COLUMNネットワークエンジニアに必要な資格とは?キャリアアップについても解説

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ネットワークエンジニアに必要な資格とは?キャリアアップについても解説

ネットワークエンジニア
「ネットワークエンジニアになるには資格は必要だろうか?」
「どの資格がネットワークエンジニアの仕事や転職に役立つのだろうか?」
という疑問をお持ちではありませんか?
本記事では、そんな疑問の解決に役立つ内容を
  • ネットワークエンジニアが持っておきたい資格
  • ネットワークエンジニアが資格を取得するメリット
  • ネットワークエンジニアのキャリアパス
の順番に解説していきます。
今やほとんどの企業が社内でネットワークを利用しており、ネットワーク環境の構築・運用・保守に長けたネットワークエンジニアは安定した需要があります。
ネットワークエンジニアとしてキャリアアップしたい人、ネットワークエンジニアを目指したい人はぜひチェックしてみてください。

なお、ネットワークエンジニアの仕事内容について確認したい人は下記記事も参考にしてください。

ネットワークエンジニアに資格は必要?

ネットワークエンジニアになるために必須の資格はありません。
しかし、資格の学習を通じてネットワークに関連する知識を体系的に学ぶことができます。
また、資格を持っていると転職活動時に自らのスキルを証明することができ、キャリアアップを図る上でも大きなメリットとなります。
ネットワークエンジニアとして活躍したいのであれば、ぜひ資格取得にチャレンジしてみましょう。

ネットワークエンジニアが持っておきたい資格

ネットワークエンジニアが持っておきたい資格は、以下の9つが挙げられます。
  • ITパスポート
  • 基本情報技術者試験
  • ネットワークスペシャリスト試験
  • 応用情報技術者試験
  • シスコ技術者認定(CCNAなど)
  • LinuC(リナック)認定資格
  • LPIC(Linux技術者認定試験)
  • 情報セキュリティマネジメント試験
  • CompTIA認定資格
それぞれについて試験の概要と難易度を紹介します。

ITパスポート

ITパスポート試験は、IPA(情報処理推進機構)が認定する資格の一つです。
ITを利用するすべての社会人が備えておきたい基礎知識を保有することを証明できる国家試験です。
未経験でも受験でき、以下の内容を総合的に学べます。
  • 経営戦略やマーケティング
  • 財務や法務
  • セキュリティ、ネットワーク
  • プロジェクトマネジメント など
2023年度の合格率は、学生・社会人を含めて50.3%と、他の国家資格と比べて難易度は低めの試験です。
ただし、出題範囲が広いので試験対策は怠らないようにしましょう。

基本情報技術者試験

IPA(情報処理推進機構)が認定する資格であり、ITに関する基本的な知識と技術を評価する国家資格であり、ITエンジニアになる際の第一歩となる試験です。
ITにおける基本的な知識やスキルを身に付けていることの証明となります。試験は年に2回、春と秋に実施されます。
2023年度の合格率は47.1%であり、合格率が50%を切る試験です。
基本的な知識が問われる試験ですが、しっかりとした試験対策を取る必要があるでしょう。

ネットワークスペシャリスト試験

IPA(情報処理推進機構)が認定しているネットワークの上位資格で、ネットワークエンジニアとしてキャリアアップを目指したい場合に取得しておきたい資格です。
名前の通り、ネットワークにおける高度な知識・技術が要求されます。
ネットワーク関連の実務経験がある人にとっても難易度は高く、そのぶん取得した際には高い評価を受けることができるでしょう。

応用情報技術者

こちらもIPA(情報処理推進機構)が認定する資格で、基本情報技術者試験の上位にあたる資格です。
試験は小問形式の午前試験と、大問形式の午後試験に分けて行われます。
基本情報技術者試験よりも高度な知識が要求されるため、未経験者の合格率は大幅に下がります。
しかし、午後試験は専門分野を選択して解答できるため、実務経験者からは「基本情報技術者試験よりも取得しやすい」という声もあります。

シスコ技術者認定(CCNAなど)

大手ネットワーク機器ベンダーであるシスコシステムズが認定する技術資格群です。
レベルに応じ、入門的なCCENTやCCNA、高度なCCNP、プロフェッショナルレベルのCCIEなどの試験が用意されています。
CCENTやCCNAは未経験でも比較的取得がしやすく、基礎レベルのスキルの証明となるでしょう。
CCNPやCCIEは難易度の高さや受験費用がネックですが、取得すればエンジニアとして大きなメリットが得られます。
特にCCIEを取得できれば、高年収のネットワークエンジニアへの道も開けるでしょう。

