COLUMNクラウドエンジニアに必要な資格とは?おすすめや難易度を解説!

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クラウドエンジニアに必要な資格とは?おすすめや難易度を解説!

クラウドエンジニア
今回はクラウドエンジニアの仕事内容や必要なスキル、クラウドエンジニアになる際におすすめの資格をご紹介します。
この記事を参考に、多くの企業から必要とされるクラウドエンジニアを目指しましょう。

クラウドエンジニアの仕事内容

クラウドエンジニアは、クラウドサービスを活用してインフラの設計や構築、運用などに対応するエンジニアです。
クラウドサービスとはインターネットなどのネットワーク経由で提供されるサービス群で、サーバーやソフトウェア、ネットワークなどさまざまなものが含まれます。
クラウドエンジニアの業務の基本はクラウド上でのインフラ基盤構築・運用ですが、場合によってはアプリケーションの開発も担当します。
また、Webサービスを提供するために最適なクラウドサービスの選定も担います。
クラウドエンジニアについては下記で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

クラウドエンジニアが資格を取得した方がいい理由

企業がクラウドエンジニアを求める理由には、「新規にクラウドサービスを利用したい」「既存のオンプレミス環境をクラウドに移行したい」といったことが挙げられます。
クラウドサービスをできるだけ早く導入したいと考える企業が大半だと思われますので、即戦力が求められるケースが多くなります。
そのため、クラウドエンジニアに転職するためにはクラウド環境における十分な知識や技術をアピールする必要があります。
クラウドサービスの実務経験があればアピールしやすいですが、実務経験がなくても資格を取得していれば企業に向けてアピールがしやすくなります。
クラウドエンジニアを目指すのであれば、まずは何らかのクラウド関連資格を取得して自分の強みにできるようにしましょう。
次に、クラウドエンジニアを目指すうえでおすすめの資格を難易度別に11種ご紹介します。
初心者・経験者・上級者と、IT業界の経験や知識の習熟度に応じておすすめしたい資格をピックアップしました。
すでにクラウドエンジニアをされている方でも、ご自身の知識や理解を深めるために取得を目指してみてはいかがでしょうか。

【初心者向け】クラウドエンジニアにおすすめの資格

初心者におすすめしたい資格は、以下の3つです。
  • Linux技術者認定 LinuC-1
  • LinuC-2・シスコ技術者認定
  • CCNA・CompTIA Cloud Essentials+
いずれも、基礎知識が求められ、入門編として位置づけられています。
ただ、初心者向けと言ってもCUI操作の理解や実務経験が3年程度ないと理解が難しい資格もあるので、計画的な取得をおすすめします。

Linux技術者認定 LinuC-1 LinuC-2

Linux技術者認定は、オープンソースのOSであるLinux(リナックス)の知識が身につき、クラウドシステムやアプリケーションの開発を学べる資格です。
無料で利用できるためサーバーを複数導入する際のコストカットに長けており、Windows系のOSよりもセキュリティが万全と言われています。
LinuC-1とLinuC-2は、Linuxの技術を認定する資格です。
LinuC-1(レベル1)は、従来の単体物理環境でのインストールに加え、仮想環境下でのサーバーの構築と運用における知識が問われます。
LinuC-2(レベル2)は、少し発展して上記の内容に仮想マシンとコンテナが加わり、システムやネットワークの設定と構築までが出題範囲となります。

シスコ技術者認定 CCNA

シスコ技術者認定は、以下のネットワーク関連知識を証明できる資格です。
  • ネットワークの基礎とアクセス
  • IP接続とサービス
  • セキュリティの基礎
  • プログラマビリティ
  • IT環境に対応できる知識
2020年には試験制度が改定され、9種類の試験がCCNAに一本化されました。
そのため、幅広いジャンルから、専門的な知識を問われるようになった特徴があります。
受験資格として、シスコソリューションの実装や管理における実務経験が1年以上あり、IPアドレスやネットワークにおける深い知識を持つことが推奨されています。

CompTIA Cloud Essentials+

CompTIA Cloud Essentials+は、複数の企業が参加するCCC(クラウド認定協会)によって認定されたベンダーニュートラル資格です。
クラウドテクノロジーの導入に際し、以下のなかから最適なコスト管理を意識したうえで必要なサービスが選べるようになります。
  • 業務の効率化
  • 生産性の向上
  • セキュリティ対策
クラウドテクノロジーの技術力が問われる試験ではなく、ビジネス原理やクラウドの基礎的な概念が理解できているかどうかが他の試験とは性質が異なる大きなポイントです。

【経験者向け】クラウドエンジニアにおすすめの資格

クラウドエンジニア経験者におすすめしたいのは、以下の資格です。
  • Google Cloud 認定資格
  • Microsoft Azure認定試験
  • Alibaba Cloud 認定試験
  • CCSP(Certified Cloud Security Professional)
  • CompTIA Cloud+
経験者を対象とするだけあって、どの資格もエンジニアのキャリアアップに貢献します。
IT業界の中でも自分が腰を据えるジャンルや、進出を考える海外の市場などを見据えて資格取得が目指せるとより効率的です。

