COLUMN情報検定(J検定)とは?正式名称や過去問、試験日程について解説

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情報検定(J検定)とは?正式名称や過去問、試験日程について解説

情報検定(J検定)
・「情報検定(J検定)とはどのような検定試験?」
・「情報検定を取得するメリットとは?」
という疑問をお持ちではありませんか?
本記事では、そんな疑問の解決に役立つ内容を
  • 情報検定とは
  • 情報検定を取得するメリット
  • 情報検定の合格率や難易度
  • 情報検定の勉強方法
の順番に解説していきます。
情報検定に興味がある人には役立つ記事になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

情報検定(J検定)とは?正式名称は?

情報検定とは、一般財団法人 職業教育・キャリア教育財団 が主催する検定資格です。
「J検定」とも呼ばれますが、「情報検定」が正式名称です。
情報検定の公式サイトでは、情報検定について以下のように紹介されています。
「情報検定(J検) は、「情報」を扱う人材に必要とされるICT能力を客観的基準で評価する文部科学省後援の検定試験です。」
1988年に最初の試験が実施されて以来、これまでに150万人以上の受検者と約70万人の合格者を輩出してきました。
情報検定は、 情報系国家試験の対策やキャリアアップなど、さまざまな目的で利用されています。

情報検定の試験概要について

ここでは、情報検定の試験概要について紹介します。

3つの試験体系について

情報検定は、「情報活用試験」、「情報システム試験」、「情報デザイン試験」の3つの試験で構成されています。
それぞれの目的に合った試験を受検しましょう。
それぞれの特徴について確認しましょう。

情報活用試験

情報活用試験は、「情報利活用能力を総合的に評価する試験」です。
試験レベルは、1級〜3級であり、それぞれ異なる評価基準が設けられています。
使いやすいパソコン環境の作成スキル、ITパスポートの取得を目指す人、情報の加工・活用を行いたい人などにおすすめの資格です。
【科目別の評価内容】
1級 情報化社会で生活するための実践的能力
ネットワーク環境にあるコンピュータと各種機器の役割、情報化社会に関わる諸問題および情報セキュリティに対応できる応用知識
2級 情報社会の仕組みを理解するための基礎的知識
クライアント環境のコンピュータと各種機器の役割と機能、環境設定の基礎知識
3級 情報化に主体的に対応するための基礎的な知識
クライアント環境のパソコンの操作・利用と役割・機能、および情報の利用、情報モラル、セキュリティなどに関わる基礎知識

情報システム試験

情報システム試験は、「情報処理技術を総合的に評価する試験」と紹介されています。
ソフトウェア開発やプログラマー、システム開発技術者、国家試験基本情報技術者試験合格を目指している人におすすめの資格です。
【科目別の評価内容】
基本スキル プログラミングやソフトウェア開発の基盤となる情報の表現、ハードウェア、基本ソフトウェアに関する基礎的知識
プログラミングスキル 想定処理に対して適切なデータ構造とアルゴリズムを適用できる能力
適切なテストケースを作成し、テスト結果の正当性を評価できる能力
システムデザインスキル システムの開発と、それに必要なネットワーク技術
データベース技術および、セキュリティと標準化に関する知識

情報デザイン試験

情報デザイン試験は、「社会で働きはじめる人に必要とされる情報を受け取り、伝える能力を総合的に評価する試験」です。
試験科目は、「初級」と「上級」に分けられます。
情報デザイン試験は、これから社会人になる人やコンピュータをよく使う人、コンピュータを利用して自己表現したい人、情報発信スキルを身に付けたい人に向いています。
【科目別の評価内容】
初級 情報社会で問題解決を行ううえでの基礎的、実践的能力
情報デザインの考え方
情報の収集と整理
上級 問題解決と発想
情報の構造化と表現
情報の伝達と評価

受検方法や試験日程について

ここでは、受検方法や試験日程について紹介します。

情報活用試験

情報活用試験の試験概要は以下の通りです。
科目 情報活用試験
試験形式 【団体】
PBT方式(ペーパー方式)
CBT方式
【個人】
CBT方式
試験時間 1級:60分
2級:60分
3級:40分
合格基準 1級:65点/100点
2級:65点/100点
3級:70点/100点
会場 【団体】
学校・団体が用意した会場
【個人】
指定の会場(選択可)
試験日程 【団体】
PBT方式(ペーパー方式):例年12月第3日曜日、6月第3日曜日
CBT方式:通年実施
※メンテナンス期間を除く
【個人】
会場ごとに指定された日程
受検料 1級:4,500円(税込み)
2級:4,000円(税込み)
3級:3,000円(税込み)
※個人出願の場合、別途に1科目につき会場施設利用料700円が必要

情報システム試験

情報システム試験の試験概要は以下の通りです。
科目 情報システム試験
試験形式 【団体】
PBT方式(ペーパー方式)
CBT方式
【個人】
CBT方式
試験時間 基本スキル:60分
プログラミングスキル:90分
システムデザインスキル:90分
合格基準 基本スキル:65点/100点
プログラミングスキル:65点/100点
システムデザインスキル:65点/100点
会場 【団体】
学校・団体が用意した会場
【個人】
指定の会場(選択可)
試験日程 【団体】
PBT方式(ペーパー方式):例年9月第2日曜日、2月第2日曜日
CBT方式:通年実施
※メンテナンス期間を除く
【個人】
会場ごとに指定された日程
受検料 基本スキル:3,500円 (税込み)
プログラミングスキル:3,000円(税込み)
システムデザインスキル:3,000円(税込み)
個人出願の場合、別途に1科目につき会場施設利用料700円が必要

