COLUMNカスタマーエンジニア(CE)とは?仕事内容や将来性について紹介

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カスタマーエンジニア(CE)とは?仕事内容や将来性について紹介

カスタマーエンジニア
監修者情報 | 井出臣也
監修者 井出臣也

監修者:井出臣也

株式会社FGLテクノソリューションズの〇〇部に所属。
これまでさまざまな求職者に対し、Face to Faceのサポート、
適切なキャリアプランニングを実施してきた。
ICT業界の未経験者や、更なるキャリアアップを望む求職者は、
ぜひ「テクノジョブサーチ」をご利用ください。

「カスタマーエンジニア(CE)とは何?」
「カスタマーエンジニアになるためには、どんな資格が必要?」
という疑問をお持ちではありませんか?
本記事では、そんな疑問の解決に役立つ内容を
  • カスタマーエンジニアとは?その仕事内容や他のエンジニア職との違い
  • カスタマーエンジニアになるために必要な資格やスキル
  • カスタマーエンジニアのやりがいやキャリアパス
の順番に解説していきます。
これからカスタマーエンジニアを目指す方や、エンジニアとしてのキャリアを考えている人には役立つ記事になっています。

カスタマーエンジニア(CE)とは?

カスタマーエンジニアとは、ソフトウェアやハードウェアの導入支援から導入後の運用・保守までを担当するエンジニアです。
直接システム設計やコーディングに携わることは少ないですが、トラブルが起きた際には素早く原因を特定し、復旧を行う必要があります。
このため、扱うハードウェアやソフトウェアなどへの深い知識が求められます。
また、クライアントのIT環境の運用・保守を行うために、訪問や常駐がしばしば発生するという特徴があります。

システムエンジニア(SE)との違い

システム開発において、システムエンジニア(SE)は、カスタマーエンジニアより幅広く、多岐にわたる業務を担当します。
実際に担当する仕事の幅は現場環境によって異なりますが、ハードウェアやシステムの導入にあたっての要件定義や詳細設計、実際の構築、構築後の運用・保守などが主な業務です。

フィールドエンジニア(FE)との違い

フィールドエンジニア(FE)は、IT製品におけるユーザーのサポート全般をおこなうエンジニアです。
カスタマーエンジニアと同様、客先への常駐や訪問でIT製品の保守・点検を行います。
転職サイトなどではカスタマーエンジニアとフィールドエンジニアが細かく分けられていることもありますが、ほぼ同義で扱われる場合が多いでしょう。

インフラエンジニアとの違い

インフラエンジニアとの違いは、仕事の焦点が「顧客対応」か「技術構築」に置かれているかの点にあります。
カスタマーエンジニアは、顧客支援やハードウェアの保守点検を行います。
つまり、カスタマーエンジニアは顧客と直接関わり、問題解決を行う仕事です。
一方、インフラエンジニアは、サーバーやネットワークの設計・構築に注力します。
インフラエンジニアは技術的な背景を活かし、システムの基盤を作り上げる役割を担います。
また、現実にはインフラエンジニアとして十分なスキルを持っている人がカスタマーエンジニアとして働いているケースなどもあり、業務内容によって職種の呼び名が変わっていると考えると良いでしょう。

カスタマーエンジニアの仕事内容

カスタマーエンジニアの主な仕事内容としては以下の3つが挙げられます。
それぞれ細かく見ていきましょう。

機器の選定・設置

まずはクライアントの要望をヒアリングし、導入すべきハードウェアやソフトウェアの選定を行います。
どのような製品をどのような形態で利用するのが適切なのかを判断する必要があるため、ITの知見や製品への深い理解が必要となります。
機器選定後の設置もカスタマーエンジニアが担当する場合があります。
客先環境への設置となるため、想定した通信ができなかったり設置場所がセキュリティ的に好ましくなかったりといったトラブルが発生することも多々あります。
スムーズに設置を行うためにはITインフラやセキュリティなどに対する知識が必要です。

導入サポート

機器の設置が完了しても、すぐにクライアントが利用できるわけではありません。
機器の初期設定や操作方法の説明など、クライアントがスムーズに利用を開始するためのサポートもカスタマーエンジニアの仕事です。

保守・点検

導入サポートが完了した後も、定期的な機器の保守・点検作業は欠かせません。
また、製品のファームウェアバージョンアップや不具合発生時など不定期での保守作業もカスタマーエンジニアの仕事です。
場合によっては機器が正常に稼働しているかの監視業務をカスタマーエンジニアが担うこともあります。

カスタマーエンジニアになるには資格が必要?

