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CISO(最高情報セキュリティ責任者)とは?CIOとの違いを解説

サイバー攻撃が多様化している現代では、企業の情報セキュリティを向上させることが求められています。
そのため、CISOを設置している会社が増えてきています。
  • 「CISOって具体的にどんなことをしているのか」
  • 「CISOになるにはどのようなことが必要なのか」
という疑問をお持ちではありませんか?
本記事では、そんな疑問点に役立つ内容を
・CISOの仕事内容
・CISOが必要とされる理由
・CISOになるために必要なこと
の順番にご紹介していきます。
CISOについて興味がある人には役立つ記事になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

CISO(最高情報セキュリティ責任者)とは

CISOとは、Chief Information Security Officerの略で最高セキュリティ責任者を意味します。
その名の通り、企業内の情報セキュリティについて責任を持つ人のことです。
その形態は多岐に渡り、IT部門の部長が担当することもあれば、CIOを兼任する場合もあったりするなど、会社によって異なります。

CIOとの違い

CISOと響きが似ている言葉にCIOがあります。
CIOは、Chief Information Officerの略で最高情報責任者という意味です。
CISOは企業内の情報セキュリティについて責任を持つのに対して、CIOは情報システム全体の最高責任者です。
企業のシステムの管理や、システムを使用した戦略について考えるなど、他の部署と協力する機会もあります。
最近ではCISOを設置する企業が増えてきていますが、CIOとCISOを兼任しているケースが多いです。

CSIRT運営とは

CSIRTとは、Computer Security Incident Respone Teamの略で、シーサートと読みます。
CSIRT運営とはCISOを中心としてCSIRTというチームを作ることを指します。
CSIRTはセキュリティに関して問題が起きた時に対応するだけでなく、日頃から企業のセキュリティに関して監視し、企業全体のセキュリティ向上を目指します。

CISOが必要とされる背景

近年なぜCISOが必要とされているのでしょうか。
CISOが必要とされる背景について4つの理由を紹介します。

IT環境の急速な変化に対応したい

企業は日々サイバー攻撃による被害を防ぐ必要があります。
変化し多様化しているサイバー攻撃に対応するために、セキュリティシステムを構築するのもCISOの仕事です。
セキュリティに関する最新の知識を身につけている必要があるCISOは、急速な変化が多い現代で企業にとって重要な存在だといえます。

社員のセキュリティ意識を向上させたい

CISOの業務の一つに社員のセキュリティ意識を向上させるというものがあります。
リモートワークの普及により会社外で仕事をする機会も増えているため、ヒューマンエラーによって問題が起きてしまうかもしれません。
社員のセキュリティ意識を向上させることで問題を事前に防ぐことができるでしょう。

セキュリティインシデントへ早急な対応を行いたい

不正アクセスなどセキュリティ上脅威となるセキュリティインシデントが発生した時、CISOがいなければ早急な対応をすることが難しいこともあるでしょう。
誰が指揮を取るのか、どのように対応するのかなど、迅速に対応するための仕組み作りや意思決定者が必要になります。
そこで、CISOを配置することで、問題が起きたときにCISOが指揮を取ることで早急な対応が可能となります。

サイバー攻撃への対応を強化したい

サイバー攻撃が多様化し被害が増えているため、CISOを設置することでサイバー攻撃への対応を強化することができます。
セキュリティに関する専門的な知識を持っているCISOがサイバー攻撃について日頃から注意しておくことで、素早く対応することができます。

CISOに求められる役割

CISOは企業のセキュリティ全体について関わるので業務内容は多岐に渡ります。
ここではCISOに求められる役割を4つ紹介します。

情報セキュリティポリシー及び施策の策定

CISOは企業の情報セキュリティポリシーおよび施策の策定に関わります。
情報セキュリティポリシーとは、情報セキュリティに関してどのように行動していくのかをまとめた行動指針です。
経営視点で企業全体を俯瞰し、現在の企業の状況を見て直すべきところがあれば改善するなど、セキュリティに関して施策を策定します。

リスク管理・対策

企業のセキュリティを把握し、サイバー攻撃から狙われやすいところがあったら直すなど、日頃から企業のセキュリティについて考えます。
日常的に起きる問題を改善することで、大きなミスを防ぐことができます。