情報デザイン試験

情報デザイン試験の試験概要は以下の通りです。
科目 情報システム試験
試験形式 CBT方式
試験時間 初級:60分
上級:60分
合格基準 初級:60点/100点
上級:60点/100点
会場 【団体】
学校・団体が用意した会場
【個人】
指定の会場(選択可)
試験日程 【団体】
通年実施
※メンテナンス期間を除く
【個人】
会場ごとに指定された日程
受検料 初級:4,000円(税込み)
上級:4,500円(税込み)
※個人出願の場合、別途に1科目につき会場施設利用料700円が必要

情報検定の合格率

情報検定の合格率を以下の表にまとめました。
科目 合格率令和3年度の合格率(後期) 合格率令和4年度の合格率(後期) 合格率令和5年度の合格率(前期)
情報活用試験 1級:62.2%
2級:44.7%
3級:61.2%
1級:45.0%
2級:55.4%
3級:53.1%
1級:34.0%
2級:35.6%
3級:62.8%
情報システム試験 基本スキル:31.7%
プログラミングスキル:48.1%
システムデザインスキル:29.9%
基本スキル:50.5%
プログラミングスキル:56.3%
システムデザインスキル:41.6%
基本スキル:38.3%
プログラミングスキル:36.2%
システムデザインスキル:39.4%
情報デザイン試験 情報掲載なし 情報掲載なし 情報掲載なし
公開されている合格率を見ると、年度や級などによって合格率が大きく異なります。
そのため、対策をしっかりと行い、試験に臨むことが大切と言えるでしょう。

情報検定を取得する3つのメリット

情報検定を取得することで、どのようなメリットを得られるのでしょうか?
以下に3つのメリットをご紹介します。

履歴書に書くことができる

情報検定を取得すれば、履歴書の資格欄に記載することができます。
情報検定は、ICT能力(デジタルデバイスやデジタルツールなどのテクノロジーを活用できるスキル)があることを証明できる検定資格です。
ビジネスの世界でニーズの高まっている情報処理能力やITリテラシーを証明できるので、就職活動や転職活動の際にアピールできます。
近年DXの注目によりITリテラシーが求められるため、どのような職種においてもアピールポイントになりますが、特に、システムエンジニアやIT業界における営業などの転職を希望される人にとってはアピールになるでしょう。
アピールする資格やスキルがないという人は、資格欄に記載するためにも、情報検定に挑戦してみても良いかもしれません。

ICTの基礎を学べる

情報検定の対策を通じて、ICTの基礎を学ぶことが可能です。
特に、情報検定の2級・3級では、パソコン操作をはじめ、インターネットの基礎、セキュリティ、システム戦略など、ICT能力におけるさまざまな基礎知識が問われます。
さらに、情報検定は、高等学校や専門学校などのICT教育カリキュラムにも対応しており、IT業界を目指す高校生にもおすすめです。

実務に活かすことができる

実務に活かすことができる点も、情報検定を取得するメリットのひとつです。
情報検定1級では、情報化社会で必要とされる実践的能力が試されます。
例えば、表計算ソフトを用いて問題解決できるかが問われることがあります。
このような実践的な内容は実務に直結するため、転職やキャリアアップなどにも有効です。
情報処理能力やITリテラシーを身に付けたい人は、情報検定を受けてみると良いでしょう。

情報検定が活かせる仕事

情報検定は、特に、システム開発やソフトウェア開発など、比較的初学習者のエンジニアにとって役立つ資格です。
特に、情報検定1級は、情報化社会における諸問題や情報セキュリティに対応可能な応用知識などが出題されるため、エンジニアに求められる応用的な知識やスキルを身に付けることができます。
また、情報検定は国家資格である「ITパスポート」へのステップアップに最適な資格なので、「ITパスポート」を取得してエンジニアを目指したいという人は、情報検定に挑戦してみましょう。
そのほかにも、各企業において、ITリテラシーを求められる機会が高まっているため、どのような職種においても活かせる場面はあるでしょう。

情報検定の勉強方法

それでは、情報検定の合格に向けて、どのような対策をすれば良いのでしょうか?
以下に2つの勉強方法を紹介します。

過去問を活用する

情報検定に合格するためには、過去問を活用することをおすすめします。
過去問を解くことで、出題形式やテスト傾向などに慣れることができます。
さらに、間違えた問題や分野を集中的に勉強することで、苦手を克服することも可能です。
過去問は公式ページからダウンロードできます。

テキストを活用する

書店やインターネットで購入できる、情報検定のテキストを活用することも良いでしょう。
「何から手をつけて良いかわからない」という人は、まず参考書で知識を身に付けることをおすすめします。
さらに、実践的な力を身に付けるために問題集を使って勉強することも良いでしょう。

まとめ

今回の記事では、情報検定の概要や取得するメリット、資格を活かせる仕事、難易度、勉強方法などについて紹介しました。
情報検定は、情報処理能力やITリテラシーを証明するための検定です。
この検定を取得することで、転職やスキルアップなどに役立てることができます。
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