COLUMNPHP技術者認定試験とは?難易度や合格率を初級〜上級別に解説!

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PHP技術者認定試験とは?難易度や合格率を初級〜上級別に解説!

PHP技術者認定試験を取得していると、PHPに関する自身の知識・スキルを客観的に証明することが可能です。
「PHP技術者認定試験とはどのような試験なのか?」
「取得するメリットは何なのか」
「未経験でも取得は可能なのか?どのような勉強をすればいいか知りたい」
上記のような点が気になる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、そんな疑問点に役立つ内容を
  • PHP技術者認定試験の概要と種類、メリット
  • PHP技術者認定試験のレベル別の難易度や合格率
  • 勉強方法やレベル別の必要な勉強時間
の順番に解説していきます。
IT業界でPHPを扱うエンジニアとして活躍したい人、PHPについての知識・スキルを習得したい人には役立つ記事となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

PHP技術者認定試験とは?

PHPとは、Webアプリケーションの開発によく使用されるプログラミング言語の1つです。
PHPはシンプルで理解しやすい言語であるため、多くのWeb系エンジニアに利用されています。
PHP技術者認定試験は自分が習得しているPHPの知識・スキルを証明する唯一の資格です。
PHPの普及と発展を目的とした「PHP技術者認定機構」が実施している試験で、数多く存在するPHP技術者間で知識・スキルに大きな差が生まれないように実施されています。

PHP技術者認定試験の種類と出題内容・日程や費用

PHP技術者認定試験の各試験は、経済産業省が策定したITスキル標準(ITSS)という資格で1から7までレベル別に位置付けられています。

【PHP技術者認定試験の試験の種類とITスキル標準(ITSS)】
試験の種類 ITスキル標準(ITSS) 概要
PHP8技術者認定初級試験 レベル1 PHPプログラミングの基本知識を問う試験
PHP7技術者認定初級試験 レベル1 PHPプログラミングの基本知識を問う試験
PHP5技術者認定初級試験 レベル1 PHPプログラミングの基本知識を問う試験
PHP8技術者認定上級・準上級試験 準上級:レベル2
上級:レベル3
PHPの言語仕様から実用的なプログラミングテクニックまでの知識を問う試験
PHP5技術者認定上級・準上級試験 準上級:レベル2
上級:レベル3
PHPの言語仕様から実用的なプログラミングテクニックまでの知識を問う試験
PHP技術者認定ウィザード レベルは設定されていない 上級試験(PHP8 以降)でスコア1275点以上(正答率85%)以上を取得した人がPHP技術者認定ウィザードの呼称とロゴマークを使用できる。
また、PHP5 とPHP7、PHP8の各数字の違いはPHPのバージョンの違いで、数字の順にPHP5が最も古く、PHP8が最新のバージョンです。
各試験の日程は、各都道府県で指定された会場をHPから検索することで見つけることができます。
試験は基本的には年中実施されていますが、各会場によって異なります。
各試験の概要や費用については下記の通りです。

PHP8技術者認定初級試験(ITSSレベル1)

概要 PHPプログラミングの基本知識を問う試験
問題数 40問
出題形式 選択式
試験方式 CBT方式
試験時間 1時間
合格基準 70%
受験料 12,000円(税抜)
出題範囲 オブジェクト指向構文や制御構文など
PHP8技術者認定初級試験は、PHPプログラミングの基礎知識を確認する試験です。ITスキル標準(ITSS)はレベル1とされています。
レベル1はITに関する基礎的な知識を有しているレベルです。
オブジェクト指向構文や制御構文、演算子などの問題が出題されます。

PHP7技術者認定初級試験(ITSSレベル1)

概要 PHPプログラミングの基本知識を問う試験
問題数 40問
出題形式 選択式
試験方式 CBT方式
試験時間 1時間
合格基準 70%
受験料 12,000円(税抜)
出題範囲 ユーザとの情報交換:Webフォームの作成など
PHP7技術者認定初級試験は、PHPプログラミングの基礎知識を確認する試験で、ITスキル標準(ITSS)はレベル1です。
内容はPHPの特徴やファイルの操作など、基礎的な知識が出題範囲とされています。

