COLUMNICT支援員はいらない?仕事内容や必要性について解説

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ICT支援員はいらない?仕事内容や必要性について解説

ICT支援員
「ICT支援員はいらないと言われることがあるの?」
「ICT支援員に必要なスキルは?」
という疑問をお持ちではありませんか?
本記事では、そんな疑問の解決に役立つ内容を
  • ICT支援員の仕事内容
  • ICT支援員がいらないと言われることがある理由
  • ICT支援員の活躍の場面
  • ICT支援員に求められること
の順番に解説していきます。
ICT支援員に転職することを考えている人には役立つ記事ですので、ぜひ最後までご覧ください。

ICT支援員とは?

ICT支援員とは、学校現場におけるICT機器の活用と情報化の推進をサポートする専門家のことです。
以下では、ICT支援員の仕事内容と配置状況について詳しく説明します。

ICT支援員の仕事内容

ICT支援員の主な仕事は、小学校・中学校・高校に出向き、教職員や生徒に対してICT機器の使用方法を指導することです。
具体的な業務内容の例は、以下のとおりです。
項目 説明
授業支援 ICT機器の準備と操作支援
校内研修支援 教職員向けICT研修の実施
環境整備支援 ICT機器のメンテナンスと対応
校務支援 ホームページ更新とSNS投稿
上記の業務を通じて、ICT支援員は教職員のICT活用指導力向上や、学校全体のICT環境整備に貢献します。
より詳しい仕事内容については、下記ページもご覧ください。

ICT支援員の配置状況

文部科学省は、教育のICT化に向けて4校に1人の割合でICT支援員の配置を目指しています。
約7割の自治体はICT支援員の配置が進んでおり、令和4年度における配置は約4.6校に1人となっていますが、残りの約3割の自治体はICT支援員の配置が進んでいません。
予算確保の課題や人材確保の難しさから、配置が進まない現状もあります。
このため、文部科学省ではICT支援員の配置促進のため、人材紹介・派遣事業者の情報提供や、地域おこし協力隊の活用などの様々な支援策を講じている状態です。

ICT支援員がいらないと言われることがある理由

ICT支援員がいらないと言われる理由について、以下の3つの観点から説明します。

学校の先生のレベルが上がっているから

GIGAスクール構想(※)により、各児童生徒にタブレットが配布されてから1年以上が経過しました。
日々の授業を通じて徐々にICT機器の活用に慣れ、高度なパソコンスキルを持つ方も少なくありません。
このような状況下で、ICT支援員に求められるレベルも必然的に上がります。
単なる機器操作の説明だけでなく、より効果的な授業での活用方法や高度な技術的相談にも対応できる能力が必要とされています。
そのため、一部の学校では「現状のICT支援員では不十分」という声が上がることもあります。
※全国における児童生徒に1人1台のコンピューターを整備する文部科学省の取り組み。

経験が少ないと役に立てないことがあるから

ICT支援員の採用は、GIGAスクール構想の急速な展開に伴い、十分な準備期間がないまま行われたケースもあります。
そのため、必ずしも教育現場やICT活用に精通した人材ばかりが採用されたわけではありません。
経験の浅いICT支援員にとって、日々進化する教育現場のニーズに応えることは容易ではありません。
その結果、「そのような知識レベルではいらない」と言われてしまうこともあるのです。

仕事が用意されていないことがあるから

ICT支援員の役割や業務内容が明確に定義されていない学校も少なくありません。
当初は機器の説明やアプリの使い方指導など、具体的な業務がありましたが、教員のICTスキル向上に伴い、そういった基本的な支援の必要性は低下しています。
一方で、より高度な活用方法や、授業改善につながるICT活用の提案など、新たなニーズへの対応が求められていますが、そのための体制や指針が整備されていない学校も多いことが現状です。
結果として、ICT支援員の仕事が見えにくくなり、「常駐の必要性がない」という判断につながります。

ICT支援員はどのような場面で活躍できる?

それでは、ICT支援員はどのような場面で活躍できるのでしょうか?
以下では、ICT支援員が活躍できる主な場面について詳しく説明します。

教員へのICT活用指導支援

ICT支援員は、教員がICTを効果的に活用できるよう、授業前の機器の動作確認や設定、授業中のトラブル対応、教材作成のアドバイスなどを行います。
また、より教育効果を高めるためのICT機器の活用策を提案したり、教員向けのICT機器使用マニュアルを作成したりすることなども挙げられます。
さらに、教員のICTスキルに応じた個別サポート、校内研修の企画・実施も、ICT支援員の重要な業務の1つです。
ベテラン教員から若手教員まで、それぞれのニーズに合わせた支援を提供し、ICTを活用した授業がスムーズに行えるようサポートします。

児童生徒へのICT操作サポート

ICT支援員は、児童生徒のICT操作をサポートする場面もあります。
授業中に児童生徒がタブレット端末や電子黒板を使用する際、操作方法の説明や質問への対応を行います。
また、児童生徒の年齢やICTスキルに応じた操作マニュアルの作成も必要です。
ただし、ICT支援員は直接的な指導を行わず、あくまでも教員のサポート役として児童生徒と接することが多いです。
児童生徒が自主的にICTを活用できるよう、適切な支援を心がけることが求められるでしょう。

デジタル教材の作成・活用支援

ICT支援員は、教員と協力して授業に適したデジタルコンテンツを選定したり、オリジナルのデジタル教材を作成したりするなど、デジタル教材の作成や活用に関する支援も行います。
また、既存のデジタル教材をより効果的に活用するための提案や、教材のカスタマイズなども含まれます。
さらに、他校や他自治体での先進的な活用事例を収集・紹介し、自校での活用に活かすことも役割の1つです。
デジタル教材の活用状況を把握し、改善点を提案することで、より効果的なICT活用を促進します。

ICT支援員に求められるものは?

