COLUMNネットワークエンジニアとインフラエンジニアの仕事内容などの違いとは

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ネットワークエンジニアとインフラエンジニアの仕事内容などの違いとは

ネットワークエンジニアとインフラエンジニアの仕事内容などの違い
「ネットワークエンジニアとインフラエンジニアの違いって何だろう?」
「どちらの職種が自分に向いているのだろう?」
そんな疑問の解決に役立つ内容を
  • ネットワークエンジニアとインフラエンジニアの仕事内容
  • 両職種の業務面、知識面、年収面での違い
  • それぞれの職種に必要なスキルと具体的な勉強方法
の順番に解説していきます。

ネットワークエンジニアとインフラエンジニアの仕事内容

ネットワークエンジニアとインフラエンジニアは仕事内容が異なるため、以下でそれぞれ解説します。

ネットワークエンジニアの仕事内容

ネットワークエンジニアは、社内外のネットワーク環境の設計・構築・運用・保守を担当する専門職です。
  • ネットワークの要件定義と設計
  • ルーターやスイッチなどのネットワーク機器の設定
  • LANやWANなどのネットワーク構築
  • ネットワークの障害対応とトラブルシューティング
  • セキュリティ対策の実施
  • ネットワークの監視と運用保守
上記の仕事内容のなかでも大切なのは、安定したネットワーク環境を維持することです。
システムダウンは企業活動に大きな影響を与えるため、24時間365日の監視体制や、緊急時の対応が求められます。
また、TCP/IPやルーティングプロトコルなどの専門知識も必須となります。

インフラエンジニアの仕事内容

インフラエンジニアは、IT基盤全体の設計・構築・運用・保守を担当する職種です。
具体的な業務内容は以下のとおりです。
  • サーバー環境の構築と運用
  • ネットワーク環境の整備
  • データベースの設計と管理
  • セキュリティ対策の実施
  • クラウド環境の構築と運用
  • 仮想化環境の管理
  • バックアップ体制の整備
インフラエンジニアは、システム全体を俯瞰的に見る必要があるため、個々の技術に関する深い知識だけでなく、システム全体のアーキテクチャを設計できる能力が求められます。
また、新しい技術への対応も重要で、常に最新のITトレンドを把握しておく必要があります。

ネットワークエンジニアとインフラエンジニアの違い

ネットワークエンジニアはインフラエンジニアの1つの専門分野としての位置づけであり、「包含関係」として理解するのが最適です。
以下では、主な違いを3つに分けて紹介します。

業務面での違い

ネットワークエンジニアとインフラエンジニアにおける業務面での違いは、担当する範囲と深さに表れます。
ネットワークエンジニアは、ルーターやネットワークスイッチなどのネットワーク機器の設定や、LANケーブルの配線、通信環境の構築といった、ネットワークに特化した業務を担当します。
物理的な機器を扱う機会が多く、オンプレミス環境での作業が中心です。
一方、インフラエンジニアは、ネットワークを含むITインフラ全体の設計・構築・運用・保守を担当します。
サーバー環境の構築、データベースの管理、セキュリティ対策、クラウド環境の整備など、より広範な業務を行います。
そのため、複数の技術領域を横断的に理解し、システム全体を俯瞰する視点が求められるでしょう。

必要な知識面での違い

知識面での違いは、ネットワークエンジニアとインフラエンジニアに求められる専門性の範囲に表れます。
ネットワークエンジニアには、TCP/IPやOSI参照モデルといったネットワークの基礎知識、ルーティングプロトコル、ネットワークセキュリティなど、ネットワークに関する深い専門知識が必要です。
CCNAなどの資格取得を通じて、知識を証明することが一般的です。
インフラエンジニアには、より広範な知識が求められます。
ネットワークの知識に加えて、Linux/WindowsServerなどのOS知識、データベース管理、クラウドサービス(AWS/Azure)の理解、セキュリティ対策、自動化ツールの活用など、多岐にわたる技術的知識が必要となります。

年収面での違い

年収面では、インフラエンジニアの方が総じて高い傾向にあります。
厚生労働省の統計によると、インフラエンジニアの平均年収は約660万円、ネットワークエンジニアは約436万円です。
年収の差は、求められる知識やスキルの範囲の広さ、責任の重さを反映したものだと考えられます。
ただし、ネットワークエンジニアでも、クラウドネットワークやセキュリティなどの専門性を高めることで、年収アップの可能性は十分にあります。
特に、近年のDX推進に伴い、クラウドネットワークの需要は高まっており、専門性をいかした市場価値の向上が期待できるでしょう。
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ネットワークエンジニアとサーバーエンジニアの違い

ネットワークエンジニアとサーバーエンジニアは、IT業界の中でも混同されやすい職種ですが、業務・将来性・年収に明確な違いがあります。
以下では、それぞれ解説します。

業務面での違い

ネットワークエンジニアの主な業務は、企業内LANやWANの設計・構築、ネットワーク機器の設定、セキュリティ対策の実施などです。
具体的には、ルーターやネットワークスイッチの設定、ファイアウォールの構築、通信回線の選定などを行います。
また、ネットワークの障害対応や性能改善なども重要な業務となります。
一方、サーバーエンジニアは、Webサーバー・メールサーバー・データベースサーバーなどの設計・構築・運用を担当します。
OSのインストールやアプリケーションの導入、バックアップ設定、パフォーマンスチューニングなどが主な業務です。
また、サーバーの仮想化やクラウド移行なども重要な役割となっています。