PHP5技術者認定初級試験(ITSSレベル1)

概要 PHPプログラミングの基本知識を問う試験
問題数 40問
出題形式 選択式
試験方式 CBT方式
試験時間 1時間
合格基準 70%
受験料 12,000円(税抜)
出題範囲 テキストと数の操作など
PHP5技術者認定初級試験のITスキル標準(ITSS)のレベルはPHP7技術者認定初級試験と同じレベル1です。
出題範囲は『初めてのPHP5』をメインに一般的な知識やオンラインマニュアルが含まれています。

PHP8技術者認定上級・準上級試験(ITSSレベル2・3)

概要 PHPの言語仕様から実用的なプログラミングテクニックまでの知識を問う試験
問題数 30問
出題形式 選択式
試験方式 CBT方式
試験時間 2時間
合格基準 準上級:50%
上級:70%
受験料 15,000円(税抜)
出題範囲 言語リファレンスなど
PHP8技術者認定試験上級/準上級試験は、それぞれITスキル標準(ITSS)はレベル2と3に位置しており、実用的なプログラミングの知識・スキルまで求められます。
レベル2は、ITに関わる上位者の指示のもと求められる作業をこなせるレベルで、レベル3はITに関して応用的な知識を有しており自力で求められる作業をこなせるレベルを指します。
スコアが70%以上で上級の合格に認定され、70%未満でも50%以上で準上級合格が認定されます。
準上級はオンラインマニュアルを参考にしてプログラミングを実行できるレベルが求められます。

PHP5技術者認定上級・準上級試験(ITSSレベル2・3)

概要 PHPの言語仕様から実用的なプログラミングテクニックまでの知識を問う試験
問題数 60問
出題形式 選択式
試験方式 CBT方式
試験時間 2時間
合格基準 準上級:50%
上級:70%
受験料 15,000円(税抜)
出題範囲 ウェブに関するテクニックなど
PHP5技術者認定上級/準上級試験もPHP8技術者認定上級・準上級試験と同じくITスキル標準(ITSS)がレベル2と3に設定されています。
実用的なプログラミングスキルが求められること、上級と準上級の認定標準や求められる知識・スキルも共通しています。
PHP5技術者認定上級/準上級は『プログラミングPHP 第3版』をメインに一般知識やオンラインマニュアルから出題されます。

PHP技術者認定ウィザード

PHP技術者認定試験の最上級資格であり、PHP8上級試験でスコアを85%以上取得した方がPHP技術者認定ウィザードを名乗ることができ、下記のロゴを用いることが可能になります。
PHP技術者認定ウィザード

PHP技術者認定試験の合格率や難易度は?初級から上級まで解説

PHP技術者認定試験の難易度は、「初級」、「準上級」、「上級」、「認定ウィザード」と4つに分かれます。
ITスキル標準に照らし合わせると、「初級」がITパスポートと同じレベル1、「準上級」が基本情報技術者試験と同じレベル2、「上級」が応用情報技術者試験と同じレベル3に設定されています。
PHP技術者認定試験は、試験のレベルとともにより実践に即した知識・スキルが求められます。
独学で取得を目指すことは、より難易度が上がるものと予想されます。

初級(ITSSレベル1)

PHP技術者認定試験の「初級」は実務経験者であれば比較的容易に合格することができるレベルです。
主に学生や新人プログラマーを対象としています。
初級の合格率は約70%と合格率は比較的高いです。
ITパスポートと同じレベル1のため、ITについての基礎的な知識・スキルが求められます。

準上級(ITSSレベル2)

PHP技術者認定試験の準上級は、上級試験を受験し、50%以上の正答率で取得することができます。
ITSSレベルではレベル2に設定されているため、基本情報技術者試験と同程度の難易度です。

