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AWSエンジニアとは?その仕事内容や年収、将来性について解説

AWSエンジニア
今や多くの企業で利用されているAWS(Amazon Web Service)。
ここ数年、社内のITインフラをクラウドへ移行したいニーズの高まりとともに、AWSエンジニアの需要は拡大していますが、具体的にどのような業務を行うのでしょうか。
そこで今回は、AWSエンジニアの仕事内容や必要なスキル、平均年収などを紹介します。

AWSエンジニアとは?

AWSエンジニアとはAWS(Amazon Web Service)の知識やスキルに特化したエンジニアのことです。
インフラ環境が既存のオンプレミスからクラウドへ移行しつつあることで、需要が高まりつつある職種の一つです。
AWSエンジニアは、既存のネットワークやインフラに携わるエンジニアがこなしていた仕事を一手に担います。
システムの構築はもちろん、運用保守といった管理業務まで一貫して引き受けるため、幅広い知識も求められます。
ここからはそもそもAWSとはどんなものなのか、またシェアや導入メリットなど、まずはAWSの概要を解説します。

AWSとは

AWSとは「Amazon Web Service」の頭文字をとった言葉で、Amazonが提供するクラウドサービスの総称です。
サーバーやストレージ、データベース、ソフトウェア、ネットワークなど幅広い内容があり、これらのサービス群のなかからインターネットを通して必要なサービスを必要な分だけ利用することができます。

クラウドサービスでのシェアNo.1

従来、IT機器を利用するのであれば、自社の建物内にIT機器を設置する「オンプレミス型」が一般的でした。
しかし、インターネット環境さえあれば機器の導入なしでITの機能を活用できるクラウドサービスが普及して以降、市場のシェアはクラウドに急速に移行しています。
AWSは、クラウドサービスのなかでもとりわけ高い市場シェアを誇っています。
米調査会社Synergy Research Groupの調査結果では、2018年第4四半期時点でのクラウドインフラサービスの市場シェアで約35%を占めて1位となりました。

AWSを導入するメリット

AWSを導入するうえでメリットとして挙げられるのは、初期コストの安さと導入~利用開始までのリードタイムの短さです。
AWSは、インターネット環境さえあればIT機器やソフトウェアを購入することなく、必要な機能のみを選んで利用できます。
必要な手続きはAmazonとの契約のみのため導入も迅速です。
初期コストをかけずに迅速にWebサービスを開発、公開できるAWSは、今や多くの企業で不可欠な存在となっています。

AWSエンジニアはなくなる?

IT技術の進歩が目まぐるしいために、技術に代替されてしまう職種は存在します。
そのことから「AWSエンジニアもなくなってしまうのではないか?」という声があることもありますが、そんなことはありません。
クラウドサービスを契約する企業は増加傾向にあり、AWSエンジニアは直近だけでも、需要が高まっている職種です。
もちろん、AzureやGCPなどその他さまざまなクラウドサービスとシェアを奪い合っている状況ではありますが、多くの企業がクラウドサービスをころころと転換することはないため、シェアNo.1であるAWSの地位は安定的だと言えます。

AWSエンジニアの仕事内容は?

AWSエンジニアの実際の仕事内容を見ていきましょう。

開発

AWSエンジニアは開発環境や開発したアプリケーションを動かす基盤を整えるのが主な仕事ですが、場合によっては開発工程を担うこともあります。
AWSの知識を持つエンジニアが開発を手掛けることで、より運用がしやすいWebサービスを提供できるようになります。

設計

開発内容や動かすアプリケーションなどにしたがって、必要なリソース量や構成、セキュリティ要件などを設計します。
適切な環境を設計できるかどうかは運用開始までのリードタイムを左右するため重要です。

構築

設計した内容をもとに、実際に利用するインフラ環境を構築します。
また、構築後に脆弱性がないかのセキュリティ診断を実施し、必要に応じて修正もおこないます。

運用

構築した環境を安定的に運用するため、リソースやセキュリティの監視、OS・ミドルウェアのアップデートなど、運用全般の業務を担当します。
AWSの特性を把握してなければできない作業も多く、通常のインフラエンジニア+αの知識・技術が必要となります。

AWSエンジニアに必要なスキルは?

