COLUMNキッティングは底辺の職業?やめたい・きついと言われる理由と仕事の将来性も

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キッティングは底辺の職業?やめたい・きついと言われる理由と仕事の将来性も

キッティングとは、企業や学校などで新しく導入されるパソコンやスマートフォン、タブレットなどのIT機器を、すぐに使える状態にセットアップする一連の作業を指します。
「Kitting」という言葉の通り、「キット(一式)」を準備する作業であり、IT業界における縁の下の力持ちとも言える重要な業務です。

この記事では、キッティングの仕事について
  • キッティングの仕事内容
  • キッティングの仕事が底辺と言われる理由
  • キッティングの仕事が向いている人の特徴
を紹介します。

キッティングの仕事内容

キッティングの具体的な作業内容は多岐にわたりますが、主に以下の4つのステップが中心となります。

端末の初期設定

まず、新品の端末を開梱し、電源を入れて初期設定を行います。
メーカーや機種によって手順は異なりますが、言語設定やタイムゾーン設定など、基本的な環境を整える作業です。

この段階で、個々の端末に割り当てる資産管理番号を付与したり、指定された命名規則に基づきデバイス名を変更したりする作業も含まれます。

OSのインストール・更新作業

次に、端末にオペレーティングシステム(OS)をインストールしたり、最新の状態に更新したりします。
多くの企業では標準化された特定のOSバージョンを使用するため、古いOSの端末に対してはアップグレード作業が必要です。
また、セキュリティパッチや重要なアップデートを適用し、安全な状態を保つこともこの工程の重要な役割です。

ネットワーク設定

端末が社内ネットワークやインターネットに接続できるように、必要な設定を行います。
IPアドレスの設定、Wi-Fi接続の設定、プロキシサーバーの設定など、企業のネットワーク環境に応じた作業が必要です。
これにより、ユーザーが業務で利用する各種システムへのアクセスが可能になります。

動作確認

最後に、すべての設定が正しく行われたか、端末が問題なく動作するかを確認します。
起動時間のチェック、インストールしたアプリケーションの動作テスト、ネットワーク接続の安定性の確認などを行います。
この動作確認が、ユーザーがスムーズに業務を開始できるかどうかの最終的な品質保証となります。

キッティングが底辺と言われる理由

キッティングの仕事はITインフラを支える重要な役割を担っているにもかかわらず、「底辺の職業」や「誰でもできる仕事」といった否定的な見方をされることがあります。
その背景には、いくつかの誤解や実情が存在します。

必要な資格がない

キッティング作業自体には、医師や弁護士のような国家資格や、高度なITスキルを証明する必須の資格はありません。
このため、「専門性が低い」「技術を身につける必要がない」と誤解されやすく、職業としての価値が低く見られがちです。

しかし、実際には、大量の端末を迅速かつ正確に処理するための段取り力や、予期せぬトラブルに対応するための知識が求められます。

誰でもできると誤解されやすい

マニュアル化された手順に従って作業を進めることが多いため、「誰でもできる単純作業」という認識が広がりやすい側面があります。

確かに、基本的な作業は未経験者でも習得可能ですが、数千台規模のキッティングプロジェクトを円滑に進めるためには、プロジェクト管理能力、進捗管理、効率的な作業フローの構築といった高度なスキルが必要となります。
単純作業に見えても、その裏には専門的なノウハウが隠されているのです。

時給が低い場合がある

キッティングの求人は、プロジェクト単位で期間を区切った契約や派遣社員、アルバイトの形態が多い傾向があります。

特に一時的な大量導入のプロジェクトでは、作業内容が単純な開梱やラベル貼りに限定されることもあり、その場合、他のIT関連職種と比較して時給や給与水準が低く設定されることがあります。