Google Cloud 認定資格

Google Cloud認定資格は、AWSやAzureと同様、世界的なシェア率の高いGoogleが提供する一連のサービスを利用した業務遂行能力を認定する資格です。
基礎は受験資格がとくに必要なく、Associateも実務経験6か月以上が推奨されている程度なので、業務でGoogleのクラウドサービスに馴染みがあれば受けやすいでしょう。
Professionalについては、IT業界での職務経験が3年以上・Googleクラウドの使用経験が1年以上あることが望ましいとされています。
ジャンルに沿って7つの資格が用意されており、ご自身が携わる業務の範疇に近いものやレベル別に受験する試験が選べます。
取得に向けた勉強も進めやすいため、仕事をしながらの資格取得におすすめです。

Microsoft Azure認定試験

Microsoft Azure認定試験は、Microsoftが提供するAzureを介したクラウドサービスに関連する知識が問われる資格です。
Azureには2つの強みがあり、1つは世界中に強力なネットワークを有するという点、もう1つは社内システムやデータセンターなど既存のシステムをすべてクラウド上に移行せずとも併用できる点にあります。
サービス展開をよりグローバルにする際やシステムの移行など、実務的な稼働を想定した知識が習得できるでしょう。

Alibaba Cloud 認定試験

Alibaba Cloud 認定試験は、中国の大手ECサイトや電子決済ツールを支える、クラウドインフラでシェア率世界3位のアリババクラウドの知識を認定する資格です。
アリババクラウドは、中国国内に8つのデータセンターを持つことで強力なガバレッジ体制が敷かれており、アジア太平洋地域ではシェア率ナンバーワンを誇るクラウドサービスです。
中国をはじめとしたアジア圏に、事業を進出させる際には欠かせません。
試験では、アリババクラウドにおけるネットワーキングや仮想マシン、サーバーインフラに対する理解が問われます。
データベースや仮想マシンに対する基礎知識があると、比較的習得しやすいでしょう。

CCSP(Certified Cloud Security Professional)

CCSPとは、(ISC)²と呼ばれるサイバーセキュリティを専門とするIT技術者のスキルを認定する非営利団体によって体系化された資格です。
取得により、クラウドコンピューティングセキュリティにおける、専門的な技術と知識が認定されます。
実際の企業でも、クラウドサービスの情報セキュリティをCCSP保有者に一任するケースが増えており、エンジニアを統率する立場やキャリアアップを考える方におすすめです。
受験資格は、IT業界で5年以上職務に就いており、そのうち情報セキュリティに3年以上携わり、CCSP(6ドメインのいずれか)の業務経験が1年以上、もしくはCCSKの合格が必要となります。

CompTIA Cloud+

CompTIA Cloud+は、クラウドコンピューティングにおける知識と、基礎的な技術を基に幅広い業務においてスキルが活かせることを証明する資格です。
テクノロジーの導入から運用まで一連の業務が担えるスキルが証明できるため、取得によりエンジニアとしてより実務的な能力を備えているとアピールできます。
CompTIA Cloud+は、GCPやAWSのように特定のベンダーに依拠しません。
国際的に認知されているのもポイントで、スキルアップはもちろんキャリアアップにも役立つ資格といえるでしょう。

【上級者向け】クラウドエンジニアにおすすめの資格

最後に、上級クラウドエンジニア向けのおすすめ資格を5つ紹介します。
  • AWS認定ソリューションアーキテクト
  • Linux技術者認定 LPIC(LinuC)level3
  • 応用情報技術者試験
  • 情報処理安全確保支援士
  • ネットワークスペシャリスト試験(NW)

AWS認定ソリューションアーキテクト

AWS認定ソリューションアーキテクトは、AWS認定試験の中でもっとも難しい試験です。
数ある資格の中で、どれを取得するか決めかねているという方は、ぜひAWS認定ソリューションアーキテクトにチャレンジしてみてください。
AWSは、他のクラウドサービスと比較しても利用事例が多いため、より幅広い業種に対応できるスキルの証明となります。
また、試験難易度が難しすぎず簡単すぎないのもポイントです。
AWS認定試験の最上位試験とはいえ、有資格者に対する需要も高く、仕事をしながらの資格取得を考えた時に勉強が進めやすいため、キャリアアップ向けの資格と言えるでしょう。

Linux技術者認定 LPIC(LinuC)level3

Linux技術者認定 LPIC(LinuC)level3は、プロフェッショナル向けの高次元資格です。
レベル1、レベル2がLinux環境下におけるエンジニアスキルが問われるのに対して、レベル3の試験分野は、以下のようにより深い理解が必要とされます。
  • 他OSが混在する環境での開発ができるか
  • 万全のセキュリティ対策が施された開発
  • 高可用性開発に対するスキル

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験は、IT技術者の応用的スキルが証明できる比較的難易度の高い国家資格です。
出題範囲は広く、IT技術に対する知識はもちろん、メンバーや事業のマネジメントスキルや事業戦略に関わる知識までが問われます。
試験によって、1人の技術者としての能力のみならず組織を動かす基幹的な人材としての素質が問われるのが大きなポイントです。
IT技術者としてスキルを極めるところから、経営側に立つ人材へのキャリアアップを目指す人におすすめです。