AWSはさまざまなサービスが包含されたクラウドサービスです。
AWSエンジニアとして活躍するためには、ITにおける広範な知識・技術が求められます。

AWSの知識・実務経験

まずはAWSの知識が欠かせません。
またAWSは広範なサービスを提供しているため、シーンにあわせてどのサービスを組み合わせれば最適なのかを判断する必要があります。
実装についても経験があるのとないのとでは大きな差があります。
AWSエンジニアを目指すのであれば、まずは簡単なサービスだけでもいいので自分で環境を構築してみましょう。

基本的なインフラスキル

AWSエンジニアは、インフラエンジニアにAWS独自の知識・技術をプラスしたエンジニアといえます。
したがって、AWSエンジニアとして活躍するにはインフラ環境の構築・運用やネットワーク、セキュリティなどインフラエンジニアとしての知識や技術も必要です

ミドルウェア関連の知識

AWSを利用する場合でもOSやミドルウェアといったソフトウェアに関するスキルも求められます。
ストレージの管理やデータバックアップ、ミドルウェアのバージョンアップなどに問題なく対応できる必要があります。

アプリの開発や運用

担当する工程によってはアプリの開発が必須ではない場合もありますが、アプリ開発から運用まで一貫して対応できるAWSエンジニアの需要は高い傾向にあります。
AWSはクラウドサービスのため、プラットフォーム部分はAmazonが管理しています。
この特性を踏まえ、AWSに最適なアプリの開発や運用をするスキルを身につけているとなおよいでしょう。

AWSエンジニアの平均年収

各転職エージェントなどにおける求人情報を参考にすると、AWSエンジニアの年収は会社員の場合であれば600万円前後、フリーランスの場合であれば900万円前後(月収70~80万円)が平均となっています。
インフラエンジニアの平均年収が500万円前後であることを考えると、AWS独自のスキルだけで100万円近く収入が高くなっていることがわかります。
オンプレミスからクラウドにサーバーを移管する企業も増えている中で、AWSを使用する場合は、AWSならではの知識を必要とします。
AWSの知識の希少性の高さから、年収が高くなりやすいと言えます。
しかし、AWSエンジニアは、設計や構築・開発時に莫大なリソースを要する場合が多く、運用時はあまりリソースを必要としません。
このため、会社員として働き受託企業でクライアントのシステムに携わるか、もしくは、フリーランスエンジニアとして働きクライアントから要望を受けるか、といった働き方をしているエンジニアが多いと言えます。
企業で働く場合は、インフラエンジニアとして、AWSに詳しい存在になることが多いです。

AWSエンジニアになる方法とは?求人について

では、AWSエンジニアになるにはどんな方法があるのでしょうか。

未経験からなる方法

AWSエンジニアには基本的なインフラスキルに加えてAWSの専門的な知識や経験が求められます。
そのためエンジニア未経験可のAWSエンジニア求人はなかなかありません。
まずはインフラエンジニアやプログラマーなどIT関連の基礎を身につけ、そのあとにAWSエンジニアに必要な経験を積める職業に転職するのがおすすめです。
しかし、AWSの需要の高騰から、独学でもある程度知識を持っていれば、採用可能としている求人もあります。

インフラエンジニアからなる方法

インフラエンジニアとして十分な経験を積めていればAWSエンジニアへの転職はしやすいでしょう。
AWSエンジニアにはネットワークおよびサーバー関連の知識・経験が必要となるため、偏りのないように知識と経験を積んでおきましょう。
自身で実際にクラウドサービスを利用し、クラウドサービスへの理解を深めておくこともおすすめです。
AWSはデジタルトレーニングできる環境が整っています。学習プランを選択すれば、自分でAWSについて学ぶことができるのです。
インフラエンジニアとしての基礎素養と身に付けていれば、容易に理解が進み、AWSエンジニアとしての知識を身につけることができるでしょう。

プログラマーからなる方法

前述の通り、アプリの開発経験を持つAWSエンジニアは市場価値がより高くなります。
インフラの知識や経験は自ら身につける必要がありますが、ネットワークやサーバインフラ系の国家資格・ベンダー資格を取得しておくと転職の際に有利に働くでしょう。

