運用保守エンジニアとは？仕事内容・年収・就職先など詳しく解説！

「運用保守エンジニアとは一体どのような仕事をするのか？」
「運用保守エンジニアとして働くためにはどのような資格が必要なのか？」

という疑問をお持ちではありませんか？
本記事では、そんな疑問点に役立つ内容を

・運用保守エンジニアの概要
・運用保守エンジニアの将来性
・運用保守エンジニアに必要となる具体的な能力

の順番に解説していきます。
運用保守エンジニアへの転職に興味がある人には役立つ記事になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

運用保守エンジニアとは？運用と保守の違いは？

システムの「運用」について

トラブルが起きないように日々のサポートを行うのが運用の業務です。
具体的には、トラブルを未然に防ぐために正しく運用されているかの日々の管理をしたり、データのバックアップや移管をしたりなどが求められます。

システムの「保守」について

システムにトラブルが発生した場合に、その原因とバグの修正などを行い、問題なく稼働できるように対応するのが保守の業務です。
また、トラブル発生後の改善やシステムの日々のアップデートも行います。

システム運用と保守の違いについては下記で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

関連記事：システム運用と保守の違いは？役割や必要なスキルについて解説

運用保守エンジニアの概要

運用保守エンジニアとは、簡単にいうとシステムの「運用」と「保守」両方の役割を担うエンジニアを意味します。
トラブルが起きないようにシステムの管理やサポートをし、発生した場合には原因追求と復旧対応、その後、再度トラブルが起きないよう改善を一貫して行います。

運用保守エンジニアの仕事内容

「運用」の仕事内容

運用の仕事内容に関しては、扱うシステムによってもその内容が変わってきます。

ネットワーク機器の管理

システムの運用に欠かせないネットワーク機器の管理も運用保守エンジニアが担当します。
適切な状態で使用されていないと、システムのトラブルを誘発する可能性があるため、使用機器の管理を行わなければいけません。

Webアプリケーションの性能管理

同様に、システムで使用するWebアプリケーションも適切に稼働しているか監視・管理を行う必要があります。
必要なアップデートはされているか、運用マニュアルは適切であるかを点検します。

セキュリティ管理

セキュリティ管理は、システムの障害やサイバー攻撃などに備えて、システムを安全に運用していく仕事です。
その対策のために、アクセスやログの監視を行います。
サーバーやシステムを監視することで、外部からの不正アクセスがないかの確認をし、トラブルにいち早く気づくことで、より迅速な復旧が可能になります。

「保守」の仕事内容

事故の未然防止

事故が起きないように、あらかじめシステムの改良やオペレーションシステムの確認・アップデートを行います。
トラブルが発生した時に対応するだけでなく、いかに原因となりうるものを排除し、安定的な運用を支えるかも重要な業務の一つです。
運用の業務と同じく、セキュリティパッチの検証によるセキュリティ管理も実施します。
また、何かトラブルが起きたとしても最小限の被害に収めるために、バックアップを実施していきます。

トラブル対応

保守の最も重要な仕事内容は、発生したトラブルの対応です。
まずは、システム内で実際に生じたトラブルの原因判定をします。どの段階にトラブルが発生しているのかを特定し、迅速な復旧が求められます。
トラブルが解決した後も、再び発生することがないように今後の対策を講じる必要があります。
運用保守エンジニアは、マニュアルに記載されていないトラブルが起きた時にも対応しなければいけないため、幅広い知識を求められます。

運用保守エンジニアの年収

次に、エンジニアへの転職で多い20代30代の方を想定し、運用保守エンジニアの年収について紹介します。
20代の平均年収は、341万円です。
男女別にみてみると、男性が343万円、女性が336万円で若干男性の方が高いことがわかります。
30代になると、平均年収は440万円。男性が448万円、女性が415万円です。

