COLUMNネットワークエンジニアの資格とは?資格を取るべき理由について

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ネットワークエンジニアの資格とは?資格を取るべき理由について

今や社内でネットワークを利用していない企業は少なく、ネットワーク環境の構築・運用・保守に長けたネットワークエンジニアには安定した需要があります。

今回は、ネットワークエンジニアに関連する資格や資格取得の必要性についてご紹介します。

ネットワークエンジニアとしてキャリアアップしたい方、ネットワークエンジニアを目指したい方はぜひ参考にしてください。

ネットワークエンジニアに資格は必要?

ネットワークエンジニアになるための必須の資格はありません。

しかし、ネットワークに関連する知識を体系的に学ぶうえでは資格の学習が役立ちます。

また、資格を持っていると転職活動時に自らのスキルを証明することができますし、キャリアアップを図るうえでも大きなメリットとなります。

ネットワークエンジニアとして活躍したいのであれば、ぜひ資格取得にチャレンジしてみましょう。

ネットワークエンジニアが持っておきたい資格

では、ネットワークエンジニアとして持っておきたい資格について、それぞれの概要と難易度を紹介していきます。

ITパスポート

ITパスポート試験は、IPA(情報処理推進機構)が認定する資格の一つです。

ITを利用する社会人に向けて、備えておきたい基礎知識を保有する証明となる国家試験です。

未経験でも受験でき、以下の内容を総合的に学べます。
・経営戦略やマーケティング

・財務や法務

・セキュリティ、ネットワーク

・プロジェクトマネジメントなど
令和4年度の合格率は、学生・社会人を含めて60.9%と、他の資格と比べて難易度が低いです。

ただし、出題範囲が広いので対策は怠らないようにしましょう。

基本情報技術者試験

IPA(情報処理推進機構)が認定する資格です。ITにおける基本的な知識を身につけていることの証明となります。

未経験でも合格できる試験ですが、出題範囲が広い試験でもあります。

2020年度以降は合格率が50%弱まで上昇していますが、それ以前は平均合格率25%程度でしたので、基本ではありますがしっかりとした試験対策を取る必要があるでしょう。

ネットワークスペシャリスト試験

IPA(情報処理推進機構)が認定しているネットワークの上位資格で、ネットワークエンジニアとしてキャリアアップを目指したい場合に取得しておきたい資格です。

名前の通りネットワークにおける高度な知識・技術が要求されます。

ネットワーク関連の実務経験がある人にとっても難易度は高く、そのぶん取得した際には高い評価を受けることができるはずです。

応用情報技術者

こちらもIPA(情報処理推進機構)が認定する資格で、基本情報技術者試験の上位にあたる資格です。

試験は小問形式の午前試験と大問形式の午後試験に分けておこなわれます。

基本情報技術者試験よりも高度な知識が要求されるため未経験者の合格率はグッと下がりますが、午後試験は専門分野を選択して解答できるため、実務経験者からは「基本情報技術者試験よりも取得しやすい」という声もあります。

シスコ技術者認定(CCNAなど)

大手ネットワーク機器ベンダーであるシスコシステムズが認定する技術資格群です。

レベルに応じ、入門的なCCENTやCCNA、高度なCCNP、プロフェッショナルレベルのCCIEなどの試験が用意されています。

CCENTやCCNAは未経験でも比較的取得がしやすく、基礎レベルのスキルの証明となるでしょう。

CCNPやCCIEは難易度の高さや受験費用がネックですが、取得すればエンジニアとして大きなメリットが得られます。

特にCCIEを取得できれば、高年収のネットワークエンジニアへの道も開けるでしょう。

LinuC(リナック)認定資格

IT系エンジニアの技術力を認定する複数の制度を運営するNPO法人「LPI-Japan」が認定する資格です。

LinuxなどのUnix系をベースとしたOSオペレーションの知識・技術の証明となります。

現場業務においてはネットワークとサーバーが完全に分離されていることは少なく、ネットワークエンジニアでもサーバー関連の知識が求められるシーンは多くありますので、積極的に取得に挑戦するとよいでしょう。