AWSエンジニアになるために役立つ資格とは

AWSエンジニアになるために役立つ資格としては、まずAWSが認定しているAWS認定資格が挙げられます。
経験に応じて基礎〜プロフェッショナルまでの分野と専門知識分野とに分けられています。
経験に応じた階層別認定
基礎コース Cloud Practitioner
アソシエイト Solutions Architect Associate
SysOps Administrator Associate
Developer Associate
プロフェッショナル Solutions Architect Professional
DevOps Engineer Professional
専門知識認定
AWSでセキュアな運用を行うための専門知識 Security
AWSデータベースサービスの専門知識 Database
AWSで機械学習を行うための専門知識 Machine Learning
AWSネットワークに関する専門知識 Advanced Networking
AWSで収集したビッグデータ解析の専門知識 Data Analytics
専門知識認定の取得には高度な専門的知識が求められるため、まずは経験に応じた階層別認定の取得を目指しましょう。
特にSolutions Architect AssociateはAWSエンジニアの登竜門的試験となっており、どの資格を取得すべきか迷った時にまず目指す資格としておすすめです。

AWSエンジニアの将来性

近年ではAWSを利用する企業が多くなったことに加え、既存のオンプレミス環境をクラウドであるAWSに移行したいと考える企業もまだまだ多く、AWSエンジニアの需要は今後も高く推移すると考えられます。
さらに、AWSには機械学習やIoTのような先端技術を取り入れたサービスも登場しているため、移行した企業が運用効率を考えてクラウドサービスを乗り換えるというような事象も十分に考えられるでしょう。
AWSにおけるサービスの裾野は拡大しており需要も伸びる一方です。
また、AWSはインフラとしての側面を持っていますので、既存環境の移行が終わった後でも運用・監視は必要となってきます。
AWSがクラウドサービスの市場で上位のシェアを保っている限り、AWSエンジニアも安定した需要が続くと考えられます。
導入から運用まで、AWSエンジニアの活躍する場面は広がりを見せているのです。

AWSエンジニアの求人の特徴

AWSエンジニアの求人の特徴を見ていきます。

求人数は増加傾向

AWSエンジニアの求人数は増加傾向にあります。
理由は先述した通り、AWSを扱える人材の不足と、AWSを求める企業が増えたことです。

在宅も多い

AWSエンジニアは在宅で働くこともできるために、在宅案件を公開しているケースも多いです。
しかし、構築時は、クライアントやチームとのコミュニケーションも必要になるケースがあり、セキュリティ的な観点から全て在宅で行うとは限らない場合があります。
ネットワークの構築時などは特にオフラインでの作業が必要になるため、在宅のみで仕事が完結することは少ないでしょう。

AWSエンジニアのキャリアパス

AWSエンジニアに転身した後のキャリアパスとしては主に以下の3パターンが挙げられます。
  • PL(プロジェクトリーダー)・PM(プロジェクトマネージャー)
  • ITコンサルタント
  • フリーランス

PL(プロジェクトリーダー)・PM(プロジェクトマネージャー)

AWSエンジニアとしての実務経験を積めば、エンジニアを束ねるリーダーとしてプロジェクトを推進するPLやプロジェクト全体のマネジメントを行うPMへの道が拓けるでしょう。
PLやPMクラスになれば年収が1,000万円近くになることも珍しくありません。

ITコンサルタント

また、AWSの実務経験を活かして企業のコンサルタントを行う「ITコンサルタント」を目指すことも可能でしょう。
実際にAWSでの設計、構築、運用経験があれば顧客への提案内容にも説得力が生まれます。
ITコンサルタントは実績が年収に直結するためばらつきがありますが、700万円~1,000万円の年収を得ることも不可能ではありません。

フリーランス

PL・PMやITコンサルタントのように企業に所属するのではなくフリーランスとして活躍する道もあります。
一般的にインフラ系のフリーランスは未経験で案件を獲得することは難しく、営業力も必要となりますが、企業に所属するよりも平均年収は高い傾向にあります。
AWSエンジニアとしてフリーランスで働くためには、AWSの経験が必須です。
AWSの長所、短所などを理解し、企業が導入するにふさわしいかを提案営業するところから一環でできると、優秀なエンジニアになれるでしょう。

まとめ

ここではAWSエンジニアの仕事内容や必要なスキル、年収などを紹介しました。
AWSエンジニアにはITにまつわる幅広い知識が求められるため、その地位を目指す道は決して楽ではありません。
しかしAWSを利用する企業やオンプレミスからAWSに移行したいと考える企業が増えていることから、他のエンジニア職より高い年収を得ることもできる職種です。また、より年収の高い職種へのキャリアパスが描きやすい仕事でもあります。
エンジニアとしてITの世界で長く活躍したい方は、ぜひAWSエンジニアの道にトライしてみてはいかがでしょうか。

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