COLUMNICT支援員認定試験とは?試験の概要や合格率・勉強方法を解説

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ICT支援員認定試験とは?試験の概要や合格率・勉強方法を解説

ICT支援員認定試験
教育現場、学校教育のICT化が少しずつ進んでおり、タブレットによる授業、リモートを活用した自宅学習が取り入れられてきています。
そのため、ICT支援員の需要が高まってきています。
しかし、以下のように、
  • 「ICT支援員の需要が高まっているが将来性はあるのか?」
  • 「ICT支援員認定試験の難易度は?」
と疑問を持っていませんか。
本記事ではそんな疑問の解決に役立つ内容を
・ICT支援員とは何か
・ICT支援員の業務内容
・ICT支援員認定試験や難易度
・需要や将来性はあるのか
の順番に解説していきます。
ICT支援員について興味がある人、ICT支援員認定試験の勉強を始めようと考えている人にとって、役立つ記事になっていますので、ぜひ最後までご覧ください

ICT支援員について

まずはICT 支援員とは何か、業務内容も併せて紹介していきます。

ICT支援員とは?

ICT支援員は、学校などの教育現場において、ICTの活用を推進するための実務的な支援を行う仕事です。
ICT周りのサポートを通じ教員や子どもたちの主体性を高め、情報活用能力を伸ばしていくことが求められています。
この他にもICT環境の管理や運用にも携わるため、教育現場とICTの知識が求められます。

ICT支援員の業務内容

ICT支援員は、ICT教育の実務的な支援を行います。具体的には、パソコンやタブレット端末といったICT機器を活用して、授業をスムーズに行えるようにサポートし、情報を活用する能力を伸ばすことが業務内容です。
この他にもICT機器を操作するための指導やサポート、動作チェック、メンテナンスも重要な業務内容です。
ICT支援員が配置される理由は、教育機関におけるICT関連の業務を教員の業務から独立させ、教員が本来の教育業務に専念できるようにする為です。

ICT支援員認定試験について

次にICT支援員認定試験についてお伝えしていきます。

ICT支援員認定試験とは?

ICT支援員認定試験とは、教員や子どもたちをサポートできるICT専門人材を認定する試験です。
教育現場や高等教育機関といった教育の情報化に向けてソフトウェアの活用、ICT機器の導入とサポートを行うため、ネットワークやITの知識はもちろんですが、教育現場への理解、問題を解決するためのコミュ二ケーション能力が求められます。
なお、試験はA領域とB領域で構成されており、それぞれで出題内容や課題が異なります。

A領域

A領域は、実践的知識が求められる試験です。
情報技術、教育現場で使う基本用語の理解だけでなく、教員の業務内容、子どもたちとの接し方、学校が持っている課題を知っておく必要があります。
また、情報を扱う上でのセキュリティの考え方、情報モラルの指導の考え方などICTの知識だけ知っていれば合格できるという内容ではありません。

B領域

B領域は問題分析・説明力といった学校で起こりうる状況を想定した内容が出題されます。
その内容に対してどのように返答するのか、どう解決するのかが評価のポイントです。
技術的な知識を求められるのはもちろんですが、状況の把握が的確か、どれだけわかりやすく答えることができるかといったコミュニケーションを見られる試験内容になっています。

ICT支援員認定試験の詳細

ICT支援員認定試験の詳細や合格率・難易度についてお伝えします。

ICT支援員認定試験の概要

試験名 ICT支援員認定
スケジュール 年に2回実施
目的 ICTの活用を支援できる人材であることの証明
受験対象者 教育の現場でICT支援員を目指すもの
総合的能力の取得を目指す学校関係者
試験の種類 【A領域】ICTに関する知識や実践的知識、学校教育への理解やそれを活かす判断力
【B領域】問題分析・説明力
試験方式 【A領域】CBT多肢選択式
【B領域】課題に対する動画を提出
受験資格 原則20歳以上
会場 全国30ヵ所以上あるCBT-Solutionsが運営するテストセンター
※主に7大都市に集まる
受験料 13,800円(税込み)

ICT支援員認定試験の試験内容

ICT支援員認定試験の内容をA領域、B領域に分けてお伝えします。

A領域

A領域はCBT多肢選択式でICTの知識、学校教育への理解などの知識や判断力、さらには教員の仕事内容や子どもたちの接し方といった、学校教育に関する特有の問題に関する内容も出てきます。
この他にも、SNSを扱う際のリスクといった情報モラルの指導、セキュリティに対する考え方が出題されます。
こちらは、後ほど紹介する勉強方法である程度の対策が可能です。

B領域

B領域は、課題に対する動画を提出する必要があります。
自分自身がどれだけICTの知識を持っていたとしても、それを扱って授業するのは自分ではなく教員です。
このため、授業をする教員自身にICT機器の扱い方を理解させなければいけません。
さらに、教員が教える生徒には、多少の専門用語を使っても理解できる生徒、噛み砕いて伝えないとわからない生徒など、さまざまな生徒がいます。
そのため、どのような生徒から質問を受けても適切に受け答えができるコミュニケーション能力や伝える力も必要になってきます。

