COLUMNヘルプデスクに必要な資格とは?その勉強方法をわかりやすく解説!

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ヘルプデスクに必要な資格とは?その勉強方法をわかりやすく解説!

ヘルプデスク
パソコンを中心とした製品の問い合わせに対応するヘルプデスクは、システムの基礎技能をはじめ様々なスキルや知識が必要です。
そして、ヘルプデスクへ転職する際に、スキルや知識の証明ができる資格を取得していると有利です。
この記事では、ヘルプデスクの仕事内容を確認した上で、必要なスキルや役立つ資格をまとめました。
資格取得のための勉強法も紹介しているので、参考にしてください。

ヘルプデスクの仕事内容

ヘルプデスクとはパソコンを中心としたシステムトラブルや使用方法などの問い合わせに対応し、エンドユーザーをサポートする職種です。
ヘルプデスクの仕事内容は、「社外ヘルプデスク」と「社内ヘルプデスク」に分けられます。

社外ヘルプデスク

社外ヘルプデスクは、一般ユーザー(顧客)からの問い合わせに対応する仕事です。
いわゆるユーザーサポート(コールセンター)の役割を担い、電話やメール、チャットツールなどで対応する場合もあります。

社内ヘルプデスク

社内ヘルプデスクは、社内で発生した障害やトラブルへの対応、パソコンのセットアップやソフトのインストールなどの仕事を担当します。
社員からの技術的な問い合わせを受け付けるなど、社外ヘルプデスクに近い業務も担う場合もあります。

ヘルプデスクに役立つ6つの資格

ヘルプデスクで必要となる知識を身につけていることを証明するためには、資格を取得することが一番の近道です。
以下の6つの資格は、その代表的かつ有効なものとなりますので、ぜひ取得を検討してみましょう。

ITパスポート

ITパスポートは2009年より開始された国家試験で、公式サイトでは以下のように定義されています。
「ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべきITに関する基礎的な知識が証明できる国家資格です」
試験では、セキュリティやネットワークなどの知識から、AIやIoTといった新しい技術、経営全般など、幅広い分野の知識が問われます。

勉強法

試験の出題傾向は、ストラテジ(経営)、マネジメント(IT管理)、テクノロジ(IT技術)に分けられます。
参考書で理解を深め、過去問で傾向と対策を練りましょう。
試験に受かるためには満遍なく点を取ることが重要ですが、ヘルプデスクとしての実務に生かす意味では、特にマネジメントとテクノロジについて理解を深めておくとよいでしょう。

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)

マイクロソフトオフィス製品のWordやExcel等のスキルを証明する資格です。
世界共通の合格認定証が発行され、国際資格として活用できます。
試験科目はWord、Excel、PowerPoint、Access、Outlookの5つで、WordとExcelには一般レベルと上級レベル(エキスパート)があります。

勉強法

まったくのパソコン初心者でない限り、テキストを購入し独学で勉強する方法で取得が可能です。
受講する科目を決めておくのがポイントで、実用性を考えればExcelの取得を目指すのがおすすめです。
社内ヘルプデスクとして社内の問い合わせに広く対応する必要があれば、その他の科目の取得も目指してみましょう。

基礎情報技術者試験

2001年に開始されたITエンジニアの登竜門ともいえる国家試験です。
ITにまつわる基礎知識から、論理的思考やマネジメントについても問われます。

勉強法

ITにまつわる知識を基礎から広く学ぶことになります。まずは参考書などで知識の土台を固めることから始めましょう。
情報系分野を勉強してきた人でもマネジメント分野などの対策が別途必要となりますので、あらためて学び直す気持ちで取り組むとよいでしょう。

ITILファンデーション

民間資格の一つで、ITシステムの安定した稼働のために必要な運用管理知識を証明する資格です。
ITILとは「Information Technology Infrastructure Library」の略で、ITサービス管理の考え方を整理したテンプレートのことです。
イギリスの政府機関が発行しています。

勉強法

黄色本と呼ばれる「IT Service Management教科書 ITIL ファンデーション シラバス」が教科書的なテキストとなっています。
これに加えて「Ping-t」という勉強サイトを活用するのが定番の勉強法です。
これらを活用し、まずはキーワードとなる用語をまとめます。
そして各用語の関係性を理解し、体系的に知識をつけていくことで理解を深めます。

CIW(インターネット技術者認定資格)

国際資格の一つで、インターネット技術者の実務能力を示す資格です。
特定のベンダー(製造元・供給元)に偏らず業界全体で標準となっている知識やスキルを認定しています。


勉強法

試験科目はインターネットビジネス、ネットワーク、ウェブサイト制作の3つの領域から出題されます。
試験の出題範囲を網羅した内容の公式テキストがあるため、活用して勉強を進めるとよいでしょう。

情報セキュリティマネジメント

2016年に開始された国家試験で、公式サイトでは以下のように定義されています。
「情報セキュリティマネジメントの計画・運用・評価・改善を通して組織の情報セキュリティ確保に貢献し、脅威から継続的に組織を守るための基本的なスキルを認定する試験」
その名の通りセキュリティ分野の業務にあたるうえで有効な試験です。
IT業界未経験者がセキュリティ関連について学び始めるにはこの資格からステップアップするとよいでしょう。