上級(ITSSレベル3)

「上級」は基礎知識を理解した上で、より実用的なプログラミングを実行することができる知識・スキルが求められます。
合格率は10%程であり、5年程実務経験を積んだエンジニアでも、50時間程度の学習時間が必要なため難易度は高いです。
また、PHPに関する知識の他、実用的なプログラミングのテクニックも試験には含まれています。

認定ウィザード

「認定ウィザード」は、PHP技術者認定試験の最上級資格であり、最も難易度が高いです。
PHP言語に関する高い知見を有していると認められます。
合格にはPHP8上級試験で得点率85%以上が必要です。
かつては4,000文字以上の論文が求められましたが、応募者ゼロの状況が続いていたため、仕組みが簡素化され、受験しやすくなりました。

PHP技術者認定試験に合格するメリット

PHP技術者認定試験に合格するメリットには下記が挙げられます。
  • PHPを扱うエンジニアとしてスキルアップができる
  • 就職や転職に役立てることができる
  • 昇進や昇給につなげることができる
それぞれについて詳しく紹介します。

PHPを扱うエンジニアとしてスキルアップができる

PHPを扱うエンジニアとして、知識・スキルを向上させることができます。
普段、エンジニアとしてPHPを用いてプログラミングをするだけでは学ぶことができない体系的な内容も網羅することが可能です。
また、試験を受けることでわかる点とわからない点を明確にすることができるため、現状の自身のレベルを把握することにも役立ちます。
さらに、試験はPHPの標準的な知識と技術を評価するため、認定を取得することで、自身のスキルが業界の標準に沿っていることを確認できます。

就職や転職に役立てることができる

PHP技術者認定試験を取得することで就職や転職に役立てることができます。
資格を保有していることで、PHPを取り扱う基礎知識や実践的なプログラミングにおけるテクニックを客観的に証明できるためです。
IT業界での実績や経験が少ないと、自身の知識・スキルを裏付ける証拠がありませんが、PHP技術者認定試験を取得することで客観的にPHPに関する知識・スキルを証明することができます。

昇進や昇給につなげることができる

PHP技術者認定試験を取得することで、業界全体だけでなく、昇進や昇給に影響するというメリットもあります。
企業によっては資格の取得を昇進や昇給の指針としているため、年収が上がるという明確な成果が得られる可能性があることもメリットの一つです。

PHP技術者認定試験の勉強方法

PHP技術者認定試験の勉強方法には、下記が挙げられます。
  • 参考書を活用する
  • 認定校に通う
  • 過去問で傾向を掴む
  • オンライン学習サイトで勉強する
それぞれについて下記で紹介します。

考書を活用する

PHP技術者認定試験に向けて学習を進めるためには、PHP技術者認定機構が認定している参考書を活用することがおすすめです。
選択する試験によっては、出題範囲が異なるため、参考書の利用は必須と言えます。

おすすめの参考書

おすすめの参考書を試験の種類ごとにまとめました。
試験の種類 おすすめの参考書
PHP8技術者認定初級試験 ・​​独習PHP 第4版
・PHP8 技術者認定初級試験公式問題集A
PHP7技術者認定初級試験 ・初めてのPHP(PHP7対応版)
・徹底攻略PHP7技術者認定[初級]試験問題集
PHP5技術者認定初級試験 ・初めてのPHP5増補改訂版
・徹底攻略PHP5技術者認定[初級]試験 公式問題集
・PHP公式資格教科書 PHP5技術者認定初級試験合格教本
PHP8技術者認定上級・準上級試験 ・プログラミングPHP 第3版
PHP5技術者認定上級・準上級試験 ・徹底攻略 PHP5 技術者認定[上級] 試験問題集
・プログラミングPHP 第3版