ICT支援員に求められるものについて、詳しく見ていきましょう。

教育現場や授業内容の理解

ICT支援員は、各教科の特性や学習指導要領を把握し、ICTをどのように効果的に活用できるかを考える必要があります。
また、学校特有の文化や慣習、セキュリティポリシーなども理解しておきたい事柄です。
教員や児童生徒が ICT機器の操作に慣れてくると、より効果的な活用方法の提案が求められるようになります。
例えば、「効果的な教材はどのようなものか」「授業でICTをどう取り入れるべきか」といった相談に対応できる能力は、こうした理解があるからこそ生まれるものです。

教員との円滑なコミュニケーション能力

ICT支援員と教員とのコミュニケーションは、教員のICTスキルレベルや不安を理解し、適切なサポートを提供するために非常に重要です。
また、教員が安心して児童生徒の指導に当たることができるよう、困ったときにすぐに相談できる環境を作ることも大切です。
コミュニケーション能力には、単に会話をするだけでなく、教員のニーズを的確に把握し、分かりやすく説明する能力も含まれます。
また、ICT活用に関する提案を行う際には、教員の意見を尊重しつつ、建設的に提案できることも1つの能力です。

最新のICT教育動向の把握

ICT教育は日々進化しており、新しい機器やソフトウェアの特徴を理解し、それらを教育現場でどのように活用できるかなど、最新の動向を常に把握しておくことがICT支援員には求められます。
文部科学省のGIGAスクール構想など、国の教育政策の動向にも注目しておかなくてはなりません。
最新のICT教育動向を理解できていれば、より効果的な ICT活用方法を提案できるようになります。
例えば、新しいアプリケーションや教育用プラットフォームの活用法、オンライン学習の最新トレンドなどを教員に紹介し、授業改善に貢献できます。

ICT支援員としての評価をあげるためにできることは?

ICT支援員として求められる人材になるためには、主に以下の2つの方法があります。

ICT関連の資格取得

ICT支援員になるためには資格は必要ありませんが、資格を取得することで、ICT支援員としての専門性や信頼性を高めることができるでしょう。
ICT支援員としての基本的な知識や技能を評価する「ICT支援員認定試験」などの関連する資格を取得することが有効です。
また、以下の資格も取得を検討する価値がある資格です。
  • 教育情報化コーディネータ
  • ITパスポート試験
  • 情報セキュリティマネジメント試験
  • 基本情報技術者試験
今後、就活および転職を検討する際にもアピールでき、知識不足も補えることからもおすすめです。

教育現場でのボランティアや実習経験

実際の教育現場での経験を積むことも、ICT支援員として求められる人材になるための方法です。
具体的には、以下のような活動が考えられます。
  • 地域の学校で、ICT機器の操作支援や授業補助を行う
  • 教育実習生として、ICTを活用した授業の実践を経験する
  • ICT教育に関するセミナーやワークショップに参加し、最新の動向を学ぶ
  • 遠隔教育やオンライン学習のサポートを行い、デジタル環境での指導経験を積む
これらの活動を通じて、実践的なスキルを身につけるとともに、教育現場の実態やニーズを理解できます。
また、教職員や生徒とのコミュニケーション能力も向上させることができるでしょう。

未経験でもICT支援員になることはできる?

ICT支援員は実務未経験者でも目指せる職業であり、必要なスキルを段階的に身につけることで、キャリアチェンジを実現できます。
基本的なOfficeソフトの操作や、Web会議システムの使用方法を学んでおき、子どもや先生とのコミュニケーションも踏まえた対人スキルの向上も心がけましょう。
なお、ICT支援員の未経験者向け求人は、専門の求人サイトで見つけることができます。
興味のある方は、まず求人サイトで情報を収集し、経験不問の求人から求められるスキルや能力、自分に合った募集がないかを実際に探してみることもおすすめします。
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まとめ

ICT支援員は、下記の理由により「いらない」と言われることがあります。
  • 学校の先生のレベルが上がっているから
  • 経験が少ないと役に立てないことがあるから
  • 仕事が用意されていないことがあるから
しかし、ICT支援員は、教員へのICT活用指導支援、児童生徒へのICT操作サポート、デジタル教材の作成・活用支援など、様々な場面で活躍していることも事実です。
GIGAスクール構想の推進などにより、今後もICT支援員が必要であることが予想されます。
しかし、業務未経験では、求人を探すことが大変であることもあるでしょう。
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