カスタマーエンジニアになるために必須となる資格はありません。
しかし、カスタマーエンジニアとして成功するためには、扱う製品やサービスに応じた適切な知識とスキルが必要不可欠です。
また、特定の業界に特化した製品を扱う場合は、その業界知識を深めるための資格が有効となる場合もあるでしょう。
このように、自身が主に扱う製品や業界に最適な資格を選ぶことが、キャリアの成長と顧客からの信頼獲得につながります。
ここでは、カスタマーエンジニアとして知っておきたい資格を以下に2つ紹介します。
  • 電気工事士や認定電気工事従業者、工事担任者などの資格
  • 基本・応用情報技術者試験

電気工事士や認定電気工事従業者、工事担任者などの資格

機械やシステムの設置に関わる作業を行うカスタマーエンジニアにとって、電気に関する基本的な知識や技術は必須です。
このため、電気工事士や認定電気工事従業者、工事担任者などの資格の取得がおすすめです。
例えば、電気工事士は、電気工事の設計、施工、監督を担う際に役立ちます。
また、認定電気工事従業者は簡易電気工事を行う際に、責任者として工事の安全性を担保する役割を担えます。
このように、それぞれの資格は、電気設備の設置や保守、修理などを行う際に必要な知識や技術を証明するものであり、資格を取得することで、専門性を高め、信頼性を向上させることができるでしょう。

基本・応用情報技術者試験

基本・応用情報技術者試験はITエンジニアとしての基礎知識・応用知識を証明するものです。
基本・応用情報技術者試験は、いずれもIT系職種における国家試験です。
この試験は、ITに関する基本的な知識を問うもので、ITパスポート試験(※)よりも上位のレベルに位置づけられています。
また、企業によっては資格手当が支給される場合もあります。
いずれの資格においても取り組む過程でIT機器を扱う上で役立つ知見を身に付けることができます。
チャレンジしてみるのも良いのではないでしょうか。

※ITを利用する社会人やこれから社会人になる学生が備えておくべきとされるITに関する基礎知識を証明できる国家資格
【関連記事】

文系や未経験でも大丈夫?カスタマーエンジニアに向いている人が持っているスキルとは

電子機器に関する豊富な知識やコミュニケーション能力、問題解決能力を持っている人が、カスタマーエンジニアに向いています。

電子機器に関する豊富な知識を持っている人

コンピューターなどの電子機器の設置やメンテナンスの対応が求められるため、基礎的な「電子機器に関する知識」は最低でも必要となります。
顧客の要望に応じて構築や初期設定、事前説明までさまざまな分野でサポートが必要になるためです。
こうした電子機器に関する知識は、カスタマーエンジニアとして働きながら継続して学び、常に新しい知識を取り入れましょう。

説明力がある人

カスタマーエンジニアは多くのクライアントと接する仕事です。
扱う製品の知識も大事ですが、クライアントと良好な関係を築くためのコミュニケーション能力やクライアントが理解できる説明力が重要となります。

トラブルへの対応力がある人

トラブルやシステム障害などに対して、迅速かつ丁寧に対応する力が求められます。
クライアントの安心や信頼感を得るために欠かせない能力でしょう。
また、トラブルが発生した際にスムーズに原因を特定するためには、製品の知識に加えてインフラ環境の全般的な知識・経験が必要となる場合も多いでしょう。
これらのことから、チームワークを大切にし、柔軟に対応できる人はカスタマーエンジニアに向いています。
もちろん技術的なスキルも必要ですが、学ぶ意欲があれば後からでも身に付けることができるため、文系や未経験からでもカスタマーエンジニアを目指すことは十分可能であると言えるでしょう。

カスタマーエンジニアはつまらない?底辺と言われる理由とは

カスタマーエンジニアが、「つまらない」「底辺」と言われる代表的な理由は、以下の3つです。
  • 1.残業が多い
  • 2.トラブルにより深夜・休日に出勤
  • 3.カスタマーからのクレーム対応

残業が多い

カスタマーエンジニアは、一般的に顧客対応から報告書まで多くの業務をこなす必要がありますから、残業が多いと言われています。
また、担当しているエリアが遠かったり、障害の原因を特定して改善するまでの作業が長引いたりすることも要因です。
働き方改革を受けて、残業を減らす取り組みやICT化による煩雑な事務作業の効率化などが実施されていますが、残業が多くなる可能性は否定できないでしょう。

トラブルにより深夜・休日に出勤

カスタマーエンジニアとして働くと、深夜・休日に出勤して欲しいと頼まれる場合があります。
保守・点検だけに限らず、障害といったトラブルの対応も含まれるからです。
システムを構築したばかりだったり、稼働した直後だったりすると、トラブルが発生する確率が高くなります。
当番制や部署分けで万全の体制が組まれていても、不測の事態があると対応を求められることがあり、24時間かつ365日ずっと気を抜けない状態が続きます。

カスタマーからのクレーム対応

カスタマーエンジニアは、カスタマー(顧客)からのクレーム対応で、精神をすり減らしてしまうこともあります。
良くも悪くもカスタマーのフロントに立つ役割を担うため、「早く直して欲しい」「トラブルが起きてもらっては困る」といったクレームを自ら受けます。
なかには、理不尽な要求が含まれることもあるでしょう。
こうしたカスタマーからのクレーム対応によって、働く意欲が削がれ、つまらないと感じてしまうかもしれません。