LinuC(リナック)認定資格

IT系エンジニアの技術力を認定する複数の制度を運営するNPO法人「LPI-Japan」が認定する国内向けの資格です。
LinuxなどのUnix系をベースとしたOSオペレーションの知識・技術の証明となります。
現場業務においてはネットワークとサーバーが完全に分離されていることは少なく、ネットワークエンジニアでもサーバー関連の知識が求められるシーンは多くあります。
業務において大いに役立つ資格と言えるため、積極的に取得に挑戦してみると良いでしょう。
資格は入門的なレベル1から専門的なレベル3まで段階的に分けられています。

LPIC(Linux技術者認定試験)

LPICは、「Linux Professional Institute」が提供する国際的な資格試験です。
試験内容と評価の大枠はLinuCと同様ですが、国際的に認知されている点が異なります。
資格のレベルと難易度もLinuC同様レベル1からレベル3まで段階的に分けられています。

情報セキュリティマネジメント試験

IPA(情報処理推進機構)が認定する資格です。
セキュリティに関する入門的な資格で、難易度は未経験でも取得できるレベルとなっています。
昨今のIT業界では、どの分野においてもセキュリティ対策は欠かせません。
特に、社内SEなどインフラ関連の現場では取得が求められる場合も多い資格です。

CompTIA認定資格

シカゴの非営利IT業界団体「CompTIA」が認定するICT関連の資格群で、特定のベンダー技術や製品に依存しない知識・技術のトレーニングを目的に設けられた資格です。
グローバルな国際認定資格であり、難易度は高めで応用力も求められます。
資格群のなかにはネットワークに関する資格である「CompTIA Network+」などが用意されているので、ネットワークエンジニアとしてキャリアアップを目指す際に有効となるでしょう。

ネットワークエンジニアが持っておきたいクラウド関連の資格

近年では、クラウドに関するニーズが高まってきています。
総務省の「通信利用動向調査」では、2021年の時点で70%を超える企業がクラウドサービスを利用しているという結果が出ています。
実際、政府・産業・インフラ領域などにおいてクラウドサービスの利用を進めていく動きがあり、将来的にクラウドの知識を持つネットワークエンジニアのニーズが高まっていくと考えられるのです。
ここからは、ネットワークエンジニアが持っておきたいクラウド関連の資格を6つ紹介します。
  • AWSクラウドプラクティショナー
  • AWSソリューションアーキテクトアソシエイト
  • AWSソリューションアーキテクトプロフェッショナル
  • Azure Fundamentals(AZ-900)
  • VMware認定資格
  • Google Cloud認定資格

AWSクラウドプラクティショナー

AWSとは、Amazonが提供するクラウドコンピューティングサービス「Amazon Web Service」の通称です。
AWSクラウドプラクティショナーは、AWSを適切に利用するための知識が問われる最も基礎的な資格です。
AWSサービスを理解し、企業内のIT業務担当者とのコミュニケーションを円滑にするために有用であるため、取得して損はない資格と言えます。

AWSソリューションアーキテクトアソシエイト

AWSソリューションアーキテクトアソシエイトは、AWSにおけるサービスやテクノロジー、フレームワークについての深い理解を証明する資格です。
受験資格はないものの、基本的なプログラミングの概念を理解しておく必要があります。
また、Microsoft AzureやGoogle Cloud Platform(GCP)など他のクラウドサービスでの業務経験があると、クラウドの共通概念を理解しやすく、マルチクラウド戦略や移行プロジェクトの支援などで役立つため、これらの経験があるとよりスムーズに学習や実践が進められます。

AWSソリューションアーキテクトプロフェッショナル

AWSソリューションアーキテクトプロフェッショナルは、AWS認定資格の中で上位に位置し、AWS設計についての高いスキルを証明できます。
受験資格があり、AWSでのクラウドアーキテクチャの設計およびデプロイにおける2年以上の実践的な経験を持っている必要があります。

Azure Fundamentals(AZ-900)

Azure Fundamentals(AZ-900)は、マイクロソフト社が提供するクラウドサービス「Microsoft Azure」 に関する基本的な知識やクラウドの概念全般の知識を証明できる資格です。
試験レベルは初級であり、クラウドサービスやソリューションについての初心者を対象としています。

VMware認定資格

VMware認定資格とは、VMwareソリューション導入などの技術を持つことを証明する資格です。
VMware認定試験は6種類に分かれており、中でもCloud Management and Automation(CMA)ではクラウド管理の内容についての問題が出題されます。