認定校に通う

短期間で効率的に学習したい方は、認定校(スクール)に通いましょう。
一般社団法人PHP技術者認定機構が運営している認定校は以下の通りです。
  • PHPゴールド認定スクール
  • ウェブセキュリティ認定スクール(徳丸試験認定スクール)
  • 学割プログラム推進校(国際情報工科大学校や東京情報大学など)
認定校ではカリキュラムがすでに組まれており、自分で学習スケジュールを立てる必要がありません。

過去問で傾向を掴む

オンラインスクールなどの認定校では、最新の出題傾向を掴むことが可能です。
試験範囲が広く、基礎的な知識を問われることもあり、過去問なども利用して傾向を掴んでおくことで、より効率的に勉強を進めることが可能です。
認定校やPHP技術者認定機構が公開している認定テキストや認定模擬問題を利用して、学習した内容を、アウトプットする演習を繰り返し実施しましょう。
演習を繰り返し実施することで、知識・スキルを定着させ、試験本番で実力を発揮できます。

オンライン学習サイトで勉強する

オンライン学習サイトで学習を進める人も一定数見受けられます。
近年は、インターネットで豊富なプログラミング学習サイトを見つけることが可能です。
例えば、Progate(プロゲート)やドットインストール、Udemy(ユーデミー)などの学習サイトは役立つと評判を集めています。
ここまで紹介した学習方法を組み合わせて、必要な知識やスキルを効率的に身につけていくことが重要です。

PHP技術者認定試験に関するよくある質問

ここでは、PHP技術者認定試験に関するよくある質問を紹介します。

合格するための勉強時間は?

合格に必要な勉強時間は、個人の持つスキルや知識、受験するレベルによって変わってきます。
目安の勉強時間は以下の通りです。
試験のレベル 経験値 勉強時間の目安
初級 初心者 100時間程度
初級 経験者 10時間程度
上級・準上級 初級合格者 50時間程度
難易度が極めて高い「認定ウィザード」は合格者が少なく、必要な勉強時間は個人のスキルや知識によって左右されることが予想されます。

合格するためのスケジュールの立て方は?

スクールに通う場合、カリキュラムがすでに組まれていることが多いため、授業ごとの予習・復習で学習範囲を網羅できます。
一方、独学で学習に取り組む場合、試験日から逆算してスケジュールを組むと良いでしょう。
自分に必要な学習内容をピックアップし、それぞれの学習時間を見積もります(多めに見積もっておくと安心です)。
全体で必要な学習時間が把握できたら、1日あたりのタスクと学習時間を決めていきます。
仕事やプライベートな理由でイレギュラーなイベントが発生する可能性もあるので、スケジュールに余裕を持たせることがポイントです。

合格するためのポイントは?

それでは、PHP技術者認定試験に合格するためにはどうすればいいのでしょうか?
確実に合格を目指したい方は、認定スクールやオンライン講義を活用しましょう。
プロ講師によるレクチャーを受けられるため、ポイントを抑えた学習ができます。
また、疑問点が生じた場合もすぐに質問できるので、苦手が生まれにくいです。
独学でも合格を目指すことは可能ですが、勉強時間をしっかりと確保して、計画的に勉強を進めていく必要があります。
過去問などを活用して、定期的に自分の実力を客観的に把握する機会を作りましょう。

試験の有効期限はある?

「資格がいつまで有効か」という疑問を持つ人も少なくありません。
基本的にPHP技術者認定試験に有効期限はありません。
つまり、PHP技術者認定試験に一度合格すれば、資格を永久的に保有できるということです。
PHP技術者認定機構が無くならない限り、PHP技術者認定試験の資格は保障されるので安心してください。
※試験自体が廃止になっても、資格は有効です。

まとめ

PHP技術者認定試験について、種類別に概要や難易度、取得のメリットや取得に向けた勉強方法を紹介してきました。
IT業界で実際の業務に活用されているPHPに関しては、勉強だけでなく実務の経験の有無によって、合格の確率が大きく変わることがあります。
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