情報処理安全確保支援士

情報処理安全確保支援士は、情報セキュリティに対する専門的な知識と技術を証明する国家資格です。
従来のシステム環境からの移行先として選ばれるクラウドサービスですが、情報に対するセキュリティは依然として重要視されています。
処理安全確保支援士は、サイバーセキュリティを推進して、常に最新の知識と技能を維持しているということの証明になります。
クラウドエンジニアとしてこの資格を取得すれば、セキュリティ対策におけるプロフェッショナルの証明が叶うでしょう。
クライアントとの商談においても相手に安心感を与えられるため、交渉をより有利に進められます。

ネットワークスペシャリスト試験(NW)

ネットワークスペシャリスト試験(NW)は、IT系国家資格の中でもっとも難易度の高いレベル4に位置づけられる国家資格です。
資格取得のステップとしては、応用情報技術者試験に合格した後の試験になります。
ITサービスの要件定義から設計・運用管理までの一連の作業の他に、評価やコンサルティングといった能力が問われるのが大きな特徴です。
企業で働くエンジニアであれば、人材としての価値を高めるのに役立つでしょう。フリーランスエンジニアでは、ネットワークスペシャリスト試験(NW)を取得することによって顧客からの信頼も得やすくなります。

クラウドエンジニアに求められるスキルは?

クラウドエンジニアの仕事に対応するためにはさまざまなスキルが必要となります。
ここではクラウドエンジニアに求められる主な4つのスキルを見ていきましょう。

クラウド技術に関するスキル

クラウドエンジニアになるには、クラウド技術に対するスキルが必要です。
サーバーやネットワークの仮想化や、データベースのオペレーションが実施できるスキルが求められるでしょう。
仮想サーバーであればVMwareなどの主流な仮想化ソフトウェア、ネットワークであればVPNやNFV、データベースであればRDBMSやNoSQLなどの知識が必要となります。

クラウドサービスに関するスキル

各種クラウドサービスへの知識やスキルも不可欠です。
現在主流のクラウドサービスとしては、GoogleのGoogle Cloud Platform、MicrosoftのMicrosoft Azure、AmazonのAmazon Web Serviceなどが挙げられます。
すべてのクラウドサービスについて実務経験がある必要はありませんが、クラウドサービスに共通する基礎スキルの習得は必須と考えましょう。

ITインフラ全般に関わるスキル

クラウドエンジニアに必要なスキルの基礎はインフラエンジニアと共通しています。
ITインフラ全般にわたるスキルが求められ、サーバーやネットワーク構築、ミドルウェアやセキュリティに関する知識が必要です。
オンプレミス環境からの移行に対応する場合には、オンプレミスでの運用における物理サーバーまわりの知識、構成の理解なども求められます。

コミュニケーションスキル

クラウドエンジニアに限った話ではありませんが、エンジニアにとってコミュニケーションスキルは重要です。
小規模な開発であれば個人で対応するケースもありますが、規模が大きくなるほどチームで連携して対応する必要が生じますので、メンバーとのコミュニケーションは欠かせません。
また、クライアントから案件を受注する場合にはクライアントの要件を漏れなくヒアリングし認識を擦り合わせるスキルも求められます。
クラウドエンジニアのスキルについては下記で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

それぞれの資格取得に向けた効率的な勉強法とは?

クラウドサービス関連の資格取得のための勉強方法としては、主に以下の3つが挙げられます。
  • スクールやオンライン講座、セミナー
  • クラウドサービス事業者が提供する学習用Webサイト
  • 本・書籍
スクールやオンライン講座、セミナーであれば、専門の講師に資格試験の内容や対策を教えてもらえるため効率的に勉強を進めることができます。
多くの場合は受講費用がかかりますが、一部のコミュニティでは無料のセミナーや勉強会を開催していることもあるため、積極的に参加してみましょう。
また、AmazonやGoogleなどの主要なクラウドサービス提供事業者は無料で閲覧できる学習用Webサイトを公開しています。
独学となるため強い意志を持って学習することが求められますが、スクールやオンライン講座を受講しない場合は積極的な活用をおすすめします。
本や書籍を使った学習では、少ない費用で体系的に試験内容を学ぶことができます。
ただし、学習用Webサイトと同様に独学となります。
また、参考書によっては自分に合う・合わないといった違いや技術革新が著しいクラウド業界では、出版年が古いと参考にならないケースもあるため、いろいろな参考書を比較したうえで購入しましょう。

まとめ

今回は、クラウドエンジニアの仕事内容や必要なスキル、クラウドエンジニアにおすすめの資格を紹介しました。
従来のオンプレミス型からクラウド型に技術の比重が移るなか、クラウドエンジニアのニーズは今後ますます拡大することが予想されます。
ここで紹介した資格や取得に向けた勉強を通してしっかりとした技術や知識を身につけてはいかがでしょうか。

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