参考：マイナビ IT AGENT│IT・エンジニアの職種図鑑運用保守システムエンジニア・障害対応

運用保守エンジニアの将来性

運用保守エンジニアは、ネットワークシステムがある以上、この先も需要がなくなることはないとされています。
なぜなら、技術が発達していくにつれて、システムがより複雑化しトラブルが発生しやすくなるためです。
その対策と対応が可能な運用保守エンジニアには、将来性があるといえるでしょう。

運用保守エンジニアに必要となる主な能力・資格

必要な3つの能力

ITの知識

IT業界の一員として働く以上、最低限のITに関する知識は必要です。
しかし、プログラマーのようにプログラムを書くことはないので、コードやプログラミング言語ではなく、サーバーやネットワークなどに関する基本的な知識を幅広く学習しておくと良いです。

作業の正確性

運用保守エンジニアのオペレーションによって大きなトラブルを引き起こすことがないように、作業を正確に行う必要があります。
わずかな修正やメンテナンスなどの比較的容易に行える作業は、システムを停止させずに行う場合があります。
その際に、トラブルを誘発することがないように注意が必要です。

コミュニケーション能力

エンジニアというとパソコンに向かってもくもくと作業をするかのように思われていますが、トラブルを解決するためにはチームワークが必要不可欠です。
幅広い知識や経験をもつ人と協力していくことで、より迅速な対応が可能になります。
その際に、コミュニケーション能力が求められます。
実際に活躍するためには、システムに関する深い知識や経験も必要です。
単に、情報を持っているのではなくいかにそれを使いこなし、被害を最小限に抑えるかが重要です。

役立つ4つの資格・試験

CCNA

CCNAは、世界最大手のメーカー、シスコシステムズ認定の資格です。
この資格は、ITネットワークの中核であるシスコの製品を扱える知識とスキルを所持していることの証明となります。
出題傾向は基本的な知識に関するものが多く、比較的難易度が高くない資格となっています。

関連記事：シスコ技術者認定試験（CCNA）とは？難易度やメリットを解説

情報処理安全確保支援士

「基本情報技術者試験（FE）」「応用情報技術者試験（AP）」の上位に位置する専門的な資格です。
サイバーセキュリティに関する知識やスキルの証明となりますが、合格率が20％を下回る高難度の資格です。
所定の手続きを行うことで、国家資格の「情報処理安全確保支援士（登録セキスペ）」を獲得することもできます。

関連記事：情報処理安全確保支援士を取得するメリットは？注意点も合わせて解説

Linux技術者認定試験

オペレーティングシステムの一種であるLinuxに関する知識を問う試験で、内容・難易度によって3段階に分かれています。
まずは、基本的な知識と操作の証明となるLPIC1の取得から目指すと良いでしょう。

関連記事：LPICは取得するべき？試験の概要や取得するメリットを解説

マイクロソフト認定資格プログラム（MCP）

マイクロソフトが提供しているマイクロソフト製品の知識とスキルを認定する資格です。
世界的に認知されているため、自分の武器となります。
今後は、企業での役割にあわせて多様な認定資格が整備されていくでしょう。

関連記事：MCPとは？メリットや活かせる仕事、難易度、勉強方法について紹介

運用保守エンジニアの求人例

運用保守エンジニアの役職は主に次の2つがあります。1つ目は、リーダーです。
具体的な業務内容は、チームの運営や教育とトラブルが発生した場合に率先して動き指示していくなどが挙げられます。
リーダーシップはもちろん、チーム内でのコミュニケーション能力も必要です。
2つ目は、マネージャーです。
リーダーよりも上の立場に位置しており、クライアントへのプレゼンテーションや文書による情報伝達が業務内容にあたります。

まとめ

運用保守エンジニアは、トラブルを未然に防ぐ「運用」と起きたトラブルに対応する「保守」の両方を担うエンジニアです。
今後も需要がある職業でありますが、必要となるスキルや資格が多岐にわたっています。
しかし、運用保守エンジニアの求人は少ないという課題がありますが、『テクノジョブサーチ』にはICT・通信産業に関する多様な求人が紹介されています。
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