ICT支援員認定試験の合格率・難易度

ICT支援員認定試験の合格率や難易度についてお伝えします。

ICT支援員認定試験の合格率

ICT支援員認定試験は、学校教育への理解やコミュニケーション能力を測る問題が出題されるため、中には「学校現場で働いたことがないから難しいのではないか」と感じた人もいるでしょう。
しかし、A領域の問題は教育情報化コーディネータ3級の過去問で対策ができる十分な環境が整っています。
そのため、きちんと対策をすることで合格率を高めることができるでしょう。
合格基準については公式でA領域は65点、B領域は公表されていません。

ICT支援員認定試験の難易度

合格率は60%〜70%です。A領域に関しては問題集を解く、参考書を読むといった対策をすることができ、答えのある試験のため、もともとITリテラシーがない人でも、繰り返し対策を行えば合格することができるでしょう。
ただB領域に関しては課題に対しての動画の提出となり、「ICTの知識がない人でもわかるように説明せよ」など、明確な答えがあるわけではありません。
この他にも、ICT支援員認定試験はA領域とB領域を同時に合格しなければなりません。
A領域だけ合格し、B領域は不合格だった場合でも、再受験はA領域もB領域も必要であるため、決して難易度が低いというわけではないのです。

ICT支援員認定試験の勉強方法

ICT支援員認定試験の合格率は60〜70%と低くはありませんが、ICTだけの知識を持っている、教育のことだけを知っているだけでは合格できません。
ここではICT支援員の勉強方法についてお伝えします。

参考書で学習する

ICT支援員認定試験の一つ目の勉強方法は、参考書で学習することです。
ICT支援員としての立場やスキル、ICT化することでどう授業が変わっていくのかを学ぶことができます。
また、参考書の中には学校でよくある端末が急に動かなくなった、ネットにつながらないといった現場でよく起こるトラブルの原因や対処法が記載されているものもあります。
参考書を読むことでICT支援員として何をするべきかがわかるので購入することをお薦めします。
なお、ICT支援員の参考書には以下などがあります。
  • ICT 支援員 ハンドブック(一般財団法人コンピュータ教育推進センター,2013年)
  • Google for Education ~授業・校務で使える活用のコツと実践ガイド 単行本(技術評論社,2022年)

養成講座を受講する

しっかりと試験対策をしたいと考えているのであれば養成講座を受講することが良いでしょう。
お金はかかってしまいますがICT支援員認定試験に必要なものだけ勉強することができるので、効率良く学習ができます。
養成講座と考えると、仕事終わりや決まった時間に勉強をしないといけないと思っている人もいるかもしれませんがJNK4情報ネットワーク教育活用研究協議会が作成した講座は、e-Learning形式となっています。
有効期限はID発行から1年間ですので自分のペースで学ぶことが可能です。
講座名 ICT支援員養成講座
「ICT支援員自己研修コース」
受講料 7,900円(税込み)
受講期間 1年間
学習方法 e-Learningによる自分のペースが可能

問題集で演習する

ICT支援員認定試験は、過去問が公式で公表されていません。
文部科学省が推進しているテキストは、ICT支援員の心構えや仕事の内容を伝える指南書のようなものになり、持っていても損はありませんが「これだけやれば合格できる」というものでもありません。
ただし、ICT支援員に類似した資格に「教育情報化コーディネータ」があり、こちらの「3級」の試験には学校に対する情報化の問題が多くあります。
そのため、ICT支援員認定試験を受ける場合は「教育情報化コーディネータ3級」の過去問を解いて学習すると良いでしょう。

ICT支援員に求められるスキルや将来性は?

次にICT支援員に求められるスキルや将来性についてお伝えします。

ICT支援員に求められるスキル

ICT支援員はITやICTの知識やスキルはもちろんですが、ICT機器をどのようにして学校へ活用していくのか、教育の目的や教育の方向性といった子どもたちの能力をどう伸ばすのかなども視野に入れて働く必要があります。
この他にも、教員や子どもたちと直接コミュニケーションを取るための高いコミュニケーション能力も欠かせません。

ICT支援員の将来性

ICT支援員は需要が増えており将来性の高い仕事です。
文部科学省が全国の学校現場において児童へ向けて通信ネットワークを一体的に整備し、創造性を育む教育を行うというGIGAスクール構想を掲げており、今後ICT分野と教育現場に精通する人材が必要になってくるため、ICT支援員の将来性は高いといえます。
教員と子どもたちが安心してICT機器を活用するためには、ICT支援員のサポートが重要です。
さらに新型コロナウィルス拡大を受け、GIGAスクール構想は前倒しになり、重要性を高めています。
そのため、アフターコロナ禍では、ICT支援員はより必要となる仕事といえるでしょう。

まとめ

ICT支援員の業務内容や認定試験についてお伝えをしました。
学校でパソコンやタブレット端末といったICT機器を活用してもらうための指導やメンテナンスといったサポート業務が主な仕事内容です。
文部科学省が進めているGIGAスクール構想もあり、ICT支援員の需要が高まり将来性もあります。
もし、ICT支援員について考えている人、またはICT機器を使って仕事をしたいと考えている人はテクノジョブサーチにお任せください。
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