COLUMNシステムアーキテクト試験とは?合格するメリットや難易度・試験内容を解説

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システムアーキテクト試験とは?合格するメリットや難易度・試験内容を解説

システムアーキテクト試験とはITエンジニアとしてスキルアップできる資格の1つです。
試験に合格することで上級エンジニアを目指せることから、受験を考えている人も多いでしょう。
  • 「システムアーキテクト試験とはそもそも何?」
  • 「システムアーキテクト試験は難しいの?」
という疑問をお持ちではありませんか?
本記事では、そんな疑問点に役立つ内容を
・求められるスキルや知識
・試験に合格するメリット
・試験の難易度や試験内容
の順番に解説していきます。
システムアーキテクト試験の受験を考えている人に役立つ記事になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

システムアーキテクトとは?

システムアーキテクトとは、システム開発における基本設計や要件定義などを行う上級エンジニアのことです。
ITアーキテクトとの違いやシステムアーキテクト試験について解説します。

システムアーキテクトとは?ITアーキテクトとの違い

システムアーキテクトとはシステム開発の基礎やルールの作成など、上流工程まで担当するエンジニアのことを指します。
混同されがちな職種として「ITアーキテクト」が挙げられます。
いずれも自社やクライアントである企業の要望に合わせたシステム設計や開発を行うという点が共通しています。
システムアーキテクトは主に「システム」をメインとした視点で設計や開発を行う立場であるのに対して、「経営・ビジネス」に重きを置いて考えるのがITアーキテクトです。

システムアーキテクト試験とは?

システムアーキテクト試験とはIPA(独立行政法人 情報処理推進機構)の情報処理技術者試験の中でも最も高いレベル(レベル4)に該当する資格の内の1つです。
システム開発の上流工程に係わるエンジニアを対象としており、上級エンジニアを目指すのであれば必須ともいえる資格です。

求められる知識やスキル

システムアーキテクトはシステムに関する全般的な知識だけでなく、先方の要望を汲み取り設計・開発に落とし込むスキルやチームのマネジメント能力も必要です。
ここではシステムアーキテクトに求められる知識やスキルを紹介します。

求められる知識

システム設計の知識

システム設計の知識はシステムアーキテクトが最も求められる知識です。
高度な知識を保有していなければ、自社やクライアントの要望を満たすためのシステムや業務フローを設計することは難しいでしょう。
システム構築にあたって懸念すべき点を挙げ、トラブルを未然に回避する方法を考えられる知識も必要です。

IT技術やシステム全般の知識

IT技術やシステムに関する知識はプロジェクトを円滑に進行するために重要です。
ネットワーク、データベース、サーバー、セキュリティなど幅広い知識を保有することで先方の意図を汲み取り、要求以上のシステムを設計できるようになります。

求められるスキル

システムアーキテクトに求められるスキルは以下の通りです。

プログラミングスキル

システムアーキテクトはシステム設計においてプログラミングスキルを求められる場面も少なくありません。
システムアーキテクトはシステムエンジニアやプログラマーを経ていることが多いので、基本的なプログラミングスキルは身についているでしょう。
しかしプロジェクトによっては新しいプログラミング言語を使用するケースもあり、下流工程に携わっているとき以上のスキルが必要になる可能性もあります。

コミュニケーション能力

システムアーキテクトはシステムに関する知識や技術力だけでなく、コミュニケーション能力も不可欠です。
プロジェクトを円滑に進めるためにはクライアントやチームメンバーと良好な関係を築く必要があります。

試験に合格するメリット

システムアーキテクトは合格が難しいものの、取得するメリットが大きい資格です。
システムアーキテクトの取得メリットを順番に紹介します。

高度なスキルや知識を保有している証明になる

資格を取得することで、システムやマネジメント力などシステムアーキテクトに求められるスキル・知識を証明できます。
システムアーキテクトはシステム設計や構築に関する知識、プログラミングスキル、コミュニケーション能力やマネジメント力など幅広い知識が必要な職種です。
試験に合格することでこれらの知識やスキルを保有していることを客観的に証明することが可能です。

学んだ知識を上流工程のシステム開発に活かすことができる

システムアーキテクト試験に合格することで、学んだ知識を上流工程のシステム開発に活かすことができます。
システムアーキテクトに求められるのはシステム設計やIT技術に関する豊富な知識をもとに分析できる力、そして先方から受けた提案をシステム設計や構築に落とし込める力です。
IPA(情報処理推進機構)はシステムアーキテクト試験の対象者像について、
高度IT人材として確立した専門分野をもち、ITストラテジストによる提案を受けて、情報システム又は組込みシステム・IoTを利用したシステムの開発に必要となる要件を定義し、それを実現するためのアーキテクチャを設計し、情報システムについては開発を主導する者
としています。
システムアーキテクトの資格を取得することによって、上流工程のシステム開発に携われるエンジニアを目指せます。