カスタマーエンジニアのやりがい

カスタマーエンジニアには、顧客との関係性が近いことで、以下のやりがいがあります。
  • 1.お客様から感謝の言葉をもらえた時
  • 2.問題解決から自分のスキルアップを実感できたとき

お客様から感謝の言葉をもらえた時

お客様からの感謝の言葉をもらえたときには、「働いていてよかった」「頑張ってよかった」とやりがいを感じられます。
裏方で働くことの多いシステムエンジニアと比べて、顧客との関係性を築き上げ、その中で「直接的に人の役に立てる」ことは、大きな利点です。
さらに、コミュニケーション力が高まると、お客様の考えていることや意図を明確に読み取り、感謝される回数もそれに応じて増えるはずです。
カスタマーエンジニアとして働くうえで、感謝の言葉がもらえたときは何よりやりがいを感じられるタイミングでしょう。

問題解決から自分のスキルアップを実感できたとき

カスタマーエンジニアとして駆けつけた現場で、問題を解決したときに「自分のスキルアップを実感できる」こともやりがいの一つです。
例えば、似たようなトラブルを何度も経験するうちに、原因の特定から改善までの時間が短くなったり、少しずつ対応できる障害が増えたりするなどです。
知識をフルに活用しても、構築された環境や機器の変化によって細かく対応が異なります。
幅広いIT知識を有し、どのような状況でも的確にカスタマーエンジニアとして障害へ対応できるようになると、やりがいを感じることが増えるでしょう。

カスタマーエンジニアの年収は?

ITスキル研究フォーラム(iSRF)が公開している資料によると、カスタマーエンジニアの平均年収は2016年時点で489万円となっています。
ただし、昨今はエンジニア不足の影響でエンジニア全体の平均年収は上昇傾向にあり、現在は500万円~550万円程度が平均です。
エンジニアの年収はスキルや経験値によってレンジが広いことが特徴です。
カスタマーエンジニアとしての知識や経験に加えてプロジェクトマネジメントなどの高度なスキルも身につけられれば、1,000万円近くの年収を目指すことも可能でしょう。

カスタマーエンジニアの需要や将来性は?

IT人材の不足やDX化などの状況を受けて既存の業務形態から転換するITソリューションが多く登場しているため、カスタマーエンジニアは今後も高い水準の需要を維持していくことが予想され、当面の間は求人も多い状況が続くでしょう。
一方、今後はDX化によって顧客対応自体が減っていくことも予想されます。
その場合、カスタマーエンジニアにおける業務の効率化も進められていく可能性が高いため、求人数が減少する懸念もあります。

カスタマーエンジニアが転職する方法とは?キャリアパスについて

カスタマーエンジニアから転職を考えたとき、検討できるキャリアパスの代表例は3つあります。
  • 1.エンジニアをまとめる管理職
  • 2.新たな案件を獲得する営業職
  • 3.障害改善の知識を使ったインフラエンジニア
なかでも、インフラエンジニアは年収が高く、キャリアアップする価値があるでしょう。
業種 年収
カスタマーエンジニア 507〜592万円
インフラエンジニア 549〜615万円

未経験からカスタマーエンジニアに転職するには?

カスタマーエンジニアに未経験から転職する場合は、以下の2つがおすすめです。
  • 未経験可能な求人を探す
  • 資格を通じてスキルを身につける

未経験可能な求人を探す

まずは、転職サイトに登録し、未経験可能な求人を探しましょう。
例えば、通信・ICT業界に特化したFGLテクノソリューションズは、未経験者の求人も多数取り揃えています。
対面による就業環境の維持・改善に加えて、将来のキャリアプランニングなど、全面的にサポートを行い、未経験者や文系の方など、経験が少なく不安な場合でも、挑戦に向けて活躍可能な求人を紹介可能です。
こうした業界に精通したエージェントからのサポートは、専門的なアドバイスが受けられるため、自分に合った仕事を見つけやすくなるでしょう。

資格取得を通じてスキルを身に付ける

カスタマーエンジニアに転職を考えているなら、資格を通じてスキルを身に付けることも有効です。
特に、電気工事士や工事担任者の電気工事系、ITパスポートや基本情報技術者試験などのIT知識に関する資格が役立ちます。
それぞれの資格は、未経験者でも業務に必要なスキルを証明し、アピールすることが可能です。
資格は不要ですが、カスタマーエンジニアの仕事内容を理解し、実務で活かすためにも取得を目指してみると良いでしょう。

まとめ

今回は、数あるエンジニア職の中でもカスタマーエンジニア(CE)について、その仕事内容や他エンジニアとの違い、将来性などを紹介しました。
カスタマーエンジニアは、クライアントと直に接してサポートをおこなうエンジニアになりたい方にぜひおすすめしたい職業です。
さまざまなキャリアパスが描ける点も魅力の一つでしょう。
ぜひエンジニア職へと転身する際の選択肢の一つとしてみてはいかがでしょうか。

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