COLUMN応用情報技術者の難易度は?合格率や必要な勉強時間について解説

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応用情報技術者の難易度は?合格率や必要な勉強時間について解説

基本情報技術者試験に合格し、1段階レベルが高い応用情報技術者試験に挑戦しようと考えている人は多いのではないでしょうか。
  • 「応用情報技術者の試験範囲、難易度は?」
  • 「どうやって勉強すればいい?未経験者でも大丈夫?」
上記のような疑問をお持ちではありませんか?
そこで、本記事では応用情報技術者についての疑問点に役立つ内容を、
・試験内容、難易度とその理由
・年収にも関わるメリット
・資格取得に向けた勉強方法
の順番に解説していきます。
応用情報技術者の取得を目指し、ITの知識を深めたい方、実務に繋がる知識・スキルを身につけたい方には役立つ記事になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

応用情報技術者試験の内容

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構情報処理技術者試験)が主催する応用情報技術者試験は、基本情報処理技術者の一つ上のレベル3に設定されている資格です。
テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系から出題され、試験の内容は、午前試験と午後試験で分かれており、試験時間はどちらも150分です。

午前はマークシート問題

午前の試験はテクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系の分野から合計80問出題され、マークシートの問題を選択形式で解答していきます。
テクノロジ系の問題では、基礎理論やネットワーク、データベースに関する技術的な知識を問われます。
マネジメント系ではプロジェクトマネジメントやシステム管理など上流工程に関する範囲から出題されます。
ストラテジ系ではシステム戦略や経営戦略、法務に関することなど、提案する際に必要な知識が求められます。
知識を問う問題だけでなく計算問題も出題されるため、その対策も必要です。

午後は記述問題

午後の試験は記述形式で、回答必須の情報セキュリティの問題と、それ他の10問から4問を選択し解答します。
中には選択式の問題もありますが、大半は記述式の問題です。
問題文の中で設定された状況に対して、文章を作成するスキルや、文章を読み解くスキルが求められます。
記述問題を解くには時間がかかりますが、制限時間内に解答するためには時間配分の練習をすると良いでしょう。

合格基準

合格基準は、午前の試験と午後の試験双方で100点満点中60点以上取ることです。
午前の試験が基準点に達していなければ、午後の試験が採点されないため、どちらの試験の対策を十分に取る必要があります。
また、午前の試験の免除制度はないため、午前の試験に合格しても午後の試験が不合格であれば、再度午前の試験を受験することから始まります。

応用情報技術者試験の難易度

合格率は20%前後

受験者の平均年齢は30歳前後のため、25歳前後の基本情報技術者試験と比べると平均年齢が高めです。
業務経験は2〜6年の割合が最も多く、その中で20%程度しか合格できないほど難易度が高く設定されています。
試験範囲は広範囲に渡るため、実務経験を積んでいる人でも簡単には合格ができず、合格するためには試験対策を計画的に行うことが重要です。
後に詳細を紹介しますが、非常に広範囲で深いIT知識を求められ、実務経験のみでは習得しきれない範囲も含まれていることが、高偏差値と推定される理由の一つです。

応用情報技術者試験の難易度が高い3つの理由

応用情報技術者試験の難易度が高い3つの理由について、以下より解説します。

出題範囲の広さ

まず初めに応用情報技術者試験の難易度が高い理由として、出題範囲が広いことが挙げられます。
出題範囲が広いだけでなく、高水準の知識を求められるため、実務経験で培った知識や、普段の生活の中で習得できる知識だけでは網羅することができない可能性が高いです。
応用情報技術者試験においては広範囲の分野から問題が出題されるため、ITに関する知識を全般的に習得している必要があります。

記述式の問題では読解力が求められる

前述の通り、応用情報技術者試験は記述式の問題が難易度を上げる要因となっています。
午前の試験では様々な分野から80問出題され、午後の試験では長文を読んだ後に記述で解答する形式で出題されます。
そのため、求められる能力には知識だけでなく、文章を読み解く読解力、問題に対して文章で回答を作成する文章作成力も含まれます。
実務では専門用語を知っているだけでなく、知識の浅い人に対して説明することも多いため、アウトプットする力を図る意味でも、読解力は重要視されています。

