実施されています。
CBT方式はコンピュータを使用した受験方式のことです。受験会場に設置されているコンピュータ、マウス、キーボードと、主催者が公開している疑似体験用ソフトを使って回答していきます。
また、これまでは年2回実施されていた試験回数が、2023年4月からは、ITパスポートと同じように通年の実施に変更となり、いつでも受験が可能です。
また、上述の試験概要は変更後のもので、試験時間の他、主に科目Bの出題形式や範囲が大きく変更されているため、過去問を用いた対策を講じる際には細心の注意が必要です。
また、採点方式も素点方式から変更され、IRT（項目応答理論）方式が採用されています。
これまでと大きく異なるのは、1問の点数が明確に定められておらず、解答の結果に応じて配点をする形式ということです。
難易度が低い設問の配点は低く、難易度が高い設問の配点は高いなど、偶然に正解しただけでは合格が難しくなっています。
そのため、今まで以上に受験者の実力が試されると考えられます。

基本情報技術者試験はITパスポート試験を比べると、未経験者の場合は比較的難易度が高いと言えます。
ただしすでにITパスポートを持っていたり、IT系職種で実務に関わっていたりする場合はそれほど難しくないと言えます。
ITパスポートはユーザーとしての知識を求められますが、基本情報技術者には開発する側としての知識が求められます。
そのため、似ている資格であっても区分が全く違う資格です。
上記にもある通り、基本情報技術者試験のレベルは12種あるIT関連資格の中でレベル2であり、レベル1のITパスポートよりも取得が困難であることがわかります。
合格率についても、25％を下回っています。

基本情報技術者に限らず、IT業界で働くための知識・スキルは実際の業務から得る経験が有利に働きます。
そのためすでにITパスポートを保有していたり、IT業界で実務を積んでいたり場合は、市販の書籍を活用することで十分合格は可能でしょう。
すでにITパスポートや普段の業務で知っていることは復習し、網羅できていない分野は書籍を通して習得していくと良いでしょう。
IT業界未経験の方も、書籍に記載されている知識を幅広く習得することから始めることが、取得に向けた第一歩であると言えます。

実務経験や書籍を使った勉強方法で知識・スキルをインプットした後は、WEBサイトなどに掲載されている過去問を用いて演習を繰り返していきましょう。
過去の出題傾向から試験問題が作成される場合が多く、過去の傾向を掴むことで、本番の試験で実力を発揮することに繋がります。
また、過去問を使用する際は上記の最近の変更点に注意しましょう。

IT資格の一つであり、IT人材のための登竜門的な立ち位置でもある基本情報技術者試験について紹介してきました。
メリットやデメリット、試験の内容や勉強方法について知ることで、資格取得に向けた第一歩を踏み出す準備ができます。
記事内では、資格取得や知識の習得のために実務の経験が必要と紹介してきました。
『テクノジョブサーチ』では、基本情報技術者の資格取得に向けた経験を積むことができる求人を掲載しています。
また、未経験でこれからIT業界に進みたいと検討している方でも応募できる、ヘルプデスクやシステム運用などの求人も多数あります。
興味のある方はぜひ一度お問い合わせください。