Google Cloud認定資格

Google Cloud認定資格は、成長率の高いクラウドサービスとして注目を集めているGoogle Cloudのプロダクトについての知識やスキルを証明する資格です。
難易度の低いものから順に、ユーザー認定試験、アソシエイト認定試験、プロフェッショナル認定試験の3つに分かれています。

どの資格を勉強すべき?なりたい職業別によっての違い

必要な資格は、なりたい職業によって異なります。
IPA(情報処理推進機構)が掲示する「ITスキル標準」を参考にすると、レベル1は情報技術の初心者で、レベル7になると世界で通用する技術者と言えます。
レベルに合わせた資格を目指すと、目標を定めやすくなるでしょう。
レベル別に資格と職種をまとめましたので、以下を参考にしてみてください。
レベル(段階) 人物像 該当する職種 目指したい資格(IPA) その他の資格
レベル1 最低限求められる基礎知識を保有する セールス
ITスペシャリスト
アプリケーションスペシャリスト
ソフトウェアデベロップメント
カスタマサービス
ITサービスマネジメント
ITパスポート試験 CompTIA LPICレベル1
オラクルマスター(ブロンズ級)
ITILファンデーション
情報検定(J検)情報活用試験
サーティファイ情報処理技術者能力認定試験3級
レベル2 基本的知識、技能を保有する セールス
ITスペシャリスト
アプリケーションスペシャリスト
ソフトウェアデベロップメント
カスタマサービス
ITサービスマネジメント
基本情報技術者試験(旧・第二種情報処理技術者試験)
情報セキュリティマネジメント試験
初級システムアドミニストレータ試験(現在は廃止)
CCNA
アップル認定テクニカルコーディネータ(ACTC)
LPICレベル2
オラクルマスター(シルバー級)
情報検定(J検)情報システム試験
サーティファイ情報処理技術者能力認定試験2級
レベル3 応用的知識、技能を保有する マーケティング
セールス
プロジェクトマネジメント
ITスペシャリスト
アプリケーションスペシャリスト
ソフトウェアデベロップメント
カスタマサービス
ITサービスマネジメント
エデュケーション
応用情報技術者試験
(以前のソフトウェア開発技術者試験や第一種情報処理技術者試験を含む。)
マイクロソフト認定システムエンジニア(MCSE)
アップル認定システムアドミニストレータ(ACSA)
CCNP
LPICレベル3
オラクルマスター(ゴールド級)
プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル (PMP)
ITプランニングセールス(ITPS)
レベル4 高度な知識、技能を保有する マーケティング
セールス
コンサルタント
ITアーキテクト
プロジェクトマネジメント
ITスペシャリスト
アプリケーションスペシャリスト
ソフトウェアデベロップメント
カスタマサービス
ITサービスマネジメント
エデュケーション
高度情報処理技術者試験
(情報処理安全確保支援士試験の合格だけでなく、実務経験も判定対象とする。)
ITコーディネータ
CCIE
オラクルマスター(プラチナ級)
ITPS/M(マーケティングマネジメント)
ITPS/S(スーパーセールス)
ITPSマスター(ITPS/SとITPS/Mの両方を取得している場合の総称)
レベル5 企業内の頼れる技術者 すべての職種 (なし)
実務経験で判定
(なし)
実務経験で判定
レベル6 日本国内で活躍できる技術者 すべての職種 (なし)
実務経験で判定
(なし)
実務経験で判定
レベル7 日本国内や世界で通用する技術者 マーケティング
セールス
コンサルタント
ITアーキテクト
プロジェクトマネジメント
ITサービスマネジメント
(なし
実務経験で判定
(なし)
実務経験で判定

ネットワークエンジニアの資格の勉強方法は?

仕事をしながら資格の勉強をし、転職やキャリアアップを目指す人もいるでしょう。
ここからは、ネットワークエンジニアにおける資格のおすすめの勉強法を3つ紹介します。

参考書で勉強する

自分のペースで勉強を進めたい人や自分一人でも勉強を進められる人は、参考書で勉強すると良いでしょう。
資格の参考書や問題集は書店などで購入でき、すぐに勉強を進められます。
参考書を使用すれば、ネットワークエンジニア に必要な知識を体系的に学ぶことが可能です。
勉強にかかるコストを抑えられ、すき間時間に勉強することもできるでしょう。

Webサイトやe-learningを活用する

最近では、Webサイトやe-learningなどインターネット上の講座が豊富です。
スクールに通うよりもコストを抑えられ、参考書などの書籍と違って動画で分かりやすく学習を進められるメリットがあります。
Webサイトの講座は無料・有料共に豊富なコンテンツがあるため、まずは無料のコンテンツからスタートすれば気軽に学習をスタートできるでしょう。

資格スクールに通う

資格スクールは、初心者に最適な勉強方法です。
専門知識を持つ講師から解説を受けられ、分からない部分を質問して解消することができるため、非常に効率良く学習できます。
他の学習方法と比べてコストはかかりますが、効率よく学習を進められる、挫折しにくいなどの大きなメリットがあります。

ネットワークエンジニアが資格を取得するメリットは?