将来性での違い

クラウド化の進展により、ネットワークエンジニアとサーバーエンジニアの双方で将来性を左右する役割にも変化が生じています。
ネットワークエンジニアは、従来のオンプレミス環境の管理・運用業務は減少傾向にありますが、クラウドネットワークの設計や構築、セキュリティ対策の需要は高まっています。
特にゼロトラストセキュリティの考え方が浸透するとことで需要が増加するでしょう。
サーバーエンジニアは、物理サーバーの構築業務は減少していますが、クラウドインフラの設計・構築やコンテナ技術、マイクロサービスアーキテクチャの知識をいかした新しい領域での活躍が期待されています。
両職種とも、クラウドスキルの習得は、今後のキャリアの将来性を決めるカギとなります。

年収面での違い

ネットワークエンジニアの平均年収は436万円、サーバーエンジニアの平均年収は453万円と、大きな差はありません。
ただし、クラウドスキルやセキュリティスキルを持つエンジニアは、より高い年収を期待できます。
経験年数による年収の推移も似通っており、未経験や1年ほどの経験者であれば250〜400万円、10年以上の経験があれば800万円を超えることもあります。
ただし、あくまで平均値であり、スキルレベルや担当する案件の規模、勤務する企業によって変動する点には留意してください。

ネットワークエンジニアはやめとけと言われる理由は?

ネットワークエンジニアが「やめとけ」と言われる主な理由は、以下の3つに集約されます。
1. トラブル対応による精神的負担の大きさ
2. スキルの陳腐化リスク
3. キャリアパスの不透明さ
ネットワークは企業の生命線であり、障害が発生すると迅速な対応を求められます。
深夜や休日でも駆けつける必要があり、常に緊張状態が続くため、メンタル面での消耗が激しい傾向にあります。
技術革新も速く、クラウド化やSDN(Software-Defined Networking)の台頭により、従来型のネットワーク管理スキルだけでは通用しなくなることもあるでしょう。
また、特定の環境やツールに特化したスキルは、転職時に不利になることもあります。
より詳しくは、ぜひ下記ページもご覧ください。

インフラエンジニアはやめとけと言われる理由は?

インフラエンジニアが「やめとけ」と言われる理由は、技術の陳腐化への対応が厳しい点です。
クラウド化の波により、オンプレミス環境の管理だけでは通用しなくなり、AWS・Azure・GCPなど複数のクラウドプラットフォームの知識も求められるようになっています。
また、インフラエンジニアは「コストセンター」として見られがちで、予算が削られやすい部門であることも大きな課題です。
そのため、最新技術への投資や、スキルアップのための教育費用が十分に確保できないケースも少なくありません。
社会のデジタル化が進む中で、インフラエンジニアの需要は今後も安定的に推移すると予想されていますが、「功績が見えにくい」という性質上、昇進やキャリアアップが他職種と比べて遅くなりやすいです。
より詳しくは、下記ページをご覧ください

ネットワークエンジニアとインフラエンジニアの勉強方法

ネットワークエンジニアとインフラエンジニアの両者とも、基礎から応用まで段階的に学習を進めることが大切です。
以下では、それぞれの業種に分けて勉強法をお伝えします。

ネットワークエンジニアの勉強方法

ネットワークエンジニアを目指す場合、まずTCP/IPやOSI参照モデルといったネットワークの基礎知識から学習を始めます
基礎知識は、書籍や学習サイトを活用して独学で習得可能です。
基礎を固めた後は、実際のネットワーク機器の設定や運用方法を学びます。
特にCisco社製のルーターやスイッチの操作方法は業界標準となりつつあるため、Cisco Packet Tracerなどのシミュレーターを使って実践的なスキルを磨きましょう。
スキルアップを目指す場合は、CCNA(Cisco Certified Network Associate)などの資格取得を目指したり、AWSやAzureなどのクラウドサービスの基礎知識を押さえたりすると良いでしょう。

インフラエンジニアの勉強方法

インフラエンジニアを目指す場合、まずはLinuxやWindows ServerなどのサーバーOSの基礎知識から学習を始めます。
特にLinuxのコマンド操作やシェルスクリプトの基本は、実務で必須となるスキルです。
基礎知識を習得した後は、サーバーの構築・運用方法やセキュリティ対策について学びます。
仮想環境を使って実際にサーバーを構築し、各種設定やトラブルシューティングの経験を積むことが重要です。
LPIC(Linux Professional Institute Certification)や基本情報技術者試験などの資格取得を目指しつつ、近年ではIaC(Infrastructure as Code)の考え方が主流になってきているため、AnsibleやTerraformなどの自動化ツールの使い方も学んでおくと良いでしょう。

まとめ

ネットワークエンジニアはネットワークに特化したスペシャリストとして、インフラエンジニアはIT基盤全般を担当するジェネラリストとして活躍できます。
クラウド時代においては両職種ともに新しい技術への対応が求められており、キャリア選択の際は、自身の適性や目指すキャリアパスを見極めることが重要です。
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