セキュリティツールの導入​

企業にあったセキュリティツールを見つけ、導入することはCISOの責任で行われます。
セキュリティに関するシステムのアップデートや設定などについても、CISOが最終的な決定権を持っています。

従業員へのセキュリティ教育

ヒューマンエラーによる被害も少なくないため、従業員へのセキュリティ教育を行うこともCISOの業務の一つです。
システムでは防ぎきれない問題の発生を事前に防ぐためには、従業員の意識の底上げが重要になってきます。

CISOになるために必要な経験

ここではCISOになるために必要な経験を4つ紹介します。

情報セキュリティに関わる部署でのマネジメント

企業の現状を的確に把握し、今ある人材や資金をどこで使い、企業全体の体制を改善するかを判断することもCISOの仕事の一つです。
そのため、情報セキュリティに関わる部署でのマネジメント経験があると良いでしょう。
マネジメントを経験することで、目標を実現するためには、どのくらいの人数が必要で、どのようなスキルを持っている人がいるのかを判断できるようになります。

トラブルシューティング

CISOは、何か問題があった時に最前線で現場を支えなければいけません。
問題に対して冷静に対処するためには、トラブルシューティングを行った経験があると良いでしょう。
問題が起きた時に、素早く現状を把握し、仮説を考え、それを検証するという流れを冷静に行うことができなければ、問題解決を目指すことは難しいです。

情報セキュリティに関する知識や経験

指揮を取る立場として、情報セキュリティに関する知識や経験を持っていることは必須となります。
SE業務やプログラミングを経験していると問題が起きたときに対応することができます。
また、サイバー攻撃の攻撃手段などを知っていれば実際に攻撃された際も対応をスムーズに行うことができます。

CISOになる上で評価の高い資格

CISOになるために取らなければいけない資格はありませんが、CISOになる上で評価が高い資格というものは存在します。
ここでは、CISOになる上で評価の高い資格5つを紹介します。

情報セキュリティマネジメント

情報セキュリティマネジメントは、情報セキュリティマネジメントについての知識が問われる国家資格です。
合格することができれば情報セキュリティについて基本的な知識を持っているということになります。

情報処理安全確保支援士

情報処理安全確保支援士は、情報セキュリティサービスの専門性を示すことができる国家資格です。
情報関連の資格の中でも一番難易度が高く、情報セキュリティマネジメントをとった後に取得を目指すといいでしょう.。

公認情報セキュリティマネージャー

公認情報セキュリティマネージャーは、アメリカのISACA(情報システムコントロール協会)によって運営されている資格です。
日本語での受験が可能ですが、サイトは英語です。
外資など海外と関わりがある企業では特に有利になる資格です。

CISSP

CISSPとは、セキュリティプロフェッショナル認定資格制度を指し、世界的なセキュリティの資格です。
日本では知名度がまだ低いですが、外資系で働く場合は有利になる場合が多いです。

CCSP

CCSPとは、クラウドサービスの情報セキュリティに関する認定試験です。
14カ国で実施されており、世界的に評価されている資格です。

CISOの年収

CISOは役員クラスの職種ですが、企業の規模によって年収が異なります。
日本ではまだまだ普及していない職なので、データが少ないですが求人の中には1000万円を超えるものも多数あります。
他のエンジニアと比べて、全体をまとめる立場にあるCISOは平均年収も他のエンジニアに比べて高いと考えられます。
それに加えて、今後もCISOの需要は増えることが予想できるので、CISOの平均年収も上がるでしょう。

まとめ

CISOは、企業の情報セキュリティに関して責任をもつ役職です。

セキュリティ面に関して何か問題が起きた際は、現場の指揮をとって対応する必要があります。
そのため、CISOになるためには現場での経験と幅広い知識が要求されます。
『テクノジョブサーチ』ではCISOに必要な情報セキュリティに関する経験を積むことができるセキュリティエンジニアの求人を多数保有しています。
興味がある方は、ぜひ一度問い合わせください。
セキュリティエンジニアへ導線をおねがいします。

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