資格がなくてもネットワークエンジニアとして働くことができます。
それでは、なぜ資格の取得がおすすめされるのでしょうか。
それには、以下の理由が挙げられます。
  • 専門用語やトラブルなどの対応ができる
  • 転職やキャリアアップの際に役に立つ
  • 他のエンジニアとの競争力を高めることができる

専門用語やトラブルなどの対応ができる

資格を取得しておくと、専門用語への理解力が高まり、トラブルに対応しやすくなります。
日々の業務で学べる知識には限界があります。そのため、資格取得の勉強を通して特定の分野だけに限らず幅広い知識を得て、それを応用できる力を身に付ける必要があるのです。
業務の中で多岐にわたる対応が必要な際、資格取得で身に付けた基礎知識があることで柔軟に対応できるでしょう。

転職やキャリアアップの際に役に立つ

転職やキャリアアップの際に、取得した資格が役立つことも資格を取得するメリットの一つです。
保有している資格によってどのようなスキルを持っているかを証明でき、採用担当者に自らの力量を伝えられます。
また、保有する資格によって一時報奨金や資格手当が支給される場合や、収入・年収が増加する可能性があることもメリットです。
転職やキャリアアップを検討している場合には、資格を取得しておくと優位に進められるでしょう。

他のエンジニアとの競争力を高めることができる

資格があれば、他のエンジニアとの競争力を高められます。
転職の際、応募先が求めるスキルに関連する資格を持っていれば他の応募者と差をつけられるでしょう。
フリーランスとして働く場合は、信頼されやすいことや、資格を持っていないエンジニアと差別化できるメリットがあります。
資格を持っていることで他のエンジニアと差別化し、競争力を高められるでしょう。

ネットワークエンジニアの年収は?

ネットワークエンジニアの平均年収は、475.2万円です。
ただし、年収は保有する技術や経験によって異なります。
未経験でスタートする場合は、運用・保守から学び、徐々に設計や構築に携わるキャリアルートが一般的です。
そのため、成長の段階にあわせて年収も変わっていくでしょう。
また、保有する資格によっては資格手当や報奨金によって年収が増えることもあります。

ネットワークエンジニアのキャリアパス

ネットワークエンジニアの代表的なキャリアパスは、以下の通りです。
  • フルスタックエンジニア
  • プロジェクトマネージャー
  • クラウドエンジニア
  • インフラエンジニア
  • セキュリティエンジニア など
専門スキルはもちろん、コミュニケーション能力も必要です。
上流工程の業務では、要件定義スキルやマネジメント能力も求められます。
今後のキャリアアップを検討している場合は、目指す業務で必要な知識や資格の獲得を目指してみてはいかがでしょうか。

ネットワークエンジニアの資格に関するよくある質問

経験と資格の取得はどっちが大切?

ネットワークエンジニアの仕事では、資格より経験が非常に重要です。
ネットワークエンジニアの仕事をする上で資格は必須でないため、業務で得たスキルや実績がなによりも大切であると言えます。
資格試験で転職の準備をすることも大切ですが、まずは未経験でも応募可能な求人を探してみてはいかがでしょうか?
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テクノジョブサーチの求人検索を活用して求人を探し、転職後に仕事をしながら資格を取得し、キャリアアップを目指しましょう。

初心者はまず何の資格から取得すればよい?

初心者の場合、「ITパスポート試験」や「基本情報技術者試験」がおすすめです。
この2つはITスキル標準のレベル1、2に値する資格であり、初心者に適した試験です。
どちらの資格も情報系の国家資格として知名度が高いため、基本的なITスキルを持つ証明として有効に活用できるでしょう。

資格を取得するにはどのくらいの時間が必要?

初心者の状態から学習を進める場合には、最低でも140~200時間程度もしくは1ヵ月以上は確保する必要があります。
例えば、「基本情報技術者試験」の初心者の勉強時間の目安は200時間です。
資格に合格するためには、ある程度の学習時間を確保することが大切です。

まとめ

ネットワークエンジニアになるために、必須となる資格はありません。
しかし、転職やキャリアアップのためには資格取得が大いに役立ちます。
資格は技術の証明に限らず、年収アップも期待できるものです。
ネットワークエンジニアとして活躍したい人は、資格取得にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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