これが、「キッティングは稼げない」というイメージにつながる一因となっています。

やりがいを感じにくい現場もある

キッティング作業は、基本的にバックオフィスでの作業であり、顧客やエンドユーザーと直接関わる機会はほとんどありません。

また、システムエンジニア(SE)やプログラマーのように新しいものを生み出す創造的な仕事ではなく、既存の製品をセットアップする裏方的な仕事です。

そのため、人によっては「自分の仕事が会社の業績にどう貢献しているのか分かりにくい」「成果が表に出にくい」と感じ、やりがいを見出しにくい現場も存在します。

単純作業が多い

インストールや設定変更など、繰り返しの単純作業が多いため、作業自体に飽きを感じやすいという声もあります。
特に大規模なプロジェクトでは、何百台、何千台と同じ作業を黙々と続ける必要があり、肉体的にも精神的にも単調さに耐える集中力が求められます。

成果が表に出にくい

キッティングの成功は、ユーザーが問題なく端末を使い始められることであり、その成果は「トラブルが起きないこと」という形で現れます。
トラブルが発生すれば目立ちますが、スムーズに作業が完了しても、その労力や貢献度が外部にアピールされる機会は少ないため、成果が表に出にくい仕事と言えます。

キッティングの仕事に向いている人の特徴

キッティングの仕事には、その特性上、特に力を発揮しやすい、向いている人の特徴があります。

PC操作に抵抗がない人

キッティングはPCやIT機器の操作が中心となるため、そもそもPCを触ることに抵抗感がなく、新しいOSやアプリケーションの操作をすぐに覚えられる人が向いています。
専門知識は働きながら習得できますが、基本的な操作への慣れや関心は大きなアドバンテージとなります。

集中力がある人

数百台、数千台という単位で同じ作業を繰り返すプロジェクトも珍しくありません。
マニュアルに従って正確に、かつミスなく長時間作業を続けるためには、高い集中力が必要です。
細かい設定の確認作業も多いため、集中力が途切れず、緻密な作業を苦にしない人が成功しやすいでしょう。

変化より安定したタスクが好きな人

SEやプログラマーのように常に新しい技術を学び、仕様変更や突発的なトラブル対応が求められる仕事とは異なり、キッティングは確立された手順に基づき、安定したタスクをこなすことが求められます。
急激な変化やクリエイティブな仕事よりも、決まったルールの中で確実性を追求する安定志向の人には適しています。

もくもくと同じ作業を続けられる人

チームでの協力作業もありますが、基本的に個々の作業は一人で黙々と進める時間が長くなります。
周囲とのコミュニケーションよりも、与えられたタスクに対してストイックに向き合い、同じ作業を地道に続けられる忍耐力と継続力がある人がこの仕事で力を発揮できます。

未経験からIT業界に入りたい人

キッティングはIT業界の中では比較的、未経験者歓迎の求人が多く、特別な資格がなくても始めやすい職種です。
IT業界で働くことへの足がかりとして、最初に経験を積むのに適した仕事と言えます。
ここでPCやネットワークの基礎知識を身につければ、将来的に別のIT職種へのキャリアアップも可能です。

キッティングの仕事の将来性

「単純作業が多い」と言われるキッティングですが、その将来性は決して暗くありません。むしろ、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進や働き方の多様化に伴い、需要は拡大傾向にあります。

需要は拡大している

現代社会において、企業や教育機関でのIT機器の導入・更新サイクルは短くなっています。
リモートワークの普及により、社員個々人に貸与する端末の数が増加しているほか、教育現場での「GIGAスクール構想」のように、大量の端末を一度に導入するプロジェクトも増加しています。
これにより、キッティングのニーズは安定的に、そして大規模に発生し続けており、今後もこの需要が急激に減少するとは考えにくい状況です。

AIの影響も受けにくい

キッティング作業の中には、クローニング技術の利用や自動化ツールを活用することで効率化できる部分もあります。
しかし、端末の開梱・梱包、物理的な配線、予期せぬエラー発生時の臨機応変な対応など、人の手や判断が必要な工程は必ず残ります。