勉強法

情報セキュリティにまつわる入門レベルの試験ですが、歴史の浅い試験なので過去問も少なく、テキストや参考書を中心とした勉強が基本となります。

HDI認定資格

HDI認定資格は、ソフトスキルに特化したサポート専門職の国際認定資格です。
サポートセンターの窓口からマネジメントまで、全ての業務に対応できるキャリアパスとして構成されています。
HDIはITサポートサービスにおける世界最大のメンバーシップ団体で、世界で唯一の認定資格制度を作りました。
日本でもサポートサービス業界の要望に応え、世界のHDIと同様のコンセプトで「HDI-Japan」として2001年に設立されています。

勉強法

認定に必要とされる知識を網羅した「国際認定スタンダード書」があります。
また、「HDIオフィシャルトレーニング」も用意されています。
「国際認定スタンダード書」で勉強をして、「HDIオフィシャルトレーニング」でさらに理解を深めるという流れがよいでしょう。

ヘルプデスクに求められるスキル・知識

ヘルプデスクの転職を目指すなら、スキルや知識を身に付けましょう。
特に、ここで説明する5つのスキルや知識が大切です。

自社のサービス理解

ヘルプデスクにまず求められるのが、自社の製品・サービスを理解することです。
ユーザーの問い合わせはさまざまですが、いずれも自社のサービス・製品にまつわる内容です。
マニュアルが用意されている企業がほとんどですが、自社の製品・サービスについて率先して理解を深めておくことが迅速な対応につながります。

PCの基礎技能

ヘルプデスクの仕事には報告書の作成や問い合わせ内容のデータ化などが含まれます。

こうした業務をおこなうためにはパソコンの基礎技能が欠かせません。
また社内ヘルプデスクの場合は、パソコンのセットアップや機器のトラブル対応などの仕事を任される場合もあります。
操作面のみならず、設定や修理などの知識を求められることも少なくありません。

Office製品の操作スキル

Office製品の操作は、基本スキルとして求められます
特に下記3つのスキルを押さえておきましょう。
  • Word
  • Excel
  • PowerPoint
ほとんどの企業では、頻繁に使用する機能を熟知していれば問題ありません。
しかし、Excel関数やVBAなど高度なスキルを求められる場合もあります。

タイピングスキル

タイピングスキルの高さも、ヘルプデスクとして重要です。
ヘルプデスクは、電話やメール、チャットなどの問い合わせにスムーズな対応をしなくてはいけません。
ユーザーと円滑なコミュニケーションを図りながら、問い合わせ内容や対応履歴をログ(記録)に残すためには、ブラインドタッチを含むタイピングスキルが必要不可欠です。
そのため、中には入社の選考時にタイピング試験を用意している企業もあります。

OSに関する知識と操作スキル

OSに関する知識と操作スキルも求められます。
特に、多くの企業に導入されている「Windows OS」の操作スキルは必須といえます。
ユーザーが躓きやすいセットアップの問題や、インターネット接続の不具合などに対応できる知識が必要です。
「Mac OS」を導入している企業もあるので、状況に応じて知識やスキルを身に付ける必要があるでしょう。

ネットワークに関する知識

ネットワークに関するIPアドレス・サブネットマスク・ルーティング・ネットワーク機器など知識も同時に求められます。
初心者から上級者まで担当者と話すと、専門用語を噛み砕いて説明したり、別のものに例えたりするスキルが必要だからです。
また、ネットワーク障害を調べるために、DOSコマンド(Windows95年より前の時代に使われていたコマンド)を使ったりするケースもあるでしょう。
たとえば、pingで通信しているネットワークが生存しているか、経路が正しく設定されて通信できているかなどです。
このように、対応した相手の言葉を読み取ったり、不具合の発生原因を突き止めたりするためにネットワークに関する知識が必要です。

コミュニケーション能力

ヘルプデスクとして最も大切なのはコミュニケーション能力です。
問い合わせをしてくる人の中には、PCやOA機器の扱いが得意でない人もいます。
PCスキルをあまり持たないユーザーからトラブルの状況を聞き取るには丁寧なコミュニケーションが必要となります。
時にはクレームを受けることもありますが、それにもしっかりと対応する能力が求められます。

ビジネスマナー

コミュニケーション能力と関連してビジネスマナーを身につけておく必要もあります。
社外からの問い合わせに対して失礼な振る舞いをしてしまうと、会社全体のイメージが損なわれてしまいます。
社内ヘルプデスクの場合でも、経営層のパソコンのセットアップやトラブル対応などにあたることがあるため、社外ヘルプデスクと同じようにビジネスマナーは大切なスキルとなります。

まとめ

IT業界未経験でヘルプデスクを志す場合でも、資格を取得しておけば、知識だけでなく意欲もある人材だと自らをアピールできます。
経験者も多くの資格やスキルを取得すると、ヘルプデスクとしての市場価値を高められますから、キャリアアップを目指して資格取得に励んでみましょう。
また、システムやネットワークなどに関する知識を身につけることで、エンジニアへの道も拓けてきます。
自身のキャリアプランに見合ったスキル・資格を取得し、キャリアアップを目指してください。

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