資格は入門的なレベル1から専門的なレベル3まで段階的に分けられています。

LPIC(Linux技術者認定試験)

こちらもLPI-Japanが認定する資格で、大枠の試験内容と評価はLinuCと同様です。

資格のレベルと難易度もLonuC同様レベル1からレベル3まで段階的に分けられています。

情報セキュリティマネジメント試験

IPA(情報処理推進機構)が認定する資格です。

セキュリティに関する入門的な資格で、難易度は未経験でも取得できるレベルとなっています。

昨今のIT業界ではどの分野においてもセキュリティ対策は欠かせません。

特に社内SEなどインフラ関連の現場では取得が求められる場合も多い資格です。

CompTIA認定資格

シカゴの非営利IT業界団体「CompTIA」が認定するICT関連の資格群で、特定のベンダー技術や製品に依存しない知識・技術のトレーニングを目的につくられました。

グローバルな国際認定資格であり、難易度は高めで応用力も求められます。

資格群のなかにはネットワークに関する資格である「CompTIA Network+」などが用意されていますので、ネットワークエンジニアとしてキャリアアップを目指す際には有効な取得となるでしょう。

どの資格を勉強すべき?なりたい職業別によっての違い

資格の勉強は、なりたい職業によって異なります。

IPA(情報処理推進機構)が掲示する「ITスキル標準」を参考にすると、レベル1は情報技術の初心者で、レベル7になると世界で通用する技術者といえます。

そのレベルに合わせた資格を目指すと、目標を定めやすくなるでしょう。

レベル別に資格と職種をまとめましたので、以下を参考にしてください。
レベル (段階) 人物像 該当する職種 目指したい資格(IPA) その他の資格
レベル1 最低限求められる基礎知識を保有する ・セールス
・ITスペシャリスト
・アプリケーションスペシャリスト
・ソフトウェアデベロップメント
・カスタマサービス
・ITサービスマネジメント
 
ITパスポート試験 ・CompTIA
・LPICレベル1
・オラクルマスター(ブロンズ級)
・ITILファンデーション
情報検定(J検)情報活用試験
・サーティファイ情報処理技術者能力認定試験3級
 
レベル2 基本的知識、技能を保有する ・セールス
・ITスペシャリスト
・アプリケーションスペシャリスト
・ソフトウェアデベロップメント
・カスタマサービス
I・Tサービスマネジメント
 
・基本情報技術者試験(旧・第二種情報処理技術者試験)
・情報セキュリティマネジメント試験
・初級システムアドミニストレータ試験(現在は廃止)
 
・CCNA
・アップル認定テクニカルコーディネータ(ACTC)
・LPICレベル2
・オラクルマスター(シルバー級)
・情報検定(J検)情報システム試験
・サーティファイ情報処理技術者能力認定試験2級
 
レベル3 応用的知識、技能を保有する ・マーケティング
・セールス
・プロジェクトマネジメント
・ITスペシャリスト
・アプリケーションスペシャリスト
・ソフトウェアデベロップメント
・カスタマサービス
・ITサービスマネジメント
・エデュケーション
 
・応用情報技術者試験
以前のソフトウェア開発技術者試験や第一種情報処理技術者試験を含む。
 
・マイクロソフト認定システムエンジニア(MCSE)
・アップル認定システムアドミニストレータ(ACSA)
・CCNP
・LPICレベル3
・オラクルマスター(ゴールド級)
・プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル (PMP)
・ITプランニングセールス(ITPS)
 
レベル4 高度な知識、技能を保有する ・マーケティング
・セールス
・コンサルタント
・ITアーキテクト
・プロジェクトマネジメント
・ITスペシャリスト
・アプリケーションスペシャリスト
・ソフトウェアデベロップメント
・カスタマサービス
・ITサービスマネジメント
・エデュケーション
 