特に、現場での臨機応変なトラブルシューティングや、クライアントごとの細かな要望への対応は、現在のAI技術だけでは代替が難しく、熟練した技術者の存在価値は揺るぎません。

経験を積みキャリアアップできる

キッティングの仕事は、単なる端末設定に留まらず、ネットワーク構成の理解、セキュリティ対策の知識、大規模プロジェクトの管理能力など、幅広いITスキルを習得する土台となります。
  • キッティングリーダー/プロジェクトマネージャー: 経験を積むことで、キッティングプロジェクト全体の計画立案、進捗管理、品質管理を担うリーダーやマネージャーへとキャリアアップできます。
  • ヘルプデスク/社内SE: キッティングで培った端末やOS、ネットワークの知識は、ユーザーからの問い合わせに対応するヘルプデスクや、自社のITインフラを管理する社内SEの仕事に直結します。
  • サーバー・ネットワークエンジニア: キッティングの過程でより専門的なネットワーク設定やサーバー連携の知識を深めれば、専門性の高いインフラエンジニアへの道も開けます。
キッティングは「IT業界の登竜門」として、将来のキャリアを築くための重要なステップとなり得るのです。

キッティングの求人を選ぶときの注意点

キッティングの仕事は多様であり、求人によって業務内容や待遇に大きな差があります。後悔のない転職・就職をするために、求人を選ぶ際に注意すべきポイントをまとめます。

教育体制やフォローが整っているかを確認する

未経験からスタートする場合、特に重要なのが教育体制の有無です。
マニュアルが整備されているか、OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)でしっかりとした指導者がつくかなど、入社後のフォロー体制を確認しましょう。
教育体制が不十分だと、OJTの名ばかりで放置され、技術が身につかないまま終わってしまうリスクがあります。

業務範囲を確認する

キッティングと一口に言っても、その業務範囲は企業やプロジェクトによって大きく異なります。
  • 単純作業型: 開梱、ラベル貼り、マニュアル通りの設定作業のみ。
  • 技術習得型: 仮想化環境の構築、セキュリティポリシーの設定、トラブルシューティング、プロジェクト管理補助なども含む。
将来的にITエンジニアを目指すのであれば、より技術的なスキルを習得できる「技術習得型」の業務範囲が含まれている求人を選ぶべきです。
求人情報に記載されている「具体的な業務内容」を詳しくチェックし、どの程度の専門性が求められるのかを把握しましょう。

日雇いバイトの案件は仕事内容が雑になりやすい

短期・日雇いのアルバイト案件は、基本的に作業員数を確保することに主眼が置かれ、作業内容が極端に単純化されているか、反対に教育が不十分なまま高度な作業を任されがちです。
品質よりもスピードが優先され、丁寧な仕事ができない環境になりやすく、ITスキルも身につきにくい傾向があるため、キャリア形成を目的とする場合は避けた方が無難です。

開梱やラベル貼りのみの場合もある

キッティングと募集されていても、実際の仕事内容がPCの開梱、段ボールの移動、資産管理ラベルの貼付といった、IT技術とはほとんど関わりのない軽作業が中心の場合もあります。
特に時給が極端に低い、あるいは「未経験者大歓迎」が過度に強調されている求人は、このような軽作業に終始する可能性があるため、面接などで実際の作業内容を具体的に確認することが重要です。
「PC設定作業の割合」や「使用するツールの種類」などを質問してみると良いでしょう。

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キッティングの仕事は、IT業界への扉を開く重要なステップであり、地道な努力と集中力が報われる仕事です。「底辺の職業」という誤解に惑わされることなく、自身のキャリア目標に合った求人を選ぶことが成功の鍵となります。

キッティングからITエンジニアへのキャリアアップを目指すなら、実績豊富な専門の求人サイトを利用するのが最も効率的です。

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