転職やポジションアップに有利になる

システムアーキテクトの資格を取得しておくとエンジニアとしての転職やポジションアップに有利になる可能性が高まります。
システムアーキテクトの資格はIT業界において需要が高く、エンジニアとしての市場価値が上がりやすい職種です。
システムアーキテクトの資格を取得することで、豊富な知識や高い技術力だけでなく、コミュニケーション能力やマネジメントスキルなど幅広いビジネススキルを持ち合わせていることをアピールできます。
エンジニアとしてキャリアアップを考えている人には大きなメリットがある資格といえるでしょう。

試験の難易度や合格率

システムアーキテクト試験は高度なスキルを保有する上級エンジニアであることを証明する資格であり、難易度は高いといわれています。
ここではシステムアーキテクトの難易度や合格率を詳しく解説します。
これから試験を受けようと考えている人は参考にしてください。

合格率は15%前後で難易度は高め

令和4年度春期におけるシステムアーキテクト試験の合格率は約15.0%(申込者5,369人、受験者3,474人、合格者520人)となっており、難易度は比較的高いといえます。
IPAはシステムアーキテクト試験を「高度区分試験」に分類しており、国家資格の中でも高難易度な試験です。

条件を満たせば一部の試験が免除できる

システムアーキテクト試験は「午前Ⅰ」「午前Ⅱ」「午後Ⅰ」「午後Ⅱ」の4つから成る試験ですが、条件を満たすことで午前Ⅰの試験が免除されます。
条件は以下のいずれか1つを満たすことです。
  • 応用情報技術者試験に合格してから2年以内であること。
  • 他の情報処理技術者試験の高度試験、又は情報処理安全確保支援士試験に合格してから2年以内であること。
  • 他の情報処理技術者試験の高度試験、又は情報処理安全確保支援士試験の午前Ⅰ試験で基準点を超える成績を残してから2年以内であること。
2年以内に応用情報技術者試験やほかの高度区分試験を受験している場合は、システムアーキテクト試験の「午前Ⅰ」試験を免除できる可能性があります。
あらかじめ確認しておきましょう。

システムアーキテクト試験の費用・試験日程

システムアーキテクト試験の受験料や試験日程を紹介します。
受験を検討している人は確認しておきましょう。

試験費用

システムアーキテクト試験を含む情報処理技術者試験の受験料は7,500円(税込)です。

試験日程・スケジュール

システムアーキテクト試験は毎年4月(春期)に実施されます。
申込期間が1~2月、合格発表は6月後半です。
詳しい日程についてはIPAの公式ホームページを確認しましょう。

システムアーキテクト試験の勉強方法

システムアーキテクトは難易度の高い試験ですが、独学でも十分合格できる可能性のある資格です。
システムアーキテクト試験は午前Ⅰ・Ⅱ、午後Ⅰ・Ⅱの4つに分別されており、区分によって問題の出題形式が異なります。
対策方法も異なるので、勉強方法を順番に紹介します。

午前Ⅰ・午前Ⅱ試験

午前Ⅰは50分、午前Ⅱは40分の多肢選択式(四肢択一)です。
午前Ⅰ・Ⅱ試験は過去問からの出題が多い傾向があるので、IPAがホームページにて公開している過去問を一通り問いておきましょう。
午前Ⅰは応用情報技術者試験やほかの高度区分試験との共通知識の内容ですが、午前Ⅱはより専門性の高い問題が多くなるので参考書の併用がおすすめです。

午後Ⅰ・午後Ⅱ試験

午後Ⅰは90分の記述式、午後Ⅱは120分の論述式の出題となります。
午後Ⅰの記述問題は4つの大問から自分で2つ選んで回答する形式で、専門的な領域に関する問題が中心です。
過去問を活用して出題傾向や問題の特徴を把握しておくことが大切です。
また午後Ⅱは自分の経験や考えにもとづいて小論文を作成することになります。
論文作成は参考書で回答方法を学びながら、アウトプットを繰り返し練習するのがポイントです。

まとめ

この記事ではシステムアーキテクトに必要な知識やスキル、試験に合格するメリットや試験の難易度について解説しました。
システムアーキテクト試験は難易度が高く合格が難しいものの、上級エンジニアを目指す人にとって取得するメリットの大きい資格です。
システムアーキテクトを取得することで高度なスキルの証明になり、転職やキャリアアップにも有利になります。
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