・高度情報処理技術者試験
・情報処理安全確保支援士
試験の合格だけでなく、実務経験も判定対象とする。
 
・ITコーディネータ
・CCIE
・オラクルマスター(プラチナ級)
・ITPS/M(マーケティングマネジメント)
・ITPS/S(スーパーセールス)
・ITPSマスター(ITPS/SとITPS/Mの両方を取得している場合の総称)
 
レベル5 企業内の頼れる技術者 すべての職種 (なし)
実務経験で判定
 
(なし)
実務経験で判定
 
レベル6 日本国内で活躍できる技術者 すべての職種 (なし)
実務経験で判定
 
(なし)
実務経験で判定
 
レベル7 日本国内や世界で通用する技術者 ・マーケティング
・セールス
・コンサルタント
・ITアーキテクト
・プロジェクトマネジメント
・ITサービスマネジメント
 
(なし)
実務経験で判定
 
(なし)
実務経験で判定
 

資格なしだと難しい?ネットワークエンジニアに資格が必要な理由

資格なしだと難しいイメージがありますが、なくてもネットワークエンジニアとして働けます。


では、なぜ資格の取得がおすすめされるのでしょうか。それには、以下の理由があります。
・専門用語やトラブルなどの対応ができる

・転職やキャリアアップの際に役に立つ

専門用語やトラブルなどの対応ができる

ネットワークエンジニアで資格を取得しておくと、専門用語への理解力が高まり、トラブルに対応しやすくなります。

日々の業務で学べる知識には限界がありますから、特定の分野だけに限らず幅広い知識を得て、それを応用できる力を身につける必要があるためです。

仕組みや役割、組み合わせなど多岐にわたる対応に、基礎知識があることで柔軟に対応できることもあるでしょう。

専門用語やトラブルなどの対応は、資格を取得する際に学ぶ知識が役立ちます。

転職やキャリアアップの際に役に立つ

転職やキャリアアップの際に、取得した資格が役立つのも一つの理由です。

保有している資格の種類によってスキルを証明でき、採用担当者に自らの力量を伝えられます。

また、保有する資格にあわせて一時報奨金や資格手当が支給され、収入・年収が増加するのもメリットです。

転職やキャリアアップを検討している場合には、資格を取得して優位に進められるようにしましょう。

資格がなくても仕事はできる

ネットワークエンジニアとして働くために、資格は必須要項ではありません。

例えば、NOCテクノソリューションズの求人では、資格がなくても採用された実績があります。

あくまでも資格は、保有する技術を証明し、スキルレベルの判断に使われる指標の一つです。

そのため、資格にこだわらず、これまでの人生で何を成し得たのか・そこで何を学んだのか・どのように活かせるのか、などの実績も大切です。

ネットワークエンジニアの年収は?

ネットワークエンジニアの平均年収は、475.2万円です。ただ、年収は保有する技術や経験によって異なります。

未経験でスタートする場合は、運用・保守から学び、徐々に設計や構築に携わるキャリアルートが一般的です。

そのため、成長の段階にあわせて年収も変わっていくでしょう。

また、保有する資格によっては資格手当や報奨金が増えることもあります。

ネットワークエンジニアのキャリアパス

ネットワークエンジニアの代表的なキャリアパスは、以下の通りです。
・フルスタックエンジニア

・プロジェクトマネージャー

・クラウドエンジニア

・インフラエンジニア

・セキュリティエンジニア など
スキルはもちろん、コミュニケーション能力なども必要です。
今後のキャリアアップを検討している場合は、それぞれで必要な知識や資格の獲得を目指してみてはいかがでしょうか。
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まとめ

ネットワークエンジニアになるために、必須となる資格はありません。

ただ、今後に携わる業務内容によっては、資格を取得したときに得た知識が役立つことがあります。

また、資格は技術の証明に限らず、資格手当によって年収アップも期待できるものです。

ネットワークエンジニアとして活躍したい場合は、ぜひ資格の取得にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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