受験資格がない

応用情報技術者試験権は、ITパスポートや基本情報技術者の取得や実務経験の有無を問わず誰でも受験が可能です。
誰でも受験できるため、受験者数に対して合格者数が少なくなってしまうことも、理由の一つとして挙げられます。
もちろん、ITパスポートや基本情報技術者を取得し、段階的に応用情報技術者試験を受験するという方も、十分に準備しなければ不合格となる可能性もあります。

応用情報技術者を取得するメリット

就職・転職で有利になる

応用情報技術者試験を取得することで、就職や転職を有利に進めることができます。
ITに関する知識・技術を一定以上習得している証明になるため、就職や転職でアピールすることができます。
また、ITパスポートや基本情報技術者と同じように国家資格であるため、履歴書に記載することができる資格として、自身の知識・技術を証明することも可能です。

スキルアップできる

応用情報技術者試験に合格することでスキルアップをすることができます。
普段の実務では意識しない技術要素や開発技術をあらためて座学として学ぶことでITに関する知識を深めることができます。
また知識を深めるだけでなく、学んだ知識を普段の業務にも活かすことでその知識がより血肉化していきます。
もし仮に合格できなかった場合も、その学習の過程で新たな知識を学ぶことができるためスキルアップを図ることができます。

国家資格の一部科目の免除

応用情報技術者試験に合格することで他の国家資格の一部科目を免除することができます。
中小企業診断士試験や弁護士試験などの国家資格試験の受験科目が一部免除されるため、他の国家資格の取得を検討している方にとっては時間短縮となります。

応用情報技術者を取得した人の平均年収

450〜700万円

2022年11月時点の最新データによると、日本の全体平均年収は約445万円、全体年収中央値は約396万円です。
応用情報技術者を取得しているシステムエンジニアの場合、平均年収は450〜650万円程度です。
応用情報技術者に合格する人の中には、マネジメント職などの上位職に就いている方もいるため、有資格者の平均年収は500万〜700万円と言われています。

資格手当や報奨金がもらえる可能性がある

有資格者を対象とした手当は、企業によって毎月5,000円〜20,000円、報奨金という一時金では50,000円〜200,000円が平均して支給されるため、資格を取得することで年収が上がる場合もあります。
今後のIT人材の需要を考えると、このような企業が増えていく可能性は十分高いと言えるでしょう。

合格に向けた勉強方法や勉強時間の目安

勉強方法

参考書や過去問、受験指導校や講座を利用して勉強を進めていくことがオススメです。一つずつ紹介していきます。

独学

まず独学で資格取得を目指す場合、実務経験の有無に関わらず、参考書を基に勉強を進めていくことをおすすめします。
参考書を一読した中で、馴染みのある項目、理解できた項目については理解をより深めていき、理解できなかった項目を重点的に学んでいくと良いでしょう。
参考書を用いて知識のインプットが進んだ後は、過去問を使って演習を重ねていくと、より効率的に学んでいくことができます。
特に応用情報技術者試験は過去問と出題の傾向が類似している可能性が高いため、過去問を解くことで効果的な試験対策を行うことができます。
学校の勉強や試験と違い、自分自身との戦いとなるため、モチベーションの維持やスケジュールの管理にも注意をしましょう。

資格講座

独学で勉強を進めることが厳しいという方は、予備校や資格講座の受講を検討することがオススメです。
資格対策に特化して設定されたカリキュラムに沿って、わかりやすい教材を用いた講座が開かれているため、初心者でも資格取得に向けた勉強を進めることが可能です。
費用は発生しますが、数多くある講座の中から自分のレベルに合ったものを選択することで、無理なく学ぶことができます。
また、午後試験の対策に力を入れている講座もあるため、記述問題に回答をする方法を学べることは、応用情報技術者試験合格を目指す上で効果的です。

勉強時間の目安

実務経験のないIT初心者には500時間以上の勉強が必要とされており、1日2時間の勉強を続けるとしても9ヶ月間必要となる計算です。
基本情報技術者を取得していても200時間以上の勉強時間、4ヶ月以上の期間が必要とされています。
独学の場合でも講座を受講する場合でも、日々の積み重ねを長い期間継続する必要があります。
長く険しい道となるかもしれませんが、今後の自分のキャリアのため、高水準の知識・スキルを伴ったIT人材であることを証明するためには乗り越えなくてはならない過程であると言えます。

まとめ

応用情報技術者について、試験の内容、難易度とその理由、年収などに関わるメリット、勉強方法について紹介しました。
難易度は高いですが、就職や転職、実務の役に立つ資格であるため、取得することで様